【ラノベ】BabelⅠ 少女は言葉の旅に出る【1巻/感想/ネタバレ】

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著:古宮 九時(ふるみや・くじ) イラスト:森沢 晴行

「限界を知っていればこそ、言葉は強力に働くんだ」

電撃の新文芸2020年6月刊行物。約3週間半の積み。『UnnamedMemory』4巻からは5ヶ月振り。
存在自体は以前から知っていて、最近著者の古宮さんが完結に合わせて出していたコメントを見て気になったので買いました。

元々はweb小説を電撃文庫として刊行するも打ち切りを喰らい、電撃の新文芸で世界観を共有する『UnnamedMemory』を刊行したところヒット→その流れでレーベルを変えて復活という数奇な運命を辿っている。

打ち切りが悔しかった担当編集さんの方からリベンジを提案してきたというのも興味深い。
イラスト担当の森沢さんは文庫版の時からの付き合いで、こちらもオファーを快諾してくれたとか何とか。あったけぇ。

女子大生の雫はある日突然、異世界へと跳ばされた。偶然出会った魔法士エリクの助けを得て、元の世界へ戻る方法を探すことになるが……。
タイトルもタイトルだし、雫の武力ではなく言葉で状況を変えたいという思いもあって、言葉というものの重みを既に感じさせてきますね。

雫と異世界の住人は普通に会話が可能。しかし雫にはこの世界の文字は読めない。この世界では文字は文化によって様々な種類があるものの、会話は普通に成立するということで、この辺がシリーズを通して解き明かされていくってことだろうか。

雫は3姉妹の真ん中で、目立たない自分にコンプレックスを抱えている様子。とは言いながらも異世界にひとり放り出されても前向きに進んでいけるあたりなかなか豪胆な女の子やな。
心が折れないように前を向くように努めているらしいが、やろうと思って簡単に出来ることではないよなぁ。

手掛かりを求めて魔法大国ファルサスへ向かう道中で様々なトラブルに巻き込まれることに。一国が滅ぶ滅ばないの瀬戸際に巻き込まれるのは女子大生には荷が重過ぎるでしょ……。
割とガチで死にかけてるやん……。雫が普通の女の子として描かれているので、ちょっとしたダメージ描写がめっちゃ辛いんよね……。

これはガツンと面白い作品ではなくて、じわーっと積み重ねていくタイプっぽいですね。
取り敢えず2巻いこう。

次は2020年6月に『UnnamedMemory』5巻、9月にこちらの2巻、12月に3巻、2021年4月に『UnnamedMemory』6巻、7月にこちらの4巻と続きます。

燃:A- 萌:A 笑:B+ 総:A

シリーズリンク
BabelⅡ 魔法大国からの断罪(2020/09)

イラストリンク
とある飛空士への追憶(ガガガ文庫、2008/02)
妖精狙撃 エルフ・ウィズ・サイレントアサシン(ファンタジア文庫、2019/08)

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Babel I 少女は言葉の旅に出る (電撃の新文芸)

電撃の新文芸

Posted by お亀納豆