映画 HUGっと!プリキュア ふたりはプリキュア オールスターズメモリーズ【感想】

「これしきのことで心が折れるとか、私がなりたい野乃はなじゃないッ!!」

15年分の有り難うを。

概要

例年、秋映画は現行シリーズ単独の映画となるのが恒例なんだけれども、今年は15周年記念ということで、2年半振りにオールスターズが復活。総勢55人のプリキュアが一堂に介することに。
しかもプリキュア全員に台詞があるものとなると2011年3月の『オールスターズDX3』以来。

発表当初は初代と『はぐプリ』のクロスオーバーという情報のみで、後追いでオールスターズと判ったんだよな。
しかも、あ~初代と『はぐプリ』以外はベイビー姿で作画リソースを抑える方針なのね、と思わせておいてからの全員普通に登場するということで度肝を抜かれたなんてもんじゃない。
てっきり今年は『プリアラ』だけがゲスト出演するものとばかり……。

内藤Pがクロスオーバーが好きなんだなってことは何となく分かってきたけど、この映画は鷲尾さんが発案者なんだろうかね。
念願のオールスターズ映画を手掛けることになった宮本監督はさぞかし喜んでいるだろうと思ったけど、その分しんどさもひとしおだった模様。そりゃそうだわなw

予約開始日である10/25の早朝6時の時点でいつもより予約が埋まるのが早い、みたいな情報が飛び交っていて、こいつぁいけねぇ!と仕事が終わってから予約するつもりでいたのを変更して急遽出勤前に予約したんだけど、帰宅してから確認したらまだまだすっかすかでしたわ。ビビらせんなよw

3年続いたCG短編は無し。今回は本編ががっつりCG有だから当然っちゃー当然か。

スタッフ

最近めきめき頭角を現してきている宮本監督はプリキュアシリーズでは3回目の監督となるか。気合入れ過ぎて死なないか若干心配である。

総作監には稲上さんが登板。これは間違いないやつでしょ。たた、宮本監督の手法が入っているようで、CGパートと作画パートの境目を薄める、例の太い線作戦が今回も炸裂している模様。
そうか、今年の春映画でCGパートが全然無かったのはこっちにリソースを回していたからだったのか。

脚本は過去シリーズで何度かサブライターとして参加したことのある香村純子さん。香村さんの脚本自体は素晴らしい出来だったんだが、『快盗戦隊ルパンレンジャーVS警察戦隊パトレンジャー』のメインライターをやっているこの年に、こちらに来たのが解せない。どういう理由での起用なんだろうか……。

導入

街で大暴れする巨大怪人。その正体はさっぱり理解らないが、ルミナスを含む初代との戦いに圧倒される。まさか新規作画でエキストリームルミナリオを撃つなんて誰も思わないでしょうがよ……。
掴みが最高過ぎて腰抜けたぞ。

『はぐプリ』と初代の8人には秋私服の設定が。みんな、基本イメージに準拠したデザインといった感じかな。

レポーター

今回のゲスト芸能人枠として、山本美月さんが登場。劇中で名前は出なかったけど、一応本人役ってことなのかな。
初代に助けられたり、はな達と少しだけ絡んだり。

稲上さんの作画パワーでめっちゃ可愛いお姉さんになってましたね。あとちょっとエロい(ぉ
白いもので手がべとべとになっていたのが印象的だった(問題発言)

ハリー人間態

最初のキャスト発表に野田順子さんしか載っていなかったから、出番無しかと思っていたが、良かった……少しだけだが出番があって本当に良かった……。

ミデン

本作の敵。キャストは宮野真守さんということで、何故そんなイケメン声優をこんなデザインの敵に……と思わないでもない。

パッと見のデザインはハロウィン合わせのおとぼけた感じなんだけれども、ぐりんぐりん動く目玉の描写が結構怖かった印象。ちびっこは下手したらトラウマになりそうにも思う。

対象の記憶を奪い、その記憶と能力を自分のものにすることが出来る。記憶を奪われた対象は幼児化することに。
プリキュアの決め台詞と必殺技を連発する様には絶望感しかない。しかもダイヤモンドエターナルやマーブルスクリュー等の合体攻撃も再現出来るとなると……。
パッションダイナマイトを使ったのに驚きを隠せない。最近のチェリーフラメンコ推しは何なんだ……。

その正体は使われぬまま朽ちていくばかりだった昔のカメラ。何だろう、『ドキプリ』映画のクラリネットを思い出したわ。
カメラを見た瞬間、オタク丸出しの早口になるアンジュほんとすこ。エトワールが「色々と詳しめの子」ってめっちゃオブラートに包んでフォローしてるのがアレ。

ベイビープリキュア

やだ、単純に可愛い……。ベイビーアンジュ、めっちゃ聡いお子さんになってる……。
ただ、はぐたんに加えてベイビー化した仲間達4人のお世話をすることになったはなの苦労は想像を絶するもので。ちょっとでも目を離すと、すぐどっか行こうとするのな……。子育ては楽しいことばかりじゃない。こういった部分でしっかりと『はぐプリ』要素を入れてくるのは流石。

アンドロイドのアムールがベイビーになったら、ボルトなんじゃない?って話は流石に草。そんな心配は杞憂で普通にベイビー化していたけど、じゃあ最初に落ちてたでっかいボルトは何だっただよwボキャネジかよwwwww

復活の初代

ミデンから逃げる最中、ベイビー化されてしまうほのか。なぎさとの絆を取り戻してからの変身はクッソアツかったですね。
しかもあれ、当時の変身バンクをベースに稲上さんが描き直したってことなんじゃないの……。えぐい……(´;ω;`)

リワインドメモリー

自分の事を忘れてしまった仲間達に涙したはなだったけど、今一度立ち上がる。また、挿入歌『リワインドメモリー』のイントロが死ぬほどアツく入ってくるんだよな……。大地を踏みしめて立ち上がれ!って感じで。
こんなに熱血で良いのかよ……。

ミデンの城

街のど真ん中を隆起させて生み出されたステンドグラスの城。あれ、記憶を奪われたモブの中にらんこパイセンいなかった?錯覚か?

城の中はプリキュアの記憶から形成されており、巨大モフルンや冷凍みかんの雪崩等が。メップルとミップルは初代妖精とうことで、キャスト呼んだのは理解るが、何でモフルンまで呼んだんだよw
別にオリジナルのモフルンには特に台詞が無いのに……。

それにつけてもマシェリとアムール、いちゃいちゃし過ぎである。お姫様抱っこはいかんでしょ。
アムールはホワイトと並ぶと、絵面から漂う知能指数の高さが半端無い。

ミラクルメモリーズライト

今回のライトは皆の思い出から生まれたものという設定か。使うことで、思い出を呼び覚ますことが出来る。
ほのかから生まれたシーンで既にアツかったのに、劇場に来た観客の15年分の思い出でプリキュア達を復活させるという演出が上手過ぎて吐きそう。考えた奴誰だよ……殺す気か……(´;ω;`)

大決戦

大量のミデンのコピーと戦うオールスターズ。BGMは歴代主題歌をアレンジして繋いだもので、これが滾らずにいられるか。
『ドリームズターズ』の時にCGバトルで必殺技が全然使われなかったのが残念だったけど、その反省なのか今回は出るわ出るわ。

この時代にビートソニックがまた見れるとは……。プリンセスは何故か通常フォームのままハワイアンアロハロエを。
お尻パンチに定番のピンクトルマリン酷使も。ビューティソードも有り難い。「参ります」って言うの格好良過ぎかよ。

終始CGパートというわけではなく、作画パートと目まぐるしく切り替わっていくドライブ感が凄い。今、自分がどっちのパートを見ているのか段々分からなくなっていく。それだけ2つのパートの境界線が曖昧になってきてるってことだよな。東映さんの技術、ほんと凄ぇな……。

全員の台詞はあった筈なんだけど、はっきりと聞き取れる人と、えっ、今喋った?みたいな差が結構あったように思う。
ベイビー大集合のシーンはガヤになっているので、殆ど判別不可能だしな……。

最後に歴代の名場面を1つ1つ挿し込んでいくのほんと無理……。涙腺破壊され過ぎて原初の海へと還るまである。

エピローグ

ミデンのカメラで、遊ぶオールスターズを撮影するはな。そうそう、オールスターズ映画の最後って大体こういうシーンだったよな。
オールスターらしい世代を越えた組み合わせが色々見れたので、ここはもうちょっと長くても良かったですよね。

ED

部分的にテレビ放送で先行公開されていたもの。何回でも言うけど、ホイップのウインクがめっちゃ可愛いんですよね。
がっつり尺をとってくるかと思ったんだけど、テレビバージョンにちょっと追加があったくらいでしたね。
15年分のタイトルを遡っていく下り、やってくれれると思っていたんだが……。

パンフレット

マシェリとアムールが一緒でないと変身出来ないって書かれているけど、他でそういう情報あったっけな……。
キュアエコーとキュアモフルンに触れられているのが有り難い。キュアモフルン、映像には出せないけど、記事で紹介するのは構わないのか……。

『キュアぱず』の広告は半ページ。もうちょっと詳しく内容を紹介してくれても良いんやで……。

まとめ

そんなわけで15年の集大成ムービーでした。『はぐプリ』の映画でありながら、初代の映画でもあり、そしてオールスターズ映画でもあるという完璧な構成でした。よくぞ、従来の尺にこれだけの密度のものを詰め込んでくれた。

全編通してとにかく可愛いし、格好良いし、アツいしで、どうにかなりそうだぜ。
15年分の思い出というメガトンハンマーで全力でぶん殴ってくるのはズルいでしょ……。とにかくえげつなかった。100点満点で言うと5億点です。

作画パートもCGパートもめっちゃ可愛くてなぁ……。CGでの表現、『ドリームスターズ』よりも格段に進歩してるんじゃない?
ところでCGパートは結構下からアオる危険なアングルが多くなかったですか?

そう言えば秋映画恒例の限定フォームが今年は無かったんだな。『ハトプリ』以来か。『ハトプリ』はスーパーシルエットの先行公開があったので、それも含めるとすると『Splash☆Star』まで遡ることになるんだな。
春映画枠の延長と考えると『スーパースターズ』にも限定フォームは無いんだけども。

本当、ずっとプリキュアを好きで良かった……。生きていて良かった……と思える映画でした。

次は2019/03/16に『映画 プリキュアミラクルユニバース』。しれっと主題歌も流れていたかな?
タイトルがちょっと厨二臭くて良い……。もう1年くらい「スターズ」シリーズを継続するかと思ったけどな。ただ、タイトルは変わっていても直近3世代という方式は変わらなさそう。

ミラクルライトの秘密が明かされるみたいな話らしいが……。そっか、ミラクルライトの歴史は長いけど、お話の核になったことはなかったか。
秋に単独をやらなかった分、春に単独映画というのもアリかと思ったけども、そうはならなそうですね。

燃:S 萌:S 笑:A 総:SS-

反復リンク
2回目

CDリンク
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関連書籍リンク
プリキュア新聞2018年秋号(2018/10)
アニメージュ1月号増刊 HUGっと!プリキュア 特別増刊号(2018/11)

本編リンク
HUGっと!プリキュア 第37話「未来へ!プリキュア・オール・フォー・ユー!」

映画リンク
映画 キラキラ☆プリキュアアラモード パリッと!想い出のミルフィーユ!(2017/10)
映画 プリキュアスーパースターズ!(2018/03)
映画 プリキュアミラクルユニバース(2019/03)
映画 スター☆トゥインクルプリキュア 星のうたに想いをこめて(2019/10)

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Posted by お亀納豆