著:榊 一郎、高殿 円、大迫 純一、あざの 耕平、加納 正顕 イラスト:BUNBUN
「双子の癖に入れ替わりのトリックも使えないとは。無駄な属性を持っているな」
「別に入れ替わりトリックをする為に双子に生まれてきたんじゃありません!」
GAマガジンVol.3の付録。最近流行りの文庫が丸々一冊付いてくる!というやつです。じゃあ、普通に文庫で出せよ!と言いたい。
だって、口絵と後書きが無いくらいで、後は普通の文庫ですよ。装丁とか見ても。
イラストは毎度のことながら、BUNBUNさんの描くデフォルメキャラのみ。せめて各短編に一枚ずつくらいは挿絵が欲しかった。
『rite de passage』
遂に語られるプリネシカの専門課程進級試験通過エピソード。てっきりキネでやるんだとばかり……。
最初の二十ページで、「なんだ『まかでみ』か」と思ったのは俺だけではない筈だ。
プリネシカが試験を合格出来るようにと、あれこれ考えるフォロン達。その中で、コーティがたとえ双子でも場合によっては殺し合うことだってあると言っている。これって、もしかしてアンジェロとアンジェリカのことか?
『ポリフォニカ』で双子と言ったら、ユギリ姉妹かあの人達しか思い浮かばないんだが。確か、アンジェロとアンジェリカって戦争で死んだことは判ってるけど、具体的にどう死んだかまでは語られてなかったよな。
それとも今後への伏線なんだろうか。
プリネシカが試験で召喚した中級精霊の名はユズリハルルカ・ナ・ダフニーフィラム。この長ったらしいネーミングが凄ぇツボです。
このユズリハは学院外の仕事も請け負っているとのことで、今後へのネタ振りとしか思えません。
外見の描写からすると、この精霊って『赤』のコミカライズ一巻で、食堂の掃除をするためにユフィンリーが召喚した精霊じゃね?確か、『クリムゾンS』四巻の後書きでフィードバックさせたいと言ってたから、その可能性は高いと思うが。
『賢者の贈り物』
ずっとジョッシュのターン!!スノウはほぼ出番無し!!
ジョッシュは順調にリシュリーとササラのフラグを立てていくなぁw
二人とも可愛いです。
『さじぇすてぃぶ・ぶらっく』
シリーズ一巻『インスペクター・ブラック』のゲストキャラ、ニウレキナがまさかの再登場。『黒』は毎巻、何かしらの事件解決に乗り出すから、ゲストキャラの数は相当数居るんだよな。
だから、こういう形でキャラの再利用をしてくるのは面白い。
時系列はどうなってるんだろう。『アドヴェント・ブラック』以前なのか。
『ダン・サリエルと女神の気まぐれ』
ダン・サリエル、スランプに陥るの巻。って、こんなガチシリアスのエピソード、『まぁぶる』でやっちゃ駄目だろ!
いつもの連作短編集の最後に持ってくるべきじゃね?
オチのサリエルの行動に、うわぁあああぁあああああああってなります。
『ヤワラベ兄妹の平穏とは言いがたい一日』
だから掲載準を考えてあげてってば!大御所四人の後にトリとか可哀想過ぎる……(´・ω・`)
って、今よく見たら、BUNBUNさんのイラストの中に『TRPG』チーム居ねぇじゃん……。
内容はタイトル通り、ティアンとレナのエピソード。何という妹萌え短編w
名前さえ出て来ていないローゼリエが不憫。ミリエーヌは名前出てるのに……。あれ、いつの間にかティアンの周り、凄いハーレムになってる!?
そう言や、レナってまだイラスト未登場なのか。
まとめ
というわけで、『まぁぶる すぺさる』でした。これは良い付録。何度も言うが、文庫で出してくれれば、なお良かったわけですが。
執筆陣も増えてきたことだし、大分『まぁぶる』は出し易くなった筈……と思いたい。設定の整合性をとるのは大変になっただろうけど。
また、『ぱれっと』も読んでみたいなぁ。
裏表紙折り返しには文庫シリーズ一覧が載っているんだけど、何故か『エイフォニック・ソングバード』も載ってる不思議。だから早く文庫化してくれよう!
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