文春文庫

三匹のおっさん (文春文庫)
著:有川 浩 イラスト:須藤真澄

「早苗ちゃんにスタンガンぶち込むわけにもいかねえだろ」

文春文庫2012年3月の新刊。約2年4ヶ月2週間の積み。
ハードカバーは借りて読んだことがあります。

もうね、おっさん達と人々の交流がハートフル過ぎてね。ハートフル要素の乱れ撃ちで骨抜きにされたところを後ろからLOVE寄せで不意打ちするとか酷過ぎるぜ……。
行き過ぎたハートフルは人を殺す。

こう、ちょっとずつ近付いていく祖父母と孫の距離感が良いんだよな。同時に展開する祐希と早苗の距離感もニヤニヤが止まんねーわ。

悪党をぶった切るおっさん達が格好良いんだけど、則夫・エレクトリカルパレード発動時のクリーチャー感が凄いw

実は文藝春秋と揉めたらしく、現在は新潮文庫版が刊行されている。中身は同じらしいので、流石に買ってないんだけど、続編の文庫化は一体どうなるんだろうか……。

燃:A+ 萌:A+ 笑:A 総:S-

オリジナルリンク
三匹のおっさん(文藝春秋ハードカバー、2009/03)

シリーズリンク
新潮文庫版 三匹のおっさん ふたたび(新潮文庫、2015/01)

角川文庫

別冊図書館戦争II (図書館戦争シリーズ 6) (角川文庫)
著:有川 浩 イラスト:徒花 スクモ

「俺に!俺にお前みたいな口車クイーンの真似をしろってか!」
「やだぁ、まだ結婚してないんだからプリンセスにしといてよ」
「来年三十でプリンセスとかいけ図々しいわ!」

2011年8月の新刊。約2年8ヶ月4週間の積み。連続刊行。
オリジナルも持ってます。

ボーナストラック的なスピンオフ第2弾。今回の肝は柴崎と手塚の関係の決着エピソード。
本編で郁と堂上教官の関係が進んでいた裏で、ちょくちょく描かれていた2人なので、ここで主役になるのは理解るんだけど、それがシリーズ全体のラストエピソードってのはどうなんだろうな。

堂上夫妻は大変仲睦まじい感じで。嫁に投げっ放しジャーマンなぞするもんなんだろうか……。
イチャイチャする一方で、親友の危機にブチ切れる郁さん格好良過ぎワロロン

ある意味ラスボスとなった水島はドン引きするような悪役でしたね。ってか、こんなキチガイと一緒に生活しなけりゃならないとか寮生活怖過ぎだろ……。

巻末短編『ウェディング・ハピネス』は、あー、郁か柴崎メインの短編かなーと思ったら、稲嶺元司令と玄田元隊長の短編だったでござる。ぎゃふん。

総評

そんなわけで、もどかしいにもほどがある文庫落ち、角川文庫『図書館戦争シリーズ』全6巻、これにて状況終了。文庫版だけで言うと足掛け4ヶ月か。凄い勢いで刊行したんだな……。

あまりシリアスに振り切れずに適度なところで踏みとどまってラブコメしてるときが一番面白いのは評価点なのかどうか。いや、個人的にはそういう方向性の方が好きなのだが。

キャラの掛け合いだけ見れば、まんまラノベともとれるんだけど、果たしてラノベを知らない人の目にはどう映っているのか……。
掛け合いはもっと見たかったので、もう1冊くらい『別冊』を出しても良いのよ。

次は2012年6月に『文庫版 ラブコメ今昔』、2013年4月に『文庫版 県庁おもてなし課』。

燃:A 萌:A 笑:A- 総:A+

オリジナルリンク
別冊 図書館戦争Ⅱ(電撃ハードカバー、2008/08)

シリーズリンク
別冊 図書館戦争Ⅰ 図書館戦争シリーズ⑤(2011/07)

著者リンク
文庫版 ラブコメ今昔(角川文庫、2012/06)

HJ文庫,MF文庫J,コミカライズ,ファミ通文庫,新潮文庫,講談社ラノベ文庫,雑記

色々買ってきました。ラノベは、

・犬とハサミは使いよう <9>
・パナティーア異譚3 再会のクロスロード
・吸血鬼になったキミは永遠の愛をはじめる①
・黒き英雄の一撃無双3 -堕ちゆく義妹-
・アウトブレイク・カンパニー 萌える侵略者 <10>
・彼女がフラグをおられたら 世界の真理など、私一人で充分だ

の計6冊。
ファミ通文庫では『B.A.D.』が遂に完結。結局、アニメ化しなかったな。

コミカライズは、

・デート・ア・ライブ02 十香デッドエンド
・ジーンメタリカ -機巧少女は傷つかない Re:Acta- <2>

の計2冊。

『十二国記』の画集が2冊発売されるそうですね。新作長編が出てないことに対するお茶濁しとしか思えないw
ホントに新作出るんだろうな……。


今日から『物語シリーズ』の『花物語』が放送開始だと思っていたら、いつの間にか盆まで延期されていたワナ。
代わりにキャラコメ放送とかどういうことなの……。

角川文庫

別冊図書館戦争 1―図書館戦争シリーズ(5) (角川文庫 あ)
著:有川 浩 イラスト:徒花 スクモ

いや、育てゲーみたいで逆に萌えるか?

育てゲー言うなw
2011年7月の新刊。約2年9ヶ月半週間の積み。連続刊行。
オリジナルも持ってます。

さて、本編最終巻である『図書館革命』のラストシーンで結婚したことが明らかになった郁と堂上教官だけど、そこに至るまでにはどんな物語があったのか、ということでボーナストラック的アフターエピソードです。

個人的にはガチ戦闘描写があるよりも、これくらいの小規模トラブル+ラブコメの方が好きです。
それにしても柴崎の頼りになる感は異常。

一方、堂上教官のデレっぷりな。アホか貴様は!がなりを潜めたのが寂しいといえば寂しいが。

今回の巻末短編『マイ・レイディ』は、小牧と毬江の関係性を小牧視点で描いたもの。
イチャイチャ過ぎて、全身粉状を通り越して素粒子状だわー。

巻末のインタビューでは電撃文庫読者にはお馴染みの川上稔さんの名前が出てるけど、この本を読んでる大半の人には判らないんじゃ……。

次は2011年8月に6巻『別冊 図書館戦争Ⅱ』、2012年6月に『文庫版 ラブコメ今昔』、2013年4月に『文庫版 県庁おもてなし課』。

燃:C 萌:A+ 笑:A- 総:A+

オリジナルリンク
別冊 図書館戦争Ⅰ(電撃ハードカバー、2008/04)

シリーズリンク
図書館革命 図書館戦争シリーズ④(2011/06)
別冊 図書館戦争Ⅱ 図書館戦争シリーズ⑥(2011/08)

新潮文庫

黄昏の岸 暁の天 十二国記 (新潮文庫)
著:小野 不由美 イラスト:山田 章博

「天にとって━━王は━━私たちは一体、何なのです!?」

2014年3月の新刊。約2週間の積み。3ヶ月振りの新刊。
サブタイの「天」は「そら」と読みます。

さて、これまで描かれてきた陽子と泰麒の物語が合流し、新たな長編へと繋がっていく。
ようやくエピソードゼロにあたる『魔性の子』の謎が明らかに。

行方不明になった泰麒を捜すため、各国の王と麒麟が続々と集まる。やだ、燃える……。
新たに氾王と氾麟が登場か。ロリババア!ロリババア!(ぉ
2人のフリーダムな振舞いは主役として描かれれば面白そうだな。

泰麒捜索にあたって、舜にも声が掛けられているが、拒否されてるんだよな。柳は国が傾いており、それどころじゃないだろうから断るのは理解るんだが、にも何か理由があるんだろうか。
この国だけ、全然内情が見えないんだよなぁ。
やっぱり王と麒麟がわんさか出て来ると面白くなるな。

問題なのは阿選の謀反の理由か。その振る舞いは国を乗っ取ろうとしているようではなくて……。
彼に賛同する者も多いというし、何か秘密がありそうだな……。もしかして世界のシステムの一端を知ってしまい暴走しているとか……?

今回、かなり世界のシステムに突っ込んだ話をしてるんだけど、今後もその秘密に迫っていくんだろうか。

そんなわけで待望の書き下ろし長編は案の定発売時期未定だよ!やったー!
期待せずに気長に待とう……。

燃:A 萌:A- 笑:B 総:A+

シリーズリンク
新潮文庫版 十二国記 華胥の幽夢(2013/12)
十二国記 白銀の墟 玄の月 一巻(2019/10)

ゲーム,コミカライズ,ラノベ関連本,新潮文庫,角川スニーカー文庫,角川ビーンズ文庫,雑記,電撃文庫,GA文庫

色々買ってきました。今月買うもん多いな!ラノベは、

・ドレスな僕がやんごとなき方々の家庭教師様な件
・機関鬼神アカツキ <2>
・薔薇のマリア 20.Ilove you.[noir]
・東京皇帝☆北条恋歌 <13>
・新妹魔王の契約者Ⅴ
・ライトノベルを読むのは楽しいけど、書いてみるともっと楽しいかもよ!?
・少年陰陽師 夢見ていられる頃を過ぎ

の計7冊。

ファミ通文庫では『龍ヶ嬢七々々の埋蔵金』7巻が特装版と通常版同時発売になってるんだけど、赤りんごさんの体調不良により描き下ろしイラストゼロでの発売になるらしい。
公式サイトに謝罪文が載っててビビった。まぁアニメ放映を控えた大事な時期だから刊行延期するわけにはいかなかったんだろうな。

それはそうと、最近偶然気付いたんだけど、『パナティーア異端』の著者って野村美月さんじゃなかったのか……。
何かのきっかけで1回思い込んでそのままだったわ……死にたい……(´;ω;`)
スニーカー文庫では『新妹魔王の契約者』がアニメ化決定。厳密には企画進行中だけど、似たようなもんだろう。
情報の初出がドラゴンマガジンの広告ってのはどうなんだろうかw
まだ何も情報が出てないけど、取り敢えず白い光が映り込みまくることだけは判るw

ボーダーは、

・新潮文庫版 十二国記 黄昏の岸 暁の天

の計1冊。

コミカライズは、

・ビブリア古書堂の事件手帖 <5>(ナカノ版)
・ロウきゅーぶ! <7>
・のうりん 野生-ガイヤ- <1>
・ポケットモンスターSPECIAL <50>

の計4冊。

関連本は、

・びじゅあるロウきゅーぶ!

の計1冊。

角川文庫

図書館革命 図書館戦争シリーズ4 (角川文庫)
著:有川 浩 イラスト:徒花 スクモ

「大丈夫だ。お前はやれる」

2011年6月の新刊。約2年8ヶ月の積み。連続刊行。
オリジナルは図書館で借りて読んでいます。

さて、シリーズ本編完結巻にして初の長編となる今回は、図書隊がある作家をメディア良化委員会から護衛することに。
極端に描かれているとはいえ、作家狩りとか割と冗談で済ませれる風潮じゃなくなってきてるから笑えないな……。

シリアスと同時にLOVE寄せもクライマックスへ。果たして、このシリーズのジャンルは何なんだろうか……。どう人に薦めればいいのかw

エピローグで郁に堂上教官の「アホか貴様は!」が感染っていることが判るシーンは胸が熱くなるな……。

巻末にはDVDの特典として書き下ろされた『プリティ・ドリンカー』を収録。手塚と柴崎のエピソード。
柴崎さん、デレデレじゃないですかー!やだー!これで勘違いだったら絶望で自殺するレベル。

次は2011年7月に5巻『別冊 図書館戦争Ⅰ』8月に6巻『別冊 図書館戦争Ⅱ』、2012年6月に『文庫版 ラブコメ今昔』、2013年4月に『文庫版 県庁おもてなし課』。

燃:A 萌:A- 笑:B+ 総:A+

シリーズリンク
図書館危機 図書館戦争シリーズ③(2011/05)
別冊 図書館戦争Ⅰ 図書館戦争シリーズ⑤(2011/07)

映画リンク
図書館戦争 革命のつばさ

MF文庫J,角川文庫,雑記,電撃文庫

色々買ってきました。ラノベは、

・男子高校生で売れっ子ライトノベル作家をしているけれど、年下のクラスメイトで声優の女の子に首を絞められている。Ⅰ -Time to Play-〈上〉
・城ヶ崎奈央と電撃文庫作家になるための10のメソッド

それから注文するのを忘れていた、

・ただし、彼はヤンデレにさえモテません <2>(MF文庫J)

の計3冊。

電撃文庫では『ソードアート・オンラインⅡ』がテレビアニメ化決定。予想通り過ぎて全然サプライズ感無ぇなw
むしろ発表が思った以上に遅かったことに驚くレベル。

でも構成どうすんだろうな。『ファントム・バレット』やることは確定だけど、2クールやるならもたないよなぁ。かといって、締めに『マザーズ・ロザリオ』を持ってくると盛り下がるし……。
川原さん原案のオリジナルエピソードでも突っ込むか?
ってか、『アクセル・ワールド』の2期はどうなってんだよ!

一般は、

・角川文庫版 幽談

の計1冊。
あと、関連本が届きました。

・彼女がフラグをおられたら 公式同人誌 FLAG 04

の計1冊。

新潮文庫

華胥の幽夢 十二国記 (新潮文庫)
著:小野 不由美 イラスト:山田 章博

「……想像の範疇のことは起こらぬ」
「そんなものは、たいがい回避済みだ」

2013年12月の新刊。約1週間の積み。3ヶ月振りの新刊。
今回は刊行順を変えて、オリジナルでは最後の刊行だった短編集が先に登場。新装版では『不緒の鳥』があったけど、オリジナル版では短編集はこれだけなんだよな。
サブタイの「幽夢」は「ゆめ」と読みます。

刊行順を変えたのは、『黄昏の岸 暁の天』を読んだ直後に、新作長編を読んでほしいってことだよな。

さて、今回はこれまでのエピソードを補足する短編だったり、世界のシステムに突っ込む話だったりで、個人的には『不緒の鳥』より好み。
挿絵は今回も各短編の扉絵のみ。

『冬栄』

驍宗が王になったばかり頃、泰麒が漣にお礼をしに行くお話。
廉王が初登場か。オイラも廉麟にお世話されたいです(^q^)

一番最初にハートフルな話を置いておいて、その後、進むにつれて鬱な話になっていくのは意図的なのかw

『乗月』

峯王を討った月渓(げっけい)が仮王として立つべきか悩むお話。
これだけ糞真面目な考え方をしていれば、自ずと次の王に選ばれそうなものだけど……。

問題は峯果が触で流されているらしいってことだよな。実は芳はひっそりと詰んでいるのでは……。

『書簡』

陽子と楽俊の近況報告。この2人って本編中では、もう再会するシーンは無いんだっけ。
いずれ役人になった楽俊というのも見てみたいが……?

『華胥』

表題とは微妙に異なるが、こいつが今作の肝か。現采王が王になる直前、前采王にまつわるトラブルを描く。
これがまた悲惨な結末でなぁ。おかしい、出だしではロリ麒麟だった采麟なのに、出てくる度に鬱なイメージしか出て来ねぇ……。

『帰山』

利広と延王がお互いの素性を知らずに友達付き合い程度に駄弁る話。
各国の近況がちょっろっとだけ判るが、柳が危な過ぎワロタ状態。他国の人間が状況を話しているシーンはあっても、全然、内情が見えて来ないんだけど、どうなってんだろうか。
いずれ描かれるときがくるのか……。

まとめ

そんな具合で短編集でした。こんな感じで長編を補完するような短編はもっとポンポンだしてくれても良いのよ。
ってか世界のシステム的に長編が完結しても、いくらでも話を作れるよな……。

次は2014年3月に『黄昏の岸 暁の天』上下巻かな。
さあ、そろそろ新作長編のタイトルが発表されないのが不安になってきたぞw

燃:B+ 萌:B- 笑:C+ 総:A

シリーズリンク
新潮文庫版 十二国記 図南の翼(2013/09)
新潮文庫版 十二国記 黄昏の岸 暁の天(2014/03)

角川文庫

図書館危機 図書館戦争シリーズ3 (角川文庫)
著:有川 浩 イラスト:徒花 スクモ

「うちの犬は頭が悪いので、カムとステイを逆に覚えてどうしても直らなかったんです」
「すみません、頭がわるい犬なんです。わんわん」

2011年5月の新刊。約2年7ヶ月半週間の積み。連続刊行。
やはりオリジナルは図書館で借りて読んでます。

さて、今回も連作短編形式ですが、タイトル通り図書隊に危機が振りかかる。なのに合間にちょいちょいLOVE寄せを入れてくるから堪らない。
だからピンチのときに颯爽と駆け付ける堂上教官何なの?カッコメン過ぎて濡れる。

今さらだけど、教官と小牧って『海の底』の夏木と冬原の要素を多分に引っ張ってきてるよなぁ。

郁が図書隊、しかも特殊部隊所属と知って仕事場まで乗り込んでくる母。そりゃ命に関わる仕事だから心配になるのは理解るんだけど、直接やってくるってのはどうなんだ。しかも本人を通さず、そのまま上に抗議しにいくという。

図書館の歪みの責任をとり、一線を引く稲嶺司令。それを必死に止めようとする彦江副司令。
これまで、そこまで存在感を放っていなかった2人だけど、ここにきてぐう格好良いから困る。

巻末にはアニメ版DVD1巻の特典だった短編『ドッグ・ラン』を収録。ノリが完全にラノベでワロタ
「わんわん」じゃねーわw

次は2011年6月に4巻『図書館革命』、7月に5巻『別冊 図書館戦争Ⅰ』8月に6巻『別冊 図書館戦争Ⅱ』、2012年6月に『文庫版 ラブコメ今昔』、2013年4月に『文庫版 県庁おもてなし課』。

燃:B+ 萌:A 笑:A 総:A+

オリジナルリンク
図書館危機(電撃ハードカバー、2007/02)

シリーズリンク
図書館内乱 図書館戦争シリーズ②(2011/04)
図書館革命 図書館戦争シリーズ④(2011/06)