【ラノベ】好きって言えない彼女じゃダメですか? 帆影さんはライトノベルを合理的に読みすぎる【感想/ネタバレ】
著:玩具堂 イラスト:イセ川 ヤスタカ
「ライトノベル(もののほん)によれば━━
好き(それ)を言ったら、完結(おしまい)です」
スニーカー文庫2018年6月の新刊。約1年11ヶ月3週間の積み。『漂流王国』2巻からは2年2ヶ月振り。
タイトルに「ライトノベル」と入っていたので買いました。タイトルの「彼女」は「わたし」と読みます。
表紙の帆影さん、何で裸足なんやろか……。
タイトルだけだと、まぁラブコメかラノベ作家もの辺りかなぁと思うわけだが、これはライトノベルとは何か、ライトノベルでよく取り入れられている要素とは何かということを突き詰める、一風変わった作風となっている。
しれっと『子ひつじは迷わない』の書影を引用しているの笑うでしょ。宣伝すなw
玩具堂さん、デビューの時から作風、殆ど変わってねぇな……w
独特のアプローチで、ラノベは一般小説や漫画の劣化コピーじゃないんだよー誰でも書けるわけじゃないんだよー。と深堀りしていくようなイメージ。
よし、これからはラノベを馬鹿にされたらこの本を読んで反撃しようぜ。
ヒロインの帆影さんはいわゆる、言葉少なで表情に乏しい無口無表情系ヒロインと言えるか。この本が刊行された2018年にはもう大分下火になっていた印象があるが、どうなんだろう。
帯では「萌え氏に必至」とか大層なアオリが書かれていたけれども、そこまではちゃめちゃに可愛いという感じではなかったなぁ。ラストのデレをもうちょい小出しにしてくれていれば……。
テーマをきちっと絡めたラストは凄く気持ち良かったですね。
ところで「Z」を「クォーターターンエヌ」と読むセンス、凄く……厨二です……。
1巻刊行時点ではシリーズ化未定で、2020年5月現在続刊は出ていないので1巻打ち切りだった模様。続刊出来て、帆影さんの可愛さを引き出せていればあるいは……。
およそ2年後くらいに玩具堂さんはMFから本を出すことになるわけだが、スニーカーから見放されてしまったのだろうか。
燃:C 萌:A 笑:B+ 総:A
著者リンク
・子ひつじは迷わない 走るひつじが1ぴき(スニーカー文庫、2010/11)
・探偵くんと鋭い山田さん 僕を挟んで両隣の双子姉妹が勝手に推理してくる(MF文庫J、2020/05)
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