【ラノベ】踊る星降るレネシクル 7巻【最終巻/感想/ネタバレ】

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著:裕時 悠示 イラスト:たかやKi

「それが、どうしたぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁーーーーーーー!!」

2020年10月の新刊。約4日の積み。5年3ヶ月振りの新刊。『俺修羅』15巻からは連続刊行。
5年!?うせやろ!?そんなに間空いてたのか……。6巻が出たのが『29とJK』が始まる前なのか……。どんだけ前やねん。

表紙はレンヤを中心に3人のヒロインが集結。面子としては最終巻っぽいんだけど、表情があんまりラストっぽくなくないかしら。

さて、大切な人達を取り戻すため、極星樹の元、ランカーバトルトーナメントを開催するレンヤ。個性豊かな猛者達の戦いが繰り広げられ、彼女達の復活はもう間もなくかと思われたが……。

ジャンプ漫画っぽいトーナメントバトルでありながら、真っ当なバトルものからはどこかズレた個性を炸裂させるランカー達。
シリアスとギャグの境界線を行ったり来たりしながら、しかしどっちも中途半端にならない絶妙なバランス感が凄ぇ。裕時さんの地力というか筆力を感じさせる。これこそが裕時さんの書きたいものということあのかなぁ。

それぞれのランカーのバトルにもしっかりと紙幅が割かれており、前巻から間が空き過ぎて何が何やら分からないということはあまり無かったのが有り難い。

中盤からの千陽院狼輝によるランカー虐殺。あまりにも殺されていくもんだから、流石に復活するんだよな?このままほぼほぼ全滅エンドとかじゃないよな?とハラハラしましたよ。
最近の裕時さんの作風だと死んだまま終わる可能性を否定し切れないんだよな……。

皆の魂を呼び戻して復活からの大逆転劇は王道を突っ走る爽快感で気持ち良かった。「それがどうした」を一貫して使い続けたのも良いね。
強いて言うならヒロイン達との関係性にもうちょっとしっかり決着をつけてほしかったかな、と。

後1冊しか出せないが到底収まらないと言われていてどうするんだと思いきや、650ページ近い厚さでの刊行という暴挙である。余裕でGA文庫最厚なんじゃないの……。これでも大分削ったというからたまげたなぁ。
いやしかしアニメ化作家とはいえ、本作はアニメ化したわけでもないのにしっかりした最終巻を出させてくれるなんてGA文庫さん、懐広いやないですの……。

総評

そんなわけで裕時さんの伝説のデビュー作、GA文庫『踊る星降るレネシクル』全7巻、これにてフィナーレ。足掛け10年半。10年て……大作やん……。まさか完結まで漕ぎつけるとは思わなかったぜ……。

何とも形容のし難いジャンル不定形でありながら、笑えたりアツかったりとバラエティに富んだ構成で面白かった。『俺修羅』や『29とJK』に比べて原液そのままといった感じ。タイトルの韻の踏み方が気持ち良くて声に出して言いたくなる。
脇役達の個性が強過ぎるので、時代が時代なら色々スピンオフを作れたんではなかろうか。

燃:A 萌:A 笑:A 総:A+

シリーズリンク
踊る星降るレネシクル 6巻(通常版)(2015/07)

著者リンク
俺の彼女と幼なじみが修羅場すぎる 15巻(2020/09)
俺の彼女と幼なじみが修羅場すぎる 16巻(2021/03)

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踊る星降るレネシクル7 (GA文庫)

GA文庫

Posted by お亀納豆