小説 仮面ライダークウガ

小説 仮面ライダークウガ (講談社キャラクター文庫)
著:荒川 稔久(なるひさ)

「あいつはただ、好きだったんだ……誰かの笑顔が……だから守ろうとした」
「それは正義じゃない。もっと単純なことだ」
「だから……あいつは苦しかったんじゃないかと俺は思ってる」

2013年6月の新刊。積んでない!!ドン!
著者の荒川さんはテレビシリーズのメインライター。

当初は平成ライダー小説化プロジェクトのファーストラインナップに名を連ねていたのに、あまりにも延期を重ねるから、どこかからストップがかかったただの何だの憶測が飛び交っていたが、ようやく発売。
ちなみに同時発売の予定だった『龍騎』は延期しました。どんだけスケジュール狂うねんw

さて、今回はテレビシリーズの13年後を描くというストーリー。パラレルとか、そういったお茶濁しではなく、ガチで続編です。

ン・ダグバ・ゼバの死により、全てのグロンギは滅んだと思われていた。しかし、まるで何かのルールに則って犯行を行っているとしか思えない殺人事件が発生。一条さんは故夏目教授の娘、実加を相棒として、グロンギを再び追うことに……というお話。
かつての登場人物達の、その後も色々と判るようになっている。

主役は一条さんで、特撮的要素は非常に少なく、実にストイックな展開となっている。テレビシリーズでやったらガチで怒られるレベル。
絵的に地味な分、心理描写はきっちりやっているので満足度は高い。

ファンの思い出を壊さないためか、重要な役回りではあるものの、五代の出番は僅かしかない。
まぁ、その方が賢明という気もする。
個人的には、もうちょっと明確にハッピーエンドっぽい終わり方の方が好きなんだけども。
次は2013年7月に『電王』、8月に『龍騎』の予定。

燃:B+ 萌:A- 笑:B- 総:A+

本編リンク
仮面ライダークウガ EPISODE FINAL「雄介」

シリーズリンク
小説 仮面ライダー響鬼(2013/05)
小説 仮面ライダー電王 東京ワールドタワーの魔犬(2013/07)