角川文庫

文庫版 豆腐小僧双六道中おやすみ (角川文庫)
著:京極 夏彦

「オケツに入らずんば疣痔を得ずです」

2013年7月の新刊。約2年1ヶ月の積み。2年9ヶ月の積み。『文庫版 西巷説百物語』からは4ヶ月振り。

さて、今回は甲州の裏街道を行く珍妙な二人組を意味も無く追いかける内に騒動に巻き込まれる豆腐小僧達を描く長編構成となっている。

うーん、この内容的に一気に長ページ読みたい話じゃないんだよなぁ。多分、30~50ページずつくらい読むなら苦も無く読めるんだろうけども。
ちまちま薀蓄を読みたい感じ。

それに散々埋蔵金を巡って騒動が起きた挙げ句、肝心の埋蔵金の行方は定まらないまま終わるという。
どうにもまだ続くっぽいんだけど……?うーん、仮に続きが出たとして買うべきかどうか……。

ところで、いつの間にか『豆腐小僧その他』の共通フォーマット表紙版が出てて、何……だと……?ってなってる。

次は2013年12月に『角川文庫版 幽談』『角川文庫版 冥談』、2014年8月に『文庫版 数えずの井戸』。
ちなみに、このスケジュール小説以外は書いてません。

燃:C 萌:C 笑:B+ 総:B+

シリーズリンク
文庫版 豆腐小僧双六道中ふりだし(2010/10)

著者リンク
・文庫版 西巷説百物語(2013/03)
角川文庫版 幽談(2013/12)

μNOVEL,宝島社文庫

おやおや、今月も献本が届きましたよとか思いながら、開封したらこのライトノベルがすごい!文庫じゃなくて宝島社文庫が出て来て、何……だと……?ってなってる俺です。有り難うございます。

・絵本作家・百灯瀬七姫のおとぎ事件ノート

の計1冊。

毎日新聞出版株式会社が大人向けライトノベルの新レーベルμNOVEL(ミューノベル)を創刊決定。
いわゆるボーダーレーベルだと思うんだけど、ラインナップにファンタジア文庫で停止している『ザ・サード【完全版】』が入っていて吹いた。

イラストに士郎正宗さんを起用とか、やる気の漲り方が凄いw
値段とページ数を見るに文庫数冊をまとめるのか書き下ろしが沢山あるのか。でも、どうせ完全新作を1冊だけ出して止まったりするんでしょう?

講談社文庫,雑記

最近、普段行かない場所で本屋を見かけたときは京極夏彦さんの帯付き文庫の既刊が置いてないかなーと探してるんだけど、今回1冊見付けたので購入。

・分冊文庫版 ルー=ガルー2 インクブス×スクブス 相容れぬ夢魔(上)

の計1冊。

幻冬舎文庫

植物図鑑 (幻冬舎文庫)
著:有川 浩 イラスト:カスヤ ナガト

ノイチゴのサンドイッチは残しておいて最後に食べた。
体がすっきりするような甘酸っぱさ。まるで恋してるような味って言ったら、けっこうあたし恥ずかしい?

胸のキュンキュン止まらないよ!

幻冬舎文庫2013年1月の新刊。約2年3ヶ月3週間の積み。『文庫版 フリーター、家を買う。』からは5ヶ月振りか。
携帯小説サイト、小説屋sari-sariにて連載されていたものが文庫落ち。
口絵にはタイトル通り、劇中に登場する野草の写真が収録されている。

一人暮らしのOL、河野さやかはある日、行き倒れている青年を拾う。イツキと名乗った青年はマニアックな植物の知識を豊富に持ち、見事さやかの家のハウスキーパーを務めてしまう。かくして2人の奇妙な共同生活が始まるが……というお話。

パッケージングの時点で恋愛がメインってことは見えていたから、物凄い身構えて読んだら、意外と大人しかったという印象。
もうちょっと露骨にコメディに振っても良かったと思うのだが。

ラブストーリーパートと植物の解説パートが半々くらいってのも大人しいと感じる理由かもしれん。
結構、薀蓄が長いんだよな。そこがちょっとくどく感じてしまったな。
ただ、採取した野草を使った料理は超旨そう。天ぷらと混ぜ込みご飯が食べたくなりますね。
巻末には劇中料理のレシピを掲載。やたら本としての作りが凝ってるなw

燃:C 萌:A 笑:B+ 総:A

コミカライズリンク
植物図鑑 1巻(2014/07)

著者リンク
レインツリーの国(ハードカバー、2006/09)
文庫版 空の中(角川文庫、2008/06)
三匹のおっさん(ハードカバー、2009/03)
シアター!(メディアワークス文庫、2009/12)
文庫版 阪急電車(幻冬舎文庫、2010/08)
文庫版 フリーター、家を買う。(2012/08)
文庫版 県庁おもてなし課(角川文庫、2013/04)
新潮文庫版 キケン(新潮文庫、2013/06)
新潮文庫版 ヒア・カムズ・ザ・サン(新潮文庫、2013/09)
文庫版 ストーリー・セラー(幻冬舎文庫、2015/12)
文庫版 空飛ぶ広報室(幻冬舎文庫、2016/04)
文庫版 旅猫リポート(講談社文庫、2017/02)
文庫版 キャロリング(幻冬舎文庫、2017/12)
文庫版 明日の子供たち(幻冬舎文庫、2018/04)
文庫版 アンマーとぼくら(講談社文庫、2020/08)
文庫版 イマジン?(幻冬舎文庫、2022/08)
文庫版 みとりねこ(講談社文庫、2024/04)

イラストリンク
チョコレート・コンフュージョン(メディアワークス文庫、2016/02)
いつものBarで、失恋の謎解きを(ソフトカバー、2021/05)

 

HJ文庫,ガガガ文庫,コミカライズ,一迅社文庫,中公文庫,富士見ファンタジア文庫,雑記,電撃文庫,GA文庫

色々買ってきました。ラノベは、

・戦うパン屋と機械じかけの看板娘
・GENESISシリーズ 境界線上のホライゾンⅧ〈中〉
・アルケミストの終焉創造術 <4>
・俺、ツインテールになります。 <9>
・ぼくのゆうしゃ <7>
・甘城ブリリアントパーク #06
・俺と彼女が下僕で奴隷で主従契約 <5>
・災厄戦線のオーバーロード <2>
・10歳の保健体育 <8>(通常版)

の計9冊。
電撃文庫の話は電撃文庫MAGAZINEを読んだときに。

コミカライズは、

・甘城ブリリアントパーク #03

の計1冊。
一般は、

・文庫版 オジいサン

の計1冊。

講談社文庫

文庫版 死ねばいいのに (講談社文庫)
著:京極 夏彦

「だからさ。あんたらさ、あんただけじゃねーけども。どうしてそんなに簡単なことが解んねー訳?どうにも出来ねーどうにも出来ねーって。そんなことそうある訳ねーって。必ずどうにかなるのに、どうにもしないだけだって」

講談社文庫2012年11月の新刊。約2年4ヶ月3週間の積み。『文庫版 邪魅の雫』からは3年5ヶ月振り。
小説現代にて連載されたものに書き下ろしを加えて刊行。
タイトルとこの表紙である。完全にホラー系の雰囲気なんだけど、そうではない。

アサミという女性が死んだ。何者かに殺害されたのである。ケンヤという青年はアサミと関係ある様々な人物を訪ね歩くが……というお話。

不平不満を垂れる大人達をケンヤがバッサバサ切り捨てていく様は痛快と見せかけて、読んでる自分自身がお説教されているような気持ちになる。

これはミステリーなんだろうか。トリックがあるわけでも、犯人探しが行われるわけでもないし。
それに結局、動機が何だったのかは有耶無耶なままに終わってしまうしなぁ。ミステリーとして押し出されるとキョトンとしてしまう。帯に書いてある「謎(ミステリー)」ってのは推理の対象になるような謎ではないってことかしら。

って、連載のときは物凄く中途半端なところで終わってるんだな。いや、続きが気になる終わらせ方にしておいた方が単行本を出したときに売れるんだろうけど。

燃:C 萌:C 笑:C 総:A+

著者リンク
文庫版 嗤う伊右衛門(角川文庫、2001/11)
文庫版 巷説百物語(角川文庫、2003/06)
文庫版 邪魅の雫(2009/06)
文庫版 豆腐小僧双六道中ふりだし(角川文庫、2010/10)
分冊文庫版 ルー=ガルー 忌避すべき狼(上)(講談社文庫、2011/09)

厭な小説 文庫版(祥伝社文庫、2012/09)
角川文庫版 幽談(角川文庫、2013/12)
文庫版 虚言少年(集英社文庫、2014/09)
文庫版 オジいサン(中公文庫、2015/02)
文庫版 書楼弔堂 破暁(集英社文庫、2016/12)
文庫版 虚実妖怪百物語 序/破/急(角川文庫、2018/12)
文庫版 ヒトでなし 金剛界の章(新潮文庫、2019/02)

祥伝社文庫

厭な小説 文庫版 (祥伝社文庫)
著:京極 夏彦

「厭だ」

祥伝社文庫2012年9月の新刊。約2年6ヶ月2週間の積み。祥伝社文庫なんて読むの初めてだわ……。
この頃から京極さんが出す文庫は小説に限り大体買っている筈。
四六判で刊行された後、新書判でも発売されて、文庫落ちに至る。

粗筋にも書いてあるんだけど、ひたすらに厭な気分にさせられるエピソードばかりを集めた連作短編集。
小説NONに掲載されたものをまとめているんだけど、連載だったのかと思いきや、物凄いスパン空いてるんだな。

舞台は現代、とある会社に勤める人々が、厭としか言いようのない体験をしていく様が描かれる。
その殆どは怪奇現象なんだけど、何故それが起こるのか、どうすれば解決するのか、そういったことが全然語られないまま、ただただ厭な展開が続く。
お話自体も厭だし、オチらしいオチが無いのこと自体ももやっとして厭だ。

これは「面白い」という表現が正しいのかと言われると、首を傾げざるを得ないんだけど、オチが全然読めないから、ついつい読んじゃうんだよなぁ。
『世にも奇妙な物語』っぽいのかなぁと思っていたら、実際に『厭な子供』はドラマ化されてたのね。

燃:C 萌:C 笑:C 総:A+

著者リンク
文庫版 嗤う伊右衛門(角川文庫、2001/11)
文庫版 巷説百物語(角川文庫、2003/06)
文庫版 豆腐小僧双六道中ふりだし(角川文庫、2010/10)
分冊文庫版 ルー=ガルー 忌避すべき狼(上)(講談社文庫、2011/09)

文庫版 死ねばいいのに(講談社文庫、2012/11)
角川文庫版 幽談(角川文庫、2013/12)
文庫版 虚言少年(集英社文庫、2014/09)
文庫版 オジいサン(中公文庫、2015/02)
文庫版 書楼弔堂 破暁(集英社文庫、2016/12)
文庫版 虚実妖怪百物語 序/破/急(角川文庫、2018/12)
文庫版 ヒトでなし 金剛界の章(新潮文庫、2019/02)

幻冬舎文庫

フリーター、家を買う。 (幻冬舎文庫)
著:有川 浩

「だから今度は俺が守りたいんだ」

幻冬舎文庫2012年8月の新刊。約2年7ヶ月の積み。『文庫版 阪急電車』からは2年振り。
日経ネット丸の内オフィスにてweb連載された長編が文庫落ち。

就職先を3ヶ月で辞めてからというもの、生活費をちまちまバイトで稼ぎながら暮らしていた主人公、誠治。ある日、母親が病気にかかってしまい、一念発起して働くことになるが……。

タイトルで、ふーん、今回はどんなハートフルやらラブコメやらをぶっ込んでくるんだい?んン?と思っていたら、いきなり口の中に手をガッて突っ込まれて、胃を引きずり出されてグチャグチャグチャグチャ!って握り潰されて、もっかい口の中にガッて戻されて、最後にぎゅって抱きしめられる、そんな感じのお話でした<意味不明

いやぁ、タイトルでコメディ寄りの話かと思っていたけど、導入重過ぎワロエナイ
しかも他人事じゃないから、胃の痛いこと痛いこと。自分がいかにクズかってことを思い知らされるわ……。知ってたけど。

クズだった誠治が家族のために成長していく様が痛快でなぁ。
あれ、今回はラブコメやらないのかなと思っていたら、職場に新人が入ってくるという下りで、はい、ヒロインいただきましたー!みたいな。
次は2013年1月に『文庫版 植物図鑑』。

燃:A 萌:A+ 笑:B+ 総:A+

著者リンク
レインツリーの国(ハードカバー、2006/09)
文庫版 空の中(角川文庫、2008/06)
三匹のおっさん(ハードカバー、2009/03)
シアター!(メディアワークス文庫、2009/12)
文庫版 阪急電車(幻冬舎文庫、2010/08)
文庫版 植物図鑑(幻冬舎文庫、2013/01)
文庫版 県庁おもてなし課(角川文庫、2013/04)
新潮文庫版 キケン(新潮文庫、2013/06)
新潮文庫版 ヒア・カムズ・ザ・サン(新潮文庫、2013/09)
文庫版 ストーリー・セラー(幻冬舎文庫、2015/12)
文庫版 空飛ぶ広報室(幻冬舎文庫、2016/04)
文庫版 旅猫リポート(講談社文庫、2017/02)
文庫版 キャロリング(幻冬舎文庫、2017/12)
文庫版 明日の子供たち(幻冬舎文庫、2018/04)
文庫版 アンマーとぼくら(講談社文庫、2020/08)
文庫版 イマジン?(幻冬舎文庫、2022/08)
文庫版 みとりねこ(講談社文庫、2024/04)

角川文庫

巷説百物語 (角川文庫)
著:京極 夏彦

「この世にゃァ、神も仏もねえけれど、恨みが募ればあやかしも生く。涙が凝れば物の怪も生く。くれぐれも、用心された方が宜しいですぜ━━」

角川文庫2003年6月刊行物。約3年2ヶ月2週間の積み。『文庫版 嗤う伊右衛門』からは1年7ヶ月振り。
今は亡き丸山書店のポイントを消化するために買いました。ってか俺、読んでる間、中古で買ったと思い込んでたわ……。
百鬼夜行シリーズが面白いので、当然こちらも面白いだろうと。

表紙のフォーマットが百鬼夜行シリーズと揃えてあるのが嬉しいところ。世界観は繋がっているらしいんだけど、現代寄りのシリーズとどう繋がってるのか全然理解らんw
江戸怪談シリーズと繋がっているのは判ったけども。

さて、時代は江戸の頃。人の心の闇より生まれる謎や事件をあやかしの仕業に見立てて解決する自称小悪党達の活躍を描く連作短編集。
百鬼夜行シリーズが妖怪として現れた謎を真実に分解して解決するのに対し、こちらは見えている答えを再構成して妖怪に仕立て上げて解決を図るという真逆のプロセスを辿るのが面白い。
群像劇っぽい構成は短編集になっても変わらずなんだな。

百鬼夜行シリーズはやりきれない結末を迎えることが多い印象があるけど、こちらは最終的には悪党が成敗されるような終わり方をするので、そういう意味では痛快かもしれん。いや、終わってから実は悪党だったんですよって判ったりするから、痛快というほどではないか。後味が悪くないというだけで。

時代が時代だけに、どのエピソードも導入は読み難いんだけど、一度話が動き出すとサクサク読めてしまうな。

次は2005年2月に『文庫版 続巷説百物語』、2007年4月に『文庫版 後巷説百物語』、2008年6月に『文庫版 覘き小平次』、2009年12月に『文庫版 前巷説百物語』、2010年10月に『文庫版 豆腐小僧双六道中ふりだし』、2011年4月に『豆腐小僧その他』、2013年3月に『西巷説百物語』、7月に『文庫版 豆腐小僧双六道中おやすみ』、12月に『角川文庫版 幽談』『角川文庫版 冥談』、2014年8月に『文庫版 数えずの井戸』
ちなみに、このスケジュール小説以外は書いてません。

燃:B 萌:C 笑:C 総:A+

アニメリンク
巷説百物語 第一話「小豆洗い」

著者リンク
文庫版 嗤う伊右衛門(角川文庫、2001/11)
文庫版 豆腐小僧双六道中ふりだし(角川文庫、2010/10)
分冊文庫版 ルー=ガルー 忌避すべき狼(上)(講談社文庫、2011/09)

厭な小説 文庫版(祥伝社文庫、2012/09)
文庫版 死ねばいいのに(講談社文庫、2012/11)
角川文庫版 幽談(角川文庫、2013/12)
文庫版 虚言少年(集英社文庫、2014/09)
文庫版 オジいサン(中公文庫、2015/02)
文庫版 書楼弔堂 破暁(集英社文庫、2016/12)
文庫版 虚実妖怪百物語 序/破/急(角川文庫、2018/12)
文庫版 ヒトでなし 金剛界の章(新潮文庫、2019/02)

アニメ,オーバーラップ文庫,コミカライズ,ファミ通文庫,新潮文庫,雑記

色々買ってきました。ラノベは、

・セントレイン戦記 ~七戦姫と禁忌の魔剣士~ <2>
・パナティーア異譚5 双界のハピネス
・犬とハサミは使いよう Dog Ears <4>

の計3冊。
一般は、

・文庫版 三匹のおっさん ふたたび

の計1冊。

コミカライズは、

・プリキュアコレクション Yes!プリキュア5GoGo!
・プリキュアコレクション フレッシュプリキュア!
・プリキュアコレクション ハートキャッチプリキュア!
・オレと彼女の萌えよペン <1>

の計4冊。