著:新井
輝 イラスト:さっち
「悲しくなるのも寂しいなって、そんなことを思ったんです」
「そうだね。悲しいのも、きっと絆だから」
約三週間の積み。え、半年も空いてたの?
さあ、遂に最終巻です。表紙は単独で千夜子。しまぱんが帯で隠れていると思ったら、帯にも表紙イラストが印刷されているので、普通に見えるワナ。おま、しみじみ終わりたいところで、しまぱんてw
プロローグではいきなり身内ネタでやりたい放題で吹いた。『さよなら、いもうと。』が新井さんの富士ミス作品で唯一増刷がかからなかったタイトルってのもホンマ臭いな。
更に、きゆづきさとこさんのことにまで触れられている。『GA』アニメ化ってまぢじゃねぇかw
前巻のラストで病院に運ばれた有馬さんはそのまま死亡なさいました。まさかの超ヘビー展開。
続いて、綾さんは健一に何も言わずに幽霊マンションを出ていってしまう。
落ち込んだ健一は勢い余って、千夜子に今までしていたエロいことをあらいざらい白状してしまう。
そして彼は思う。綾さんとエロいことしたのも、今思えば明らかにアウトだった、と。
そんなもん一巻の時点で分かっとったわ!!
結局、千夜子が聖母のようなヒロインだったので耐えました。
ここで、めでたしめでたしで終わっておけば良かったのに、後日談で実のお姉ちゃんとレッツ子作り!ってところで終了ってハチャメチャ過ぎる。
だが、それでこそ『ROOM
NO.1301』なんだよなぁ。
最後の後書きもキャストインタビューとか訳の理解らん形式だしな……。
総評
そういうわけで、富士ミスの人気シリーズ、喪失した愛を探す物語『ROOM NO.1301』本編十一巻、短編集四巻、計十五冊、これにて完結。足かけ六年強か。長かったな……。
まだ去年の秋に出るって言っていたソフトカバーの外伝が出てないけど、何かもう出ない気がするので総評書きます。
当時はぶっ飛んだエロス展開にびっくりしたものですが、今となってはエロス的な意味ではそう珍しいレベルでもなくなってしまったな。
だが、その独特の価値観と癖のある文体はオンリーワンと言えるものだったと思います。
燃:C 萌:A- 笑:B+ 総:A+