【ラノベ】カノジョの妹とキスをした【感想/ネタバレ】
著:海空 りく イラスト:さばみぞれ
「私はただ、これからすべての瞬間に、貴方の心の一番深いところに居られればそれでいい」
それでいいじゃねーよ、ドチャクソ重たいやんけ。
GA文庫2020年4月の新刊。約2日の積み。『超人高校生』10巻から隔月刊行。まだ前シリーズの完結から日が浅いのに、もう新作とは。
題材に特に惹かれたわけではないのだが『超人高校生』が面白かったので買ってみるかと。あと海空さんのギャグセンスが炸裂していたら良いなと思って。
著者紹介で昔刊行した『彼女の恋が放してくれない!』を宣伝していで驚いた。また懐かしいタイトルを……。
イラストのさばみぞれさんはここ数ヶ月でラノベの挿絵の仕事を凄いペースでやってらっしゃるな……。どのシリーズも伸びたらスケジューリングが大変そうである。
人生初のカノジョである晴香との日常を楽しむ主人公、博道。そんな彼の元に現れたのは親の再婚相手の娘、時雨。
何と晴香と時雨は生き別れの双子で……。
カノジョとの関係に亀裂を入れないように時雨と協力して日々を過ごすことになる博道だが、いたずら好きの時雨にからかわれて振り回されて……。
うーむ、小悪魔美少女に振り回されること自体はご褒美であろうが、カノジョがいる身としてはストレスがマッハでは……。
どっちも楽しんじゃうZE!というメンタルの持ち主はそもそも青春ラブコメの主人公になれないだろうし……。
もっとこう、好きになっちゃ駄目なのになってしまった……!どうしよう、辛い!みたいな切なーい展開を想像していたし、博道が晴香ではなく時雨を最終的に選ぶことになるような導線があからさまに引かれていると思っていたんだが、全然そんなことねーな。
全然、今後の展開が読めないし、どう転んでも破滅しそうな匂いすらする……。
そのためかギャグの切れ味もさほどではありませんでしたね。オラオラザオリクが懐かしい……。
台詞と地の文の間に必ず1行空ける書き方は一体何なんだろう。リーダビリティが高くはあるが、その分、文庫1冊のボリュームは落ちているわけで。
うーん、面白かったが、ここから益々背徳の展開で、登場人物みんなが辛い思いをするのが目に見えているのはしんどいよなー。続きを読みたいという気持ちにはならないね……。こういうひりつくような恋愛が好きな人にはぶっ刺さるかも。
燃:C 萌:A 笑:A- 総:A
著者リンク
・断罪のイクシード -白き魔女は放課後とともに-(2010/10)
・彼女の恋が放してくれない! 俺たちは手錠で繋がっているだけの健全な友達です。(2012/05)
・落第騎士の英雄譚(GA文庫、2013/07)
・超人高校生たちは異世界でも余裕で生き抜くようです!(2015/10)
・超人高校生たちは異世界でも余裕で生き抜くようです! 10巻(2020/02)
イラストリンク
・声優ラジオのウラオモテ #01 夕陽とやすみは隠しきれない?(電撃文庫、2020/02)
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コメント一覧
略奪愛じゃなく日陰者に甘んじるというのは
禁断の関係だからこそ燃え上がるからだったりして
あと
「貴方の心の一番深いところにいられればそれでいい」
言外には
「例えそれが貴方にとって小さな点でしかない存在であっても私は」と言ってると解釈していいんですかね
作家さんはまだ呟いてませんが
刊行予定9月だとか