男子高校生で売れっ子ライトノベル作家をしているけれど、年下のクラスメイトで声優の女の子に首を絞められている。Ⅰ -Time to Play-〈上〉

男子高校生で売れっ子ライトノベル作家をしているけれど、年下のクラスメイトで声優の女の子に首を絞められている。 (1) ―Time to Play― (上) (電撃文庫)
著:時雨沢 恵一 イラスト:黒星 紅白

「今考え直すと、どう?実際、この年齢でライトノベル作家になってアニメ化なんて━━、まるでライトノベルの主人公みたいじゃない?」

電撃文庫2014年1月の新刊。約1週間の積み。『一つの大陸の物語 〈下〉~アリソンとヴィルとリリアとトレイズとメグとセロンとその他~』から8ヶ月振り、『キノの度』でお馴染みの時雨沢さんが新シリーズを開始。

ラノベ作家ものとか言われたら、全力で購入せざるを得ない。
イラストは引き続き、黒星さんですね。
一部はニコニコ動画の連載小説として、先行公開されている。

若くして電撃文庫からデビューした主人公はある日、クラスメイトの少女、似鳥(にたどり)が自分のアニメ化作品に出演する声優であることを知る。
秘密を共有した2人は、収録現場に向かう列車の中で同じ時間を過ごすことになるが……というお話。

どこまでが時雨沢さんの実体験なのかは判らないけど、電撃文庫がどうやって本を世に送り出しているかが判るストーリーが面白いな。
ただ、この内容は売れっ子作家だから許される内容という気はする。

可愛い女の子が沢山出て来るわけでも、ド派手な異能力バトルが展開するわけでもく、ドタバタなギャグがあるわけでもないと、売れ線要素が全然入ってないしな……。
だからこそ長文タイトルで話題を作って、読者の興味を惹こうとしてるんだろうな。

主人公が似鳥に、自分がいかにして電撃文庫からデビューするに至ったかを延々語ってるだけだし。

とはいえ、黒髪ロングのヒロインという点では漲らざるを得ない。
あー、こんな可愛い娘が電車で隣に座ってきて、自分の話を楽しそうに聞いてくれたら3秒で勘違いするわー。

時折、おや?と思われる描写があるんだよな。主人公の名前が不明な点も含めて、何かしらの不思議要素が介入してくる可能性もあるのだろうか。
現実世界は真である。従って、異世界もまた真なり、みたいな流れで。

物語は何故、主人公は似鳥に首を絞められることになるのか?というところへ向かって進んでいく。
単純に考えれば、似鳥が声優として初めて名前付きのキャラを演じることが出来たミークが原作で死んでしまう展開にしちゃって、ブチ切れられるってところだけど……。

主人公の著作『ヴァイス・ヴァーサ』はストーリー概要が劇中で語られてるんだけど、これ、普通に面白そうじゃね?
カバーの裏側は、その『ヴァイス・ヴァーサ』の装丁になっています。

ちなみに本作と同時発売で『城ヶ崎奈央と電撃文庫作家になるための10のメソッド』というタイトルが刊行されている。
帯や巻末に宣伝が載っており、併せてプッシュされているけど、元から合同展開するつもりだったんだろうか……。

次は2014年3月に下巻です。

燃:C 萌:A 笑:B- 総:A

シリーズリンク
男子高校生で売れっ子ライトノベル作家をしているけれど、年下のクラスメイトで声優の女の子に首を絞められている。Ⅱ -Time to Play-〈下〉(2014/03)

著者リンク
ソードアート・オンライン オルタナティブ ガンゲイル・オンラインⅠ -スクワッド・ジャム-(2014/12)

イラストリンク
さびしがりやのロリフェラトゥ(ガガガ文庫、2015/04)

 

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Posted by お亀納豆