小説 侍戦隊シンケンジャー 三度目勝機 -さんどめのしょうき-
「俺たちはこの世を護る……誰がなんと言おうとな」
「ほう……なぜその必要があると思う?」
「それが、俺たち侍の使命だからだ!」
講談社キャラクター文庫2013年11月の新刊。約6日の積み。
講談社キャラクター文庫創刊時に発表されたラインナップがようやく揃い、その内『フォーゼ』と『ウィザード』が出るのかなとぼんやり思っていたら、不意打ちでスーパー戦隊のノベライズがスタート。
おいおい、もっと大々的に告知してよね~。書店で見掛けなかったら初版買い逃して失禁するところだったわ。
第1弾って言ってるから、ぼちぼち他の戦隊も出るんだろうな。
というわけで先陣を切るのは33番目のスーパー戦隊『侍戦隊シンケンジャー』。文字が力を持つモヂカラという設定があるため、小説化第1弾としてこの上なく相応しいシリーズのように思える。
サブタイはちゃんとテレビシリーズと揃えてあるのね。
著者の大和屋さんはテレビシリーズのサブライターを務めた人か。協力の松井さんってのが、よく判らない。
アヤカシ修羅の未曾有の攻撃により、最大の危機に晒される日本全土。これまでとは質の異なる外道衆の攻撃に窮地に立たされるシンケンジャーだったが……というお話。
時系列は明言されていないが、ウタカサネ撃破後と明言されているので、第二十一幕以降ではあるらしい。
その後のどのタイミングかは特定材料が無いか。いやまぁ、最終決戦突入前ってのは間違いないだろうが。
基本的には本編に問題無く組み込める内容となっているが、テレビシリーズではやれない重いドラマを展開させたり、侍と日本政府がどのように協力体勢をとっているかが判るようになっている。
本編では薄皮太夫と不破十蔵しか出て来なかったはぐれ外道だけど、今回登場する修羅が、そのはぐれ外道の設定を活かしている。
そう思うと、テレビシリーズでも中盤で序盤から居るキャラがはぐれ外道になっても良かったんじゃないかという気はする。
気になったのは必要以上の文字密度の高さ。あまりにも隙間が無くて甘引きしちゃう。まさか隙間から外道衆が出て来るのを恐れて……?<考え過ぎ
そんな具合で、そこそこ良い滑り出しと思えるスーパー戦隊ノベライズでした。これ、装丁が真っ赤だけど、戦隊の方は全部真っ赤な装丁でいくつもりなんだろうか……。
燃:A- 萌:C+ 笑:C+ 総:A
本編リンク
・侍戦隊シンケンジャー 最終幕「侍戦隊永遠」
シリーズリンク
・小説 忍風戦隊ハリケンジャー(2014/06)
ディスカッション
コメント一覧
まだ、コメントがありません