【小説】文庫版 悪夢のドライブ【感想/ネタバレ】
著:木下 半太
「コロリンって何やねん!おむすびと違うねんぞ!」
2008年10月刊行物。約1ヶ月3週間半の積み。5ヶ月振りの新刊。
本書を買ってから、その前に『観覧車』が出ていたことに気付くワナ。
売れない芸人クマは先輩の紹介で怪しい運び屋のバイトを請け負うことに。ただ車を運転していればいいだけだった筈なのに、気付けばペテン師を名乗る女子高生をはじめ、怪しい人物達の騒動に巻き込まれていって……。
お、今回はワンシチュエーションサスペンス形式じゃないんですね。登場人物達があちこちを色んな車で走り回ることにはなるが。これまでみたいに同じ車でずっと走り続けるのかとばかり。
クマは売れない芸人と言いながらも危機的状況で鋭く放つツッコミには笑わされてしまった。状況が状況だから面白く感じるのかもしれんけどもw
もう1人の主人公とでも言うべき女子高生、五十嵐桜。そうなんですよ、この名前、思いっきり仮面ライダージャンヌなんですよ。あっちは平仮名の「さくら」なんだけど、この一致は流石に偶然じゃないよな……?
無鉄砲な行動力の高さもそっくりじゃん。
門田組っていうのも出て来ているが……。そういや『観覧車』の大二郎も掠ってるのか。うーん……?
前2作と明確に世界観の繋がりを見せてきたのが個人的にすっごいツボ。こういうリンク、大好きなんですよねぇ。
『悪夢のエレベーター』からはマッキーが回想シーンに、『悪夢の観覧車』からはニーナが出演。
ニーナが出て来た時なんて「繋がった!脳細胞がトップギアだぜ!」ってなったもんな。ドライブだけに。
単行本では『ドライブ』の方が先に刊行されているが、ということは正確にはニーナはこちらの方が初出で、そのキャラを活かして『観覧車』が書かれたってことなのかね。
猫多の多重人格は最後に、全て私の演技だ。まんと騙されたな。な、何ィ━━━━ッ!?みたいなどんでん返しがあるでしょって疑ってたのに、普通に多重人格であった。アルェー?
それならそれでもうちょっと各人格に活躍どころを与えてあげても良かったんじゃないかな。カズキチ以外は賑やかしにしかなってないような。
ヤクザだのマフィアだの手を汚した刑事だのと出て来た割にはオチは見事に平和だったように思う?誰も死んでない……よな?死人が出なかったのって初めてじゃない?
燃:B 萌:C+ 笑:A 総:A
シリーズリンク
・悪夢の観覧車(2008/05)
・奈落のエレベーター(2009/08)
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