【ラノベ】デモンズ・クレスト1 現実∽侵食【1巻/感想/ネタバレ】

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著:川原 礫 イラスト:堀口 悠紀子

これはゲームであって、そして現実だ。

電撃文庫2022年11月の新刊。約1日の積み。『SAO』27巻からは連続刊行。
『SAO』10周年のアニバーサリーイヤーに川原さんが新作を投下。川原さんとしては初めてWeb掲載を経ていない完全新作。
おいおい、既に3シリーズ同時進行、『SAOP』を別に数えるなら4シリーズ同時進行なのにまたシリーズを増やすのかよ……。刊行ペースも落ちてきてるのに……。

『SAO』10周年に合わせて、『SAO』と似た方向性の新作を出したいという狙いだろうと思っていたんだけど、どうも関係無い模様。めちゃくちゃ『SAO』を意識した表紙デザインんだけどな……。
ストレートエッジのウェブトゥーン事業の原作として過去に温めていたネタを用意したものの、紆余曲折を経て小説版も出すことになったとか何とか
本人もひとつもシリーズを畳んでいないのに新作を立ち上げるのはマズいという認識はあるらしいw

イラストはアニメ『けいおん!』のキャラデザでお馴染みの堀口さん。へ~、可愛い女の子を描く方という印象しかなかったけど、グロめのクリーチャーを描いたりもするんだ……。
ただ、挿絵の明度がちょっと暗めだったのが気になったね。わざと見え難くしているとしても暗過ぎない……?という。

小学校の課外授業でリリース前のVRMMORPG《アクチュアル・マジック》を体験することになった芦原佑馬達。最先端のゲームに興奮する子供達だったが、ログアウトした先で待っていたのはゲームの中のようなモンスターがはびこる現実世界で……。

主要キャラがほぼ小学生オンリーのラノベって珍しいんじゃない?川原さんの中では小学生を取り上げたことに意図があるそうだけど、吉と出るか凶と出るか。ラノベを読む年齢層がある程度下に広がっているなら刺さる可能性はあるか……。

VRMMORPGでデスゲームという『SAO』を思い浮かべずにはいられないシチュエーションでありながら、様相は大分異なる。というか、むしろこっちの方がグロいんじゃないの……と。
『SAO』はプレイヤーが死亡したらライトエフェクトになって飛び散るが、こちらでは普通に身体が欠損するし死体も残る。
更には大人達が肉塊になった挙句融合して巨大なバケモノになる画も怖過ぎる。ふえぇ、小学生が課せられるにはハード過ぎるよぉ……。
最先端のゲームたのちぃぃいいいいいいうひょー!って喜んでたの、ほんとに最序盤だけだったもんな……。

佑馬が川原さん作品の主人公なのに社交性があるのが意外。これまでのシリーズの主人公は基本的にゴリゴリのゴリに内向的だったのに……。
これから佑馬も沈んだりすることが出て来るのかな。

孤立させられた6年1組の生徒41名の運命やいかに。これからは群像劇のようになっていくのかどうか……。
川原さんのシリーズって、うっすらシリーズ間で繋がってる匂わせみたいなのがあるが、これも後々何か匂わせてくるのかしらね。

そんな具合で新作でした。川原さん作品にハズレは無いので中身には心配していないが、刊行スピードがなぁ……心配なのよねぇ……。

燃:A- 萌:A- 笑:B- 総:A

シリーズリンク
デモンズ・クレスト2 異界∽顕現(2023/07)

著者リンク
アクセル・ワールド01 -黒雪姫の帰還-(2009/02)
ソードアート・オンライン001 アインクラッド(2009/04)
ソードアート・オンライン027 ユナイタル・リングⅥ(2022/10)
絶対ナル孤独者 Sect.001 -咀嚼者 The Biter-(2014/06)

イラストリンク
ココロコネクト ヒトランダム(ファミ通文庫、2010/01)

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デモンズ・クレスト1 現実∽侵食 (電撃文庫)

電撃文庫

Posted by お亀納豆