【ボーダー】土地神様のわすれもん【感想】
著:新井 輝 イラスト:あおい れびん
「狸じゃねえのかよ!?」
富士見L文庫2018年4月の新刊。約2日の積み。企画もの以外のL文庫を買うの初めてだわ……。
かつて今は亡き富士見ミステリー文庫から『ROOM NO.1301』を刊行していた新井さんが物凄く久し振りに富士見系レーベルに登場。
何やらL文庫の編集部には結構富士ミス時代の関係者も在籍している模様。
さて、新井さんの新作とあれば、どこのレーベルだろうと取り敢えず買わないわけにはいくまい。直近のラノベ『俺の教室にハルヒはいない』ですら2015年だから、本を出すこと事態、めちゃんこ久し振りなのでは……。
イラスト担当のあおいさんは富士見L文庫にちょこちょこ出現してるのか。
世間から忘れ去られた作家、真金井光(まっかない・ひかる)。彼が出会ったのは自分も「わすれもん」となった土地神だという猫は、同じような存在を助けようと光に持ちかけるが……。
通称とっちーは表紙で見ると、確かに猫なのか何なのかよく理解らない姿だな……。
最近、富士見L文庫に限らず、こういうボーダー系の小説を刊行しているレーベルではよく見かける神様と絡んで人助けをしたりするハートフルストーリーといった感じ。
連作短編集というほどにページ数が多いわけではないが、概ねそういう構成。売れ線に寄せてきたってことかしら。
導入がちょっと辛気臭かったが、光ととっちーのテンポ良い会話が始まってからは面白くなってきたように思う。
今回はあまり、あぁ新井さんの文章だなぁって感じはしなかったな。むしろこういうギャグも書くのか……という驚きの方が強かった。狸の天丼の下りすこ。
続刊は売り上げ次第のようだけど、これはあまりシリアスに振らずに連作短編集の様相をキープすれば結構良い線イケるのではなかろうか。
あっ、カクヨムでは文庫刊行より2週間程先行して連載を始めているのか。本が出た今後は小刻みに最後まで更新していくんだろうけど、その後は2巻分に突入するのかな?
燃:C 萌:A- 笑:A 総:A
著者リンク
・俺の教室にハルヒはいない(スニーカー文庫、2013/09)
・忘却のカナタ 探偵は忘れた頃にやってくる(ファンタジア文庫、2018/06)
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土地神様のわすれもん (富士見L文庫) | |
新井 輝 あおいれびん
KADOKAWA 2018-04-13 |
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