GA文庫

神曲奏界ポリフォニカ アドヴェント・ブラック (GA文庫)

著:大迫 純一 イラスト:BUNBUN

お父さん。
お母さん。
あたし、今、こんなだよ。
こんなに大勢の人達といっしょだよ。
あたし、まだ行くよ。
みんなといっしょに、もっともっと先まで歩いて行くよ!

約二日の積み。三ヶ月振りの新刊。大迫さんの『ポリフォニカ』は連続刊行。通算五十冊目。遂に五十冊か……。
シリーズ第十三弾。

マトリ監査官より告げられた、「マティアの演奏は神曲ではない」という一言から、マナガとマティア、二人に秘められた謎が明かされる物語は始まる。
同じ頃、二人の知人が次々と襲われる事件が起こる。それは奇しくも新帝都航空二三一便墜落事故に関係するものだった。

というわけで今度こそ、今度こそ!シリーズの根底に秘められた謎が明かされる。
かつて精霊島が落下したとき、マナガは単身、その落下を止めようとして身体を真っ二つに引き裂かれたんだそうな。
欠落した半身を精霊島に居た人間の死んだ魂で補ったところ、その怨念に呑まれ、彷徨える魔獣と化した。
で、残りの半身はマティアを器としていたということらしい。
半身と再会しても、合一しなかった二人に興味をもったレティアコールはカリナという精霊に姿を変えて、二人を観察してたんだそうな。
カリナさん=レティアコールなんて、もう殆ど確定事項みたいなもんだったけど、出て来たときは尋常じゃないくらいテンション上がりました。
結局、始祖精霊にはあらゆる精霊の基本ルールが適用されないって認識でFA?
この流れだと、レオンが金の聖獣って可能性も十分あるな。

全てを知ったマティアはマナガと合一、遂に黒の聖獣マナガリアスティノークル・ラグ・エデュライケリアスが復活する。マナガともマティアとも違う人格になっているようなんだが、記憶の引き継ぎとかはどうなってるんだろうか。
マナガはカリナさんの正体を知ってたのかなぁ。どうもそういう感じには見えないんだけどなぁ。
ラグのときの記憶は一部、マティアの方に移っていて、眠っていてたとかなのか。

一度は合一した二人だったが、シェリカの説得で元に戻って、しかも刑事としての仕事も続けることに。
はいはい、シェリカ最高シェリカ最高w

本筋以外にも気になるところがいくつか。
まずは冒頭のアレッツァの奏世神殿という固有名詞。これは初出だよな?
それと、シェリカがマティアからレオンの話を聞くシーンが。後書きの後には、彼女がセヴンと出会うシーンもあって、『レオン・ザ・レザレクター』四巻へと繋がる構成になっている。こういう他シリーズへの繋がりをちゃんと描いてくれるのは嬉しい。

どこかでシリーズ完結って見た筈なんだけど、後書き見たら、まだ続くって書いてあって吹いた。いや、これ以上綺麗に終わらせる方法あんのか?

十二月は文庫は出ないが、新作キネティック『神曲奏界ポリフォニカ アフタースクール』と月末にGAマガジンが出ます。GAマガジンには『まぁぶる』が付録につくそうです。いや、それ単体で文庫で出せよ!

燃:A+ 萌:A- 笑:C+ 総:S-

コミカライズ,電撃文庫

とある科学の超電磁砲 4―とある魔術の禁書目録外伝 (電撃コミックス)

作画:冬川 基 原作:鎌池 和馬 キャラクターデザイン:灰村 キヨタカ

「うん!鏡で見るより分かりやすいし客観視できるわね。こうして見ると結構アリって気も……」
「いやいや、ねーだろ。とミサカはミサカの素体のお子様センスに愕然とします」

新章突入の第四巻。総扉はアニメの広告に使われまくってるあのイラストです。ストラップ付きの限定版だと描き下ろしだったりするんだろうか。つーか、ストラップのマスコットキャラデザインが何でえれっとさんなんだろう。

新章は原作三巻欠陥電気編のプロローグエピソード。美琴がいかにして自分のクローンが造られているかを知ったかが描かれる。相変わらず読者の期待を外さない構成だな。

美琴が超電磁砲量産計画を知って鬱、ミサカの残酷な製造過程が描かれてド鬱、美琴とミサカの出会いが描かれてハートフル、ミサカVS一方通行でグロ鬱という、えげつない構成。もうね、ハートフルからドン底への突き落としがね。
一方通行が凶悪過ぎる。ミサカの片足引き千切るとかどんだけ。

ミサカが殺される瞬間を目撃し、無謀にも一歩通行へと立ち向かっていく美琴。ってところで続く。
何処まで描くんだろう。原作三巻を美琴視点でコミカライズするところまでやんのかな。と言うか、どんな形にせよ、やらんと物凄い後味悪いだろうしなぁ。

巻末には各方面からのゲストコメントが載ってるんだけど、溝口ケージさんって何の関係があるんだ?上条さんと美琴がイチャイチャする同人誌出してるのは知ってるが。

燃:A+ 萌:A- 笑:B+ 総:A+

アニメリンク
とある科学の超電磁砲S #1「超電磁砲」

電撃文庫

鷲見ヶ原うぐいすの論証 (電撃文庫)

著:久住 四季 イラスト:カツキ

「……うぐいす。その、勘違いだったら遠慮なく僕を殴ってくれていいんだけどさ。お前、もしかして僕のことが━━好きなのか?」
「……き、気付いてなかったの?」
「ゆずさんの超鈍感!鉄鉱!木石!」

わぁあああぁあああああああ。

電撃文庫八月の新刊。『ミステリクロノ』を三巻で打ち切られた久住さんが、またもやミステリーで登場です。一年四ヶ月振りの復活。うぐいすの名字は「すみがはら」と読みます。
イラストはデビューシリーズ『トリックスターズ』と『ミステリクロノ』は甘塩コメコさんだったけど、今回は違う。甘塩さんは結構色んなところで仕事してるから、頼めなかったのかな。

粗筋を見ると、「魔術師」って単語が出て来てたから、最初は『トリスタ』の続編かとも思ったんだが、その続きを読む限りでは関係無さそうだったのでスルーしていました。
すると、各書評サイトでヒロインのうぐいす可愛いようぐいすと言われており、じゃあ買ってみるかと。

で、読んだら、ガチで『トリスタ』と世界観同じでした。『トリスタ』よりも過去のお話のようです。A・クロウリー編はどうなったのかと。
ミステリ部分に関しては全くもっていつも通りだった。

そして注目したいのが新たに投入された売れ線要素。ラブコメと異能力。
もう、凄ぇあからさまな感じなんだけど、うぐいす可愛いようぐいすと言わざるを得ない。
異能力の方は露骨じゃなしい、そこまでとんでも設定ってわけでもないんだけど、漢字で書いて片仮名のルビを振るのはいかにもなアレ。

ミステリーを期待して読むと、(´・ω・`)ってなるのは間違いないが、ラノベとして読むと、そこそこ(`・ω・´)となるのではなかろうか。

燃:C 萌:A- 笑:B- 総:A-

トリックスターズ (電撃文庫)
トリックスターズ (電撃文庫)

コミカライズ,電撃文庫

とある科学の超電磁砲 1―とある魔術の禁書目録外伝 (電撃コミックス)とある科学の超電磁砲 2―とある魔術の禁書目録外伝 (電撃コミックス)とある科学の超電磁砲 3―とある魔術の禁書目録外伝 (3) (電撃コミックス)

作画:冬川 基 原作:鎌池 和馬 キャラクターデザイン:灰村 キヨタカ

「お姉様は常盤台のエースなんですもの。堂々と胸を張っていればよいのですっ!」
「まあ、もっとも…、張ると言うには自己主張の足りないつつましい胸です、け・ど」

アニメを視ていて、あまりに原作の内容を憶えていない自分に愕然として再読しました。漫画だから、あんまり時間もとらないし。
取り敢えず再読して判ったのはアニメの再構成の上手さが半端ないってこと。時系列の入替方やシーンの改変の仕方が上手過ぎる。
また、美琴が風紀委員の手伝いで失せ物探しをするときに、一緒に行動する風紀委員が原作では固法さんじゃないんだよな。固法さんがはっきりと出てくるのは三巻収録の『とある二人の新人研修』。その前にもちょろちょろ出てるけど。

で、固法さんとショートカットの風紀委員のポジションが入れ替わっているわけだ。アニメでは『新人研修』の方が先になってたから、妥当な処置だろうなぁ。と言うか、どう考えても固法さんの方が画面映えするし。
更に、固法さんの手当てをしている風紀委員の女の子がやたら、妙にキャラ達してるんだけど、今後出番があるのだろうか。

この作品単体で読んでも面白く、原作と合わせて読むと二倍三倍面白い。ラノベのコミカライズのお手本のような作品。

燃:A+ 萌:A 笑:B+ 総:A+

コミカライズ,電撃文庫

とある魔術の禁書目録(インデックス) 5 (ガンガンコミックス)

原作:鎌池 和馬 作画:近木野 中哉 キャラクター原案:灰村 キヨタカ

「まぎらわしいのよ、あの馬鹿」

原作五巻に突入。原作二巻はイベント自体が起こっていない扱いになったが、カットされた原作四巻御使堕し編は発生したようです。上条さんが夏休みの出来事を振り返る形で一瞬だけ触れられている。
まぁ、月刊誌でこのスピードなら、カットせざるを得んだろうなぁ。僕が編集でも同じこと考えるだろうしなぁ。いやしかし、水着回をカットするとはな……。

というわけで、正ヒロインのインデックス放ったらかしの美琴と恋人ごっこ編スタート。DOKIDOKIしているのは美琴だけということで、上条さんのフラグブレイカーっぷりが凄い。

後半はアニメでカットされたVS闇咲逢魔(やみさか・おうま)編。
前後編でさくっと解決するが、この短編って『禁書目録』という作品の雰囲気を上手く表してるよな。
インデックスがちゃんとヒロインしている貴重なエピソードだと思う。活躍はしてないけど。

六巻は一方通行と打ち止めの出会い編になるそうな。どうも丸々一冊消費するっぽい。
また、オルソラ&アニェーゼ編の七巻はカットされそうな気配です。これまでのエピソードカットの法則から考えると、そうなるよな。
逆に言えば、氷華編はやるってことか。

ところで、この巻と同時発売でコミックガイド5.5巻とかいうのが出ている筈なんですが、実物見たことありません。つーかコミックガイドてw
どんだけ関連書籍出したいねん。流石に、こっちは要らんかなぁ。

燃:B+ 萌:A- 笑:B 総:A

とある魔術の禁書目録(インデックス) コミックガイド 5.5
とある魔術の禁書目録(インデックス) コミックガイド 5.5

雑記,電撃文庫,GA文庫

今月は15日が日曜のため、公式発売日が14日に。そこへ土曜補正とデフォルトフライングが重なって12日発売。ブツは、

・神曲奏界ポリフォニカ アドヴェント・ブラック
・で・こ・つ・ん★ <4>
・蒼海ガールズ! <2>
・魔法の材料ございます2 ドーク魔法材店三代目仕入れ苦労譚

神曲奏界ポリフォニカ アドヴェント・ブラックで・こ・つ・ん★4蒼海ガールズ!2魔法の材料ございます2 ドーク魔法材店三代目仕入れ苦労譚

の四冊。それと、

・アスラクライン④ 秘密の転校生のヒミツ(新装カバー)
アスラクライン〈4〉秘密の転校生のヒミツ (電撃文庫)

買ってきました。

来月の新刊で気になるのは新人賞の『月見月理解の探偵殺人』と新シリーズ『悠久のアンダンテ』。
前者はイラストがmebaeさん。この人、ガガガの『AURA』で登場して以来、ちょくちょく見かけるようになったな。つーかタイトル、何て読むんだ。
後者は著者が何とファンタジアで数年前に『王国神話』というシリーズを二冊出したきりだった明日香々一さん。まさかの復活。買うつもりないけど<何なんだ

アニメ,電撃文庫

「だって智春が居なくなったら、操緒は詰まんないもん」

鳴桜邸に居た智春達は襲撃する謎の仮面の女。その辺を使い魔と一緒にうろついていた真日和を捕まえて、逃走を図る智春達だったが、仮面の女のバイク運転技術が半端かったため、氷羽子に挟撃されてしまう。
真日和は本当にただ通りかかっただけなんだろうか。

《黑鐵》を喚ぶしかないかと思われたそのとき、《鋼》が現れ、智春達は鳴桜邸の近くへと転移させる。
転移させられたお陰で智春は自宅が爆発するのを目の当たりにすることになるのだった。涙目過ぎるw
しかし何だか超展開な気がするなぁ。作画も崩れ気味だし。

朱浬さんは六夏会長にアニアを守ってもらうよう依頼。もう《翠晶》の出番無いのかなぁ。

そして智春の前に姿を現す直貴。だが、それは智春の知っている直貴ではなかった。本物は留学中に死亡しており、一巡目の智春が成り代わっていたのだ。操緒は《鋼》を見るまでは、そのことを忘れていたとか。
ここで一気に操緒が智春の生命を救うために自ら副葬処女になったことが語られる。原作読んでるから理解出来たけど、これ、アニメしか見ていない人ならイミフなんじゃなかろうか。

そこへマロ眉が現れる。使い魔を人目につくところで暴れさせたりしたので、拘束しにきたとか。そう言や、GDの仕事ってそんなんだったなぁ。

エンドカードの用語紹介は機巧魔神《鋼》。

燃:A 萌:A- 笑:B 総:A

アスラクライン〈10〉科學部カイメツ (電撃文庫)
アスラクライン〈10〉科學部カイメツ (電撃文庫)

電撃文庫

とある魔術の禁書目録(インデックス)〈18〉 (電撃文庫)

著:鎌池 和馬 イラスト:灰村 キヨタカ

「堕天使エロメイドなど、不要……?まっ、まさか、その先にハイパー堕天使ドエロメイドなどが待ち構えて!?……ど、努力を惜しまぬ人なのよな……」

約四ヶ月半週間の積み。四ヶ月振りの新刊。表紙はアックアと英国第三王女ヴィリアン。今回もまた、色合いが綺麗です。

さて、『⑰』から続く英国王室編下巻。のっけからバトルに次ぐバトルで、ちょっと食傷気味か。
コミカライズやアニメで活躍しているからか、美琴の扱いが酷い。上条さんに電話で電子ロックの開け方を教えただけとか……orz
いや、魔術サイドのエピソードなのに出番があるだけ有り難いと思うべきなのか……。

終盤には英国女王エリザードが挿絵に登場するのだが、何と見開き挿絵に単独登場という物凄く贅沢な出方。
凄ぇ、ババア一人に見開き挿絵使うとは……。これ、新人作品でやったら顰蹙もんだぜ……。

そして上条の前に姿を現す右方のフィアンマ。インデックスがヒロインっぽくなったり、幻想殺しの秘密が明かされそうになったりと、クライマックスっぽくなってきたか?

後書きによると、『SS』とのリンクがあったそうですが、全然判んなかったんだぜ。

燃:B 萌:B+ 笑:B 総:B+

とある魔術の禁書目録(インデックス)SS〈2〉 (電撃文庫)
とある魔術の禁書目録(インデックス)SS〈2〉 (電撃文庫)

アニメ,コミカライズ,電撃文庫

「お姉様、グラビトンってご存知ですか?」

え、グラヴィオン?<違います

風紀委員の仕事を取るなと口を酸っぱくして言われた美琴は逆切れして、たまたま初春が置き忘れていった風紀委員の腕章をつけて、一日風紀委員に。
美琴を新人と誤解した固法さんについて、失せもの探し。
固法さんがエロスを醸し出し過ぎな件。

その頃、虚空爆破事件という能力犯罪が学園都市で発生していた。今回はまだ、美琴達に関わってくることはなかったが、美琴が犯人と偶然接触しています。
つくづく話の膨らませ方が上手いなぁ。美琴が一日風紀委員をするシーンなんか特に。

風紀委員の仕事を体験してみて、美琴はちょっとだけ黒子を見直すのであった。興奮し過ぎた黒子の痴女っぷりに吹いた。

ED後にはエピローグが。風紀委員が虚空爆破事件の犠牲になるシーン。次回への引っ張り方が上手いなぁ。
『禁書目録』より楽しんでる俺が居る。

燃:A- 萌:A+ 笑:B+ 総:A+

とある科学の超電磁砲 1―とある魔術の禁書目録外伝 (電撃コミックス)
とある科学の超電磁砲 1―とある魔術の禁書目録外伝 (電撃コミックス)

ファミ通文庫

オトメな文具。 二重▽想 (ファミ通文庫)

著:淺沼 広太 イラスト:なつき しゅり

「プロの変態はノーモーションから、いきなりエロホームスチールを決めるもんだ!」

約三ヶ月一週間半の積み。四ヶ月振りの新刊。表紙は強子の双子の妹、優子。

さて、第二巻。変態っぷりがもっとエスカレートしていることに期待していたんだが、全然でした。と言うか減速した(´・ω・`)

なんだろう、この作品に幼馴染みの揺れる乙女心なんて要らないと思うんだけどなぁ。ただ、変態に徹していれば良いのにw

後書きによると、別作品からのゲストキャラが出ていたようです。調理部の女子のことだろうか。

次は十一月で最終巻だけど、もう切り捨てかな。

燃:C 萌:B+ 笑:A- 総:B