【ラノベ】塔京ソウルウィザーズ【感想/ネタバレ】
著:愛染 猫太郎 イラスト:小幡 玲央(スクウェア・エニックス)
「俺達、魔術師に言わせれば、人間の魂でさえ全てデータでできている。生者と死者の違いなんて、肉体という神の創りたもうたデバイスにインストールされているか、否か。それだけさ」
電撃文庫2013年2月の新刊。約7年10ヶ月3週間の積み。第19回電撃小説大賞銀賞受賞作。応募タイトルまま。
何で買ったんだったかなー。厨二臭い魔法バトルを期待したんだったか……。
死者の魂を使って奇跡の術を行使する魔法使いソウル・ウィザードが支配する《塔京》。《ペットセメタリー》の異名を持つ主人公、黒乃一将はクエスト遂行中に美しい少女型のホムンクルスを手に入れる。それは一将に幸運と不運を同時にもたらして……。
世界観がきっちり作り込まれていて、これからどんどん世界が広がっていく予感を抱かせてくれますね。オラ、ワクワクすっぞ!
魔法の組成をプログラム言語っぽく仕上げているのはスーパーダッシュ文庫『よくわかる現代魔法』やファンタジア文庫『MA棋してる!』を思い出すな。
一将の守護霊ブリュンヒルデは途中で人の姿を手に入れることになるが、わんわん(狼)としての振る舞いが可愛らしくて良いですねぇ。嫉妬に身を焦がして、マスターに女の子として見てもらいたい一心で頑張るのが健気や……。
で、ブリュンヒルデに嫉妬を抱かせる原因となるもう1人のヒロイン、真央はネコミミである。ダブルヒロインの両方をケモミミにするとは何とも業の深い所業であることよ。
常に死と隣り合わせの生活でありながら、適度にラブコメを挟むことで重くなり過ぎていない絶妙なバランス感ですね。世界観自体はかなりハードだと思うんだよなぁ。
これは設定を積み重ねれば重ねるほど面白くなるのでは……と感じるのだが、2巻すら出ず、愛染猫太郎さんという作家自体も消滅してしまったんだよなぁ。後書きではこれからめっちゃ頑張っていきます、みたいなことを書いてるのに……。
燃:A 萌:A 笑:A- 総:A
第19回電撃小説大賞リンク
・アリス・リローデッド ハロー、ミスター・マグナム(大賞、2013/02)
・明日、僕は死ぬ。キミは生き返る。(金賞、2013/02)
・失恋探偵ももせ(電撃文庫MAGAZINE賞、2013/04)
・フルスケール・サマー(4次選考、2013/08)
電撃小説大賞銀賞リンク
・ロウきゅーぶ!(第15回、2009/02)
・アンチリテラルの数秘術師(第17回、2010/02)
・ご主人さん&メイドさま 父さん母さん、ウチのメイドは頭が高いと怒ります(第17回、2010/02)
・はたらく魔王さま!(第17回、2011/02)
・勇者には勝てない(第18回、2012/02)
・恋するSP 武将系男子の守りかた(第22回、メディアワークス文庫、2016/02)
・思春期ボーイズ×ガールズ戦争(第20回、2014/02)
・キラプリおじさんと幼女先輩(第23回、2017/03)
・インフルエンス・インシデント Case:01 男の娘配信者・神村まゆの場合(第27回、2021/03)
スポンサーリンク
ディスカッション
コメント一覧
まだ、コメントがありません