薔薇十字叢書 桟敷童の誕
著:佐々木 禎子(ていこ) イラスト:THORES柴本 Founder:京極 夏彦
「つまるところこの世の中はとっくに末法の世界なんです。この世はとっくに末なんだ」
富士見L文庫2015年10月の新刊。約2ヶ月3週間の積み。『天邪鬼の輩』と同時発売。『ホラー作家・宇佐見右京の他力本願な日々』2巻からは7ヶ月振り。
著者の佐々木さんは昔から色んなレーベルで書いてる人なのか。どっちかっつーと少女小説畑なのかな。
イラストのTHORES柴本さんは『悪魔交渉人』でL文庫登場済。
タイトルは「さじきわらしのいつわり」と読みます。やっぱりフォーマットは守られてるのね。
編集さんがL文庫から出る本に関してはフォーマットを守るように指示したんだろうかね。
突如現れた関口先生に弟子入り志願の男、天城。おたおたとするばかりの関口先生だけど、折りしも天城家が経営に関わる映画館で殺人事件が起きて……。
ちょいちょい原典の内容に触れてきたり、文体を意識している節が見受けられたりで、今のところ一番、番外編といった色が強いように思う。
京極堂、関口先生、榎木津、木場修といったお馴染みのメンバーが事件解決に挑む展開はオーソドックスだよな。
ラストシーンはちょっと『姑獲鳥の夏』っぽい気がする。
難しいところだよな。原典の設定を使って、どこまで原典がやらなそうなところを攻めるか、はたまた原典っぽい内容に寄せていくのか。
次は2015年11月に『ヴァルプルギスの火祭』と『神社姫の森』、12月に『ようかい菓子舗京極堂』。
燃:C+ 萌:B+ 笑:B+ 総:A
シリーズリンク
・薔薇十字叢書 風蜘蛛の棘(富士見L文庫、2017/04)
シェアード・ワールドリンク
・薔薇十字叢書 ジュリエット・ゲェム(講談社X文庫ホワイトハート、2015/10)
・薔薇十字叢書 石榴は見た 古書肆京極堂内聞(講談社X文庫ホワイトハート、2015/10)
・薔薇十字叢書 天邪鬼の輩(富士見L文庫、2015/10)
・薔薇十字叢書 ヴァルプルギスの火祭(講談社ラノベ文庫、2015/11)
・薔薇十字叢書 神社姫の森(富士見L文庫、2015/11)
・薔薇十字叢書 ようかい菓子舗京極堂(講談社X文庫ホワイトハート、2015/12)
・薔薇十字叢書 蜃の楼(富士見L文庫、2017/05)
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