シスターサキュバスは懺悔しない
「いえーい。ころんびぁー」
コロンビアじゃねーよw
電撃文庫2012年12月の新刊。約6ヶ月半週間の積み。『デュアル・イレイザー』2巻からは3ヶ月振りで、折口さんが新シリーズを開始。
つい粗筋に釣られて買ってしまいました。
『デュアル・イレイザー』は、まさかの2巻終了かと思いきや、2シリーズ同時進行体勢となるらしい。
電撃で2シリーズ同時進行は、ある程度人気のある作家の証明と思うが、さて……?
イラストは『死想図書館のリヴル・ブランシェ』でも組んだKeGさん。折口さんがオファーしたそうで。『魔界探偵』も入れたら組むの3回目なのか。
表紙はパッと見、これといった特徴は無いように思えるんだけど、帯を外すと結構えっちぃ感じで。
舞台は中世ヨーロッパっぽいファンタジー世界。見習い神父として教会で暮らす青年エイクは毎晩、懺悔室を開く。
そこへやって来たのはサキュバスなのにシスターになりたいと主張する少女シルヴァンシアで……というお話。
サキュバスがメインヒロインって設定はラノベにありがちそうで、意外とそうでもないという。
パッと思いつくのってファンタジア文庫『ご愁傷さま二ノ宮くん』くらいか。まぁ、設定的に、どうしてもエロ方面に流れ易いし、ガチでメディアミックスを狙うなら避けるべきなのかな。
それに、ジュブナイルポルノ向けの設定だろうしなぁ。
シルヴァは1話目でシスター見習いとなり、その後はエイクと一緒に様々な人達の懺悔というか相談を聞くことに。
そういうわけで、連作短編集形式となっている。
サキュバスがヒロインということで、すぐにエロい展開に流れるのかと思いきや、これが意外とそうでもない。
エロいイラストも最初に受ける印象からすると大分少ない。
それどころか、どっちかっつーとハートフルコメディといった具合で。ラブコメと謳えるほどラブコメかなぁと思う。
いや、俺、ハートフルなの大好きなんで嬉しいんですが。ってか、今まで読んだ折口さんのシリーズの中で一番面白い。
そうだよ、こういうので良いんだよ。世間をちょっと斜めに見てる俺かっけー感とか要らないんですよ。
懺悔室を訪れるのは基本的に人外の方々なので、モンスター娘が好きな人にオススメ。あんまりドギツイデザインのキャラは出て来ないけど。
そんな具合で存外面白い新シリーズでした。
次は2013年4月に『デュアル・イレイザー』3巻、6月に『サキュバス』2巻です。
燃:C 萌:A 笑:B+ 総:A
シリーズリンク
・シスターサキュバスは懺悔しないⅡ(2013/06)
著者リンク
・九罰の悪魔召喚術(2009/05)
・死想図書館のリヴル・ブランシェ(2010/04)
・魔界探偵 冥王星O ペインのP(メディアワークス文庫、2010/06)
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