著:さがら 総・渡 航(Speakeasy) イラスト:仙人掌
自分で自分のことをクズと言う分にはいいんだ。むしろ、クズなことを認められる俺かっこいいまである。確かに俺はクズだが、九頭龍閃とかそういう系のかっこいいクズだし、あるいは星屑ロンリネス的なロマンチックあげるクズはなずだ。
どんなクズだ。
ダッシュエックス文庫2015年1月の新刊。約3週間の積み。
レーベルを超えて広がるシェアードワールドプロジェクト「クオリディア」。最初はあまり興味無かったんだけど、たまたまwebで著者達のインタビューを見たら気になってきたので購入。
注文したら初版だったけど帯が付いてなかったよ!やったー!
プロジェクトに関係のある作品は著者名の後に「Speakeasy」という名義が付いているそうです。
プロジェクト第1弾である本作を執筆するのはMF文庫J『変態王子と笑わない猫。』のさがらさんとガガガ文庫『やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。』の渡さん。
主人公、久佐丘晴磨はある日、天使のような後輩、千種夜羽(ちぐさ・ゆう)と出会う。外見は完璧な美少女である夜羽だけど、その性格はねじり曲がりまくっていて……。
晴磨と夜羽の視点を交互に切り替えながら進んでいくストーリーで、晴磨サイドを渡さん、夜羽サイドをさがらさんが執筆している……んだと思う。
ってか、晴磨サイドが完全に『俺ガイル』で吹く。俺は『俺ガイル』好きだから良いんだけど、そうでない人にはコピペに思えてしまうかも。
いや、ホント、ノリが完全に一緒なんだよな。あれ、今俺が読んでるのってガガガ文庫じゃね?と勘違いするまである。
夜羽は夜羽で相当にサイコな性格である。ここまでサイコで何故、最終的に晴磨と恋に落ちるのかよく理解らんけど、まぁクズだからいっか(投げやり)
そんなことより晴磨のお姉ちゃん、雨音ちゃんの話しようぜ。
このお話はシェアードワールド全体の導入の導入くらいの位置づけらしいけど、何だか最後の最後で世界が訳理解らんことになってるんだよな。
一体、ここからどう広がっていくんだろうか……。本作だけでは解決していない要素がちょこちょこあるけど、そこが繋がっていくのかな。
問題は事前情報無しで読んだときに投げっぱなしで終わっているように見えることか。もうちょと粗筋なり後書きで分かり易く説明しておいた方が良いのかもしれん。
次は2015年7月に後書きでも触れられている橘公司さんの『いつか世界を救うために -クオリディア・コード-』がファンタジア文庫から出ます。
燃:C 萌:A 笑:A- 総:A
シェアードワールドリンク
・いつか世界を救うために -クオリディア・コード-(ファンタジア文庫、2015/07)
・そんな世界は壊してしまえ -クオリディア・コード-(MF文庫J、2015/10)
・どうでもいい 世界なんて -クオリディア・コード-(ガガガ文庫、2016/07)
・クオリディア・コード(ダッシュエックス文庫、2016/08)
著者リンク
・変態王子と笑わない猫。(MF文庫J、2010/10)
・やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。(ガガガ文庫、2011/03)
・さびしがりやのロリフェラトゥ(ガガガ文庫、2015/04)
・小説 ガーリッシュナンバー <1>(2016/07)
イラストリンク
・ゲーマーズ! 雨野景太と青春コンティニュー(2015/03)