【小説】奈落のエレベーター【感想/ネタバレ】
著:木下 半太
「オカマ。この世で最後の言葉は何だ?」
「やっぱり正義は勝つ、よ」
2009年8月刊行物。約2週間の積み。10ヶ月振りの新刊。
今回はちょっとタイトルを捻って「悪夢」から「奈落」に。ほーん、『悪夢のエレベーター』みたいなシチュエーションの話かな?と思って粗筋を見たらバキバキの続編なんか。
しかも後日談どころか、『悪夢のエレベーター』ラストシーンの直後からスタートという。これ、『悪夢のエレベーター』を書いた時点であった構想なんだろうか。
今回主役となるのは前回、小川をハメた三郎、マッキー、カオルの3人。彼等の視点がめまぐるしく入れ替わりながら物語が進行していく。
あれこれ悪事を働いてはいるけど、悪に徹し切れない三郎の人間味溢れる姿よ。
何回もよっしゃイケるで!これで勝つる!→やっぱアカンやんけ!のコンボを繰り返すのすき。
新たに登場した三郎の兄、幸二。こうなってくるとその上に長男がいそうだけど、どっかで出て来るんだろうか。
カオルはお姉ちゃんを救うという目的に一心不乱なのが良い。目的のために殺人すらもサクサクこなしていくのやべーな……。
マッキーはちょいちょい乙女回路を発動するのが良い味出してる。三郎のために必死で戦う姿はちょっとアツかった。
『ドライブ』で登場したダークな刑事、夢野がこちらにも登場。今回フルボッコにされたが、まだまだ登場しそうだよな。
冷静に考えたら、今回は割と早い段階でエレベーターから出てるんだよな……。というかエレベーターの中に長時間いたのカオルだけじゃん。
散々な結末を迎えた3人だけど、これって、もしかしてまだ続くのかしら。格闘技の腕に優れたオカマのジェニファーなんて、まだまだ活躍出来そうなキャラの強さだし、姉の心臓を移植されて生き永らえそうなカオルももう一暴れやれそうだよな。
燃:A 萌:C 笑:A- 総:A+
シリーズリンク
・文庫版 悪夢のエレベーター(2007/10)
・文庫版 悪夢のドライブ(2008/10)
・悪夢のギャンブルマンション(2009/10)
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