【映画感想】仮面ライダー×スーパー戦隊 超スーパーヒーロー大戦

「仮面ライダーってのと戦えるなんてラッキー!」

概要

超スーパーヒーローイヤーと銘打った2017年。『スーパーヒーロー大戦』以降、右肩下がりの興行収入に風穴を開けようと思ったのか、久し振りに仮面ライダーとスーパー戦隊ががっつり絡む春映画です。

『仮面ライダー3号』のときは『スーパーヒーロー大戦』の名は冠していたものの、実質ライダー映画だったので『スーパーヒーロー大戦Z』以来か。

試写会会場が冷え込んだだの、クソ映画の確率20000%とか公開前からボロクソ言われていて、逆にちょっと楽しみになってくるワナ。

近年は公開時期が3月末ということで落ち着いたようだけど、これ以上早くなってくれるなよ……。『プリキュア』の春映画と被ってしまうからな……。

スタッフ

金田監督と米村さん脚本といういつもの布陣といった面々。高橋さんは脚本監修してるんだろうか。永夢達の言動に特に違和感が覚えなかったが。

導入

韓国、ソウル。おっ、このタイミングでこの舞台。キョウリュウジャーブレイブのサプライズ登場あるで!と期待したら、携帯ゲームで遊んでる白倉Pが出て来てずっこける。あれ、Pだよな……?

そのくせ、その『キョウリュウジャーブレイブ』の敵であるドゴルドのスーツ改造怪人らしき奴は怪人軍団の中にしれっと混じってるんだよなぁ……。

ゲーム「超スーパーヒーロー大戦」

今回の敵は天才プログラマー少年エイトが作ったゲームから現れた存在。この設定にしたことによって、春映画恒例の設定のぐっちゃぐちゃ具合が大分気にならなくなってるように思う。

本来なら『エグゼイド』『キュウレンジャー』『ジュウオウジャー』の世界観を混ぜるだけでぐっちゃぐちゃになるところだけど、その辺の辻褄合わせはフルスイングで捨て去られていて、舞台はいたって普通の地球です。

ゲーム世界のナレーションはお笑いコンビ麒麟の川島さん。普通にええ声でだから困る。全く違和感が無く上手かったな。

仮面ライダーエグゼイド

やっぱり軸となるのはライダーサイドになるか。番組スタート時期の都合で、どうしてもそういう構成になっちゃうんだよなぁ。
永夢は勿論として、飛彩とポッピーの出番が非常に多い。黎斗は少しだけゲンムとして声のみ出演。ニコの出番は無し。
大我とパラドは戦闘の賑やかしレベルの出番なので期待しない方が良い。

宇宙戦隊キュウレンジャー

撮影時期の都合上、出番少ないんじゃないかと思っていたが、それなりに出番あったわ。映画だから9人同時に出撃。そう思っていた時期が俺にもありました。ラッキーを中心に4人ずつ出撃という内訳。
エグゼイドサイドとぶつかる都合上、人数が絞られた感じか。

バランスとナーガは2話からの加入だったことでスケジュールに余裕があったのか、やたらと出番が多い。バランスうるせぇw
ナーガの人を少しだけ止められる、バランスを機械を自在に操れるという能力をちゃんと盛り込んできたのに感心した。

更に戦隊サイドはナーガだけというシーンも多く、まさかの大活躍である。しかしナーガとバランスより後に正式に登場したスティンガーの出番は特に多くは無い。アルェー?
スケジュール故の配役とはいえ、ちゃんと彼の感情が薄いと言う設定が活かされていて好印象。

仮面ライダーレーザー/九条貴利矢

彼が復活してくれるのは非常に嬉しい。が、出番少な過ぎるんだよ!下手に永夢と絡ませると、テレビシリーズの雰囲気が台無しになるかもしれないからかな?

変身時のキャラセレクトパネルの蹴り方がパワーアップしていてかっけぇ。後ろ回し蹴りって言うのかしら。

遠距離攻撃が得意なヒーローと共に登場。仮面ライダー斬月・真がいたが声は無し。中の人が『キュウレンジャー』に出演したからワンチャンあるかと思ったが。

雪原の王者ジュウオウタイガー/アム

これもやはりスケジュールの都合か、大和ではなくアムがジュウオウジャー代表として出演。
謎の敵によってジューランドが壊滅したとか言われて吹く。壊滅て。もうちょっとソフトな言葉あっただろw

終盤近くまでアムは大和達が死んだと思っていたらしい。その割には冷静だったな!
そういうわけでジュウオウジャー変身後は全員登場。声は全員ホンモノ。

雷鳴の勇者キョウリュウゴールド/空蝉丸

『キョウリュウジャーブレイブ』絡みで何かあるのかと思えば、特にそういうわけでもない。生身でアマゾンを倒していたが、あれ、アマゾンが好きな人からしたら複雑なシーンなのでは……。
変身シーン自体はあったがダンス無しって、どういうことなの……。

ブレイブ繋がりで仮面ライダーブレイブに触れたのは良い配慮。もっと掘り下げられれば、なお良かったのだが。

もう1人の飛彩

その正体はゲーム世界の飛彩。そういうのはVシネにとっとけよw
どうせクッソ適当な理由で出来上がったコピーなんだろと思っていたら、思いの外、何故飛彩だけコピーが出て来たのかって理由がちゃんと説明されて驚いた。

タドルレガシーガシャットを使って、仮面ライダートゥルーブレイブに変身する。確かレベル50って言ってたよな?ガシャットの名前からしてレガシーゲーマーってことになるのかな。

ブレイブファンタジーゲーマーが魔王モチーフなのに対して、こちらは勇者モチーフ。遂になっているデザインということもあり、どちらも格好良い。
テレビシリーズに出してくれても良いくらい。あっ、本編終了後のVシネで復活させよう(提案)
ちなみにタドルレガシーは通常サイズのガシャットでした。

パンフに掲載されている飛彩役の瀬戸さんへのインタビューで、記者が『ゴースト』の偽マコトのことに触れていて吹く。思い出させるんじゃねぇw

ヒーローをセレクトせよ

チームバトルに参加するためのヒーロー選択画面が完全にイマジンコントコーナーで笑う。モモタロス、ウラタロス、キンタロスまでは出たのに中の人の都合かリュウタロスのみ不参加。
パンフレット付属のDVDに収録されているメイキングで、永夢が電王ソードフォームとイチャついてるの可愛いw

永夢が選んだのは、仮面ライダーゾルダ/北岡秀一、仮面ライダー電王/モモタロス、ビートバスター/陣マサト、アオニンジャー/加藤・クラウド・八雲の4人。
発表当初は死者が何故……?みたいな煽りもあったのに別に死んでることは特に関係無かったぜ。

北岡は何かにつけて吾郎ちゃんの名前を呼んでいて和む。いやしかし北岡は年とったなぁ。『エグゼイド』のスピンオフに浅倉を呼べたんだから、こっちにも出してくれたら良かったのに。

エグゼイドが赤枠でモモタロスがピンク枠なのおかしいでしょw
ロボットアクションゲーマーは確かに赤成分がそれなりにあるが……。

陣さんは八雲との絡みでマジイエローネタもあって嬉しい。ちょっとでも良いから樹液にも被りに来てほしかったな。

トーナメント戦開始

5人1組のチームで戦い、優勝したチームは戦隊とライダーの全ての力を使える仮面戦隊ゴライダーへと変身出来る力を得ることが出来る。
のは良いとして、説明足りなさ過ぎでしょ……。ゴライダーへの変身がメチャンコ唐突だったぞ……。

しかも全ての力が使えるとか特盛りの設定なのに、ゴレンジャーハリケーンもどきだけやって出番終了という。ゴライダーはネットムービーの方が本番なのかもしれんが……。

各チームには、それぞれテーマが設けられていて、それに見合ったヒーローが選ばれている。
一瞬しか映らなかったから、ちゃんと全部確認させてほしい。パンフに載っていないかと期待したが、ほんの一部しか掲載されていない。

ライダーオールブルーのチョイスが面白いな。基本フォームだけでは揃わなかったのか、電王ロッドフォームやオーズシャウタコンボ、ウィザードウォータースタイル等のフォームチェンジが盛り沢山。
こういう組み合わせをもっと映せば良かったんだよなぁ。

VSアマゾンズ

アマゾンアルファ、オメガ、ネオの3人が登場。4月から始まる2期より先行登場。って敵として出て来るのかよ。それも有象無象の敵の内の1体といった扱い。
なのにアルファだけは声が本物なのよね。

白倉Pからはネオを目立たせてくれという指示があったそうだが、目立ってたか……?むしろ弱いライダーってイメージがつきそうですけど。

おいおい、エグゼイド1人に3人がかりはズルいだろ……あっ、ダブルアクションゲーマーがあるから、そこまで不利にはならないか……と思わせておいて、ゲームマスターが変身をさせてくれないというワナ。何でだよwwwwwwwww

VSダークライダー

エグゼイドの前に立ち塞がるダークカブト、ダークドライブ、ダークゴースト。この強敵達を一体どうやって切り抜けるのか……ゴクリ
と思ったら、次のシーンでは突破されたことになっていて、戦闘シーン1カットすら無くてワロタ
何故出したwwwwwwww
流石に戦闘シーンを撮影したは良いが、尺が足りなくてやむなく削ったとか、そんなんだとは思うが。

エイトの元へ

エイトを現実へ連れ戻そうとするポッピーとナーガ。動きを封じられる2人だが、変なポーズのまま感動の展開になるの絵的にどうかと思うぞw
こう、拘束具とか作ってる予算と時間が無かったんだろうな……。短いシーンなら良かったのに、また中途半端に尺があるもんだから気になって仕方が無いw

決戦

折角、オリキャスが出ているヒーローを大して活躍させずに、台詞の無いヒーローの最終フォームがバンバン登場して活躍するという、よく理解らん展開に。
まぁ、ちびっこがオリキャスか否かを意識してるかと言われると返す言葉無いんですけど……。

ゲーム世界から次々と呼び出されるヒーロー達。様々なライダーの最終フォームが登場する中、何でアギトだけバーニングフォームなのか……。

仮面ライダーブレイブギャラクシアンクエストゲーマー

往年のゲーム『ギャラクシアン』のガシャットを使って飛彩が変身。最後にビームをぶっぱするだけで出番が終わるという金田監督の悪い癖が出たか……。
デザイン的に大きくアクション出来なかったという事情もありそうではあるが。

レベル表記はどこにもないので不明。ギミック的には3だと思うけども。

巨大戦

超巨大モライマーズロボ相手にキュウレンオーとエナジーアイテムで巨大化したエグゼイドマキシマムゲーマーが挑む。

やっぱり映画で大活躍フタゴキュータマの力で、シシボイジャーが2体になってダブルキュウレンオー揃い踏み。
キュウボイジャーの合体機構の都合上、この分身は大変有り難いよな。これでボイジャーが余らず全部合体出来ますやんか。

まさか最後の合体攻撃に、宇宙に留まっているオリオン号も参加するとは……。ただの演出で実際に攻撃力を備えているというわけではないんだろうな。

まとめ

そんなわけで懐かしいノリが帰ってきたな……という具合で、いつもの『スーパーヒーロー大戦』でした。言うほど悪かったか?個人的には『3号』や『1号』よりは間違いなく面白かったぞ。

下手にシリアスに振り過ぎず、適度にギャグをぶっこんでいく構成が良い方向に働いていると感じました。
まぁ、冷静に考えたらハードルを激下げしていたから、そのギャップで良く感じているだけという可能性が大いにあるが……。

金田監督の映画って、そういう傾向にある気がするが、基本各ヒーローのギミックは使わないんだよなぁ。大抵、武器を持って殴り合ってるだけの映像が多い。ゾルダにちょっとくらいカード使わせてくださいよー。

アクションやカメラワークは気合入っていたと思う。カメラマンさん、怪我すんじゃねーか……?みたいな映像もちらほら。

『仮面戦隊ゴライダー』とはどう繋がっているのか……。
あっ、あれっ、財団X、1mmも関係無いじゃん!えっ、じゃあ『仮面ライダーブレイブ』の最後って、どこに繋がってるんだ……。『ゴライダー』を見れば判るのかしら。
今年は映画の中に、この謎の解明は他の媒体をチェックしてね!って部分が無くて、そこは良かったですね。

そう言えばニューヒーローが出るとか何とか言っていたのはアマゾンズのことだったのかしら。あれ、もしかしてこれキョウリュウジャーブレイブ出すつもりだったんじゃないの……?

次の映画は6月に『スペーススクワッド』2本だけど、ターゲット層が違うからか告知は無し。
普通に夏映画の第一報でした。『キュウレンジャー』の内容は全く不明。『エグゼイド』は真のエンディング先行解禁だそうで。高橋さんが書いてくれるなら間違いないだろうけど、そこまで体力持つかしら……。
告知映像にはしれっと仮面ライダーパラドクスパーフェクトノックアウトゲーマーと仮面ライダーポッピーが出てますね。

燃:A+ 萌:A- 笑:A 総:A+

ネットムービーリンク
仮面戦隊ゴライダー MAZE1「永夢、死す?」

シリーズリンク
スーパーヒーロー大戦GP 仮面ライダー3号(2015/03)

本編リンク
宇宙戦隊キュウレンジャー Space.6「はばたけ!ダンシングスター!」
仮面ライダーエグゼイド 第23話「極限のdead or alive!」

映画リンク
仮面ライダー1号(2016/03)
仮面ライダー 平成ジェネレーションズ Dr.パックマン対エグゼイド&ゴーストwithレジェンドライダー(2016/12)
動物戦隊ジュウオウジャーVSニンニンジャー 未来からのメッセージ from スーパー戦隊(2017/01)
宇宙戦隊キュウレンジャー THE MOVIE ゲース・インダベーの逆襲(2017/08)
劇場版 仮面ライダーエグゼイド トゥルー・エンディング(2017/08)

スポンサーリンク



映画,特撮

Posted by お亀納豆