「黄塚くんは右の頬をぶたれれば、四つん這いになって尻を上げるほどの人物だ。私はそんな彼を尊敬している」
「尊敬してもらえるのはすごく嬉しいんだけど、どちらかと言うと、変態さが際立つ感があるから、素直に、右の頬をぶたれたら、左の頬を差し出してもいいかな?」
MF文庫J2014年6月の新刊。約1ヶ月の積み。
スーパーダッシュでデビューしてから徐々に他レーベルにも出現している八薙さんがMFに登場。ネットの感想を見て気になったので購入。
タイトルの「焦焔」は「しょうえん」と読むんだと思う。どこにもルビ振ってないんだもの……。
帯には挿絵が多いことがアピールされている。おいおい、創刊当初のスマッシュ文庫みたいなことするなよ、不安になるじゃないか……。
舞台は異世界、四海天宮(しかいてんきゅう)より剋獣五帝(こくじゅうごてい)の侵攻を受けた現代社会。
剋獣に立ち向かえるのは五龍剣に選ばれた剣皇だけ。これは剣皇の少女、紅地杏(あかち・あんず)とその幼馴染みの少年、黄塚光義の運命の物語。
口絵の最後のページが用語解説ページになってるんだけど、いきなりワクワクする固有名詞出してくんじゃねーか。剋獣五帝とか凄く……中二です。
挿絵大増量の文言は伊達ではなく、いきなり見開き挿絵が2連チャンという豪華なアレ。まぁ、イラストのクオリティは……うーむ……。
で、中二設定も良いのだが、杏の豆腐メンタルっぷりが可愛い。胃薬持ち歩くヒロインとかw
その豆腐メンタルボケに対する光義のローテンションなツッコミがジワジワくるんだな。
光義の方も一般人と見せかけて、何やら過去に色々秘めてそうな上に、次巻への引きがえげつないんだよなぁ。
これで次から一気にシリアス一辺倒になったらぐんにょりするが果たして……?
巻末には普通に他レーベルの八薙さんの著作の宣伝が載っている。特に大人気シリーズというわけでもないのに凄いな。
次は2014年9月に2巻。
燃:A- 萌:A 笑:A- 総:A
シリーズリンク
・焦焔の街の英雄少女 <2>(2014/09)