文庫版 巷説百物語

2月 11, 2015 by
Filed under: 角川文庫 

巷説百物語 (角川文庫)
著:京極 夏彦

「この世にゃァ、神も仏もねえけれど、恨みが募ればあやかしも生く。涙が凝れば物の怪も生く。くれぐれも、用心された方が宜しいですぜ━━」

角川文庫2003年6月刊行物。約3年2ヶ月2週間の積み。『文庫版 嗤う伊右衛門』からは1年7ヶ月振り。
今は亡き丸山書店のポイントを消化するために買いました。ってか俺、読んでる間、中古で買ったと思い込んでたわ……。
百鬼夜行シリーズが面白いので、当然こちらも面白いだろうと。

表紙のフォーマットが百鬼夜行シリーズと揃えてあるのが嬉しいところ。世界観は繋がっているらしいんだけど、現代寄りのシリーズとどう繋がってるのか全然理解らんw
江戸怪談シリーズと繋がっているのは判ったけども。

さて、時代は江戸の頃。人の心の闇より生まれる謎や事件をあやかしの仕業に見立てて解決する自称小悪党達の活躍を描く連作短編集。
百鬼夜行シリーズが妖怪として現れた謎を真実に分解して解決するのに対し、こちらは見えている答えを再構成して妖怪に仕立て上げて解決を図るという真逆のプロセスを辿るのが面白い。
群像劇っぽい構成は短編集になっても変わらずなんだな。

百鬼夜行シリーズはやりきれない結末を迎えることが多い印象があるけど、こちらは最終的には悪党が成敗されるような終わり方をするので、そういう意味では痛快かもしれん。いや、終わってから実は悪党だったんですよって判ったりするから、痛快というほどではないか。後味が悪くないというだけで。

時代が時代だけに、どのエピソードも導入は読み難いんだけど、一度話が動き出すとサクサク読めてしまうな。

次は2005年2月に『文庫版 続巷説百物語』、2007年4月に『文庫版 後巷説百物語』、2008年6月に『文庫版 覘き小平次』、2009年12月に『文庫版 前巷説百物語』、2010年10月に『文庫版 豆腐小僧双六道中ふりだし』、2011年4月に『豆腐小僧その他』、2013年3月に『西巷説百物語』、7月に『文庫版 豆腐小僧双六道中おやすみ』、12月に『角川文庫版 幽談』『角川文庫版 冥談』、2014年8月に『文庫版 数えずの井戸』
ちなみに、このスケジュール小説以外は書いてません。

燃:B 萌:C 笑:C 総:A+

アニメリンク
巷説百物語 第一話「小豆洗い」

著者リンク
文庫版 嗤う伊右衛門(角川文庫、2001/11)
文庫版 豆腐小僧双六道中ふりだし(角川文庫、2010/10)
分冊文庫版 ルー=ガルー 忌避すべき狼(上)(講談社文庫、2011/09)

厭な小説 文庫版(祥伝社文庫、2012/09)
文庫版 死ねばいいのに(講談社文庫、2012/11)
角川文庫版 幽談(角川文庫、2013/12)
文庫版 虚言少年(集英社文庫、2014/09)
文庫版 オジいサン(中公文庫、2015/02)
文庫版 書楼弔堂 破暁(集英社文庫、2016/12)

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