富士見ファンタジア文庫

火の国、風の国物語〈2〉風焔相撃 (富士見ファンタジア文庫)

著:師走 トオル  イラスト:光崎 瑠衣

 過去に読んだ作品を紹介していこうシリーズ。

  さて第二巻。一巻はずっと王国側の視点だったが、今回は解放軍の視点と半々に。と言うか、むしろ解放軍の方が若干ウェイトが高いか。

  何より<風の戦乙女>ことミーアが大活躍。軍の士気を上げるためとはいえ、あの格好はエロ過ぎるだろう。おっぱいがけしからんことになっております。太股とかも。ミーアエロいよミーア。まぁ、そんな彼女にも何か大きな目的があるようだが。

  ジェレイドは相変わらずの策士ぶりを発揮しているが、ストレスで身体がイカれたのか、吐血を繰り返している。まさか最終的に死亡するんだろうか。『幻想水滸伝Ⅰ』のマッシュみたいに解放軍の勝利を耳にして、息を引き取るみたいな。

  一方、王国軍パートでは、クラウディア様が大活躍。横乳を見せたり、メイドの格好してアレスのほっぺにちゅーしに来たり。そんなクラウディア様は御年十三歳ですよ。( 0M0)<ヤハリソウイウコトカ!

  三巻は連載第一期と、ジェレイドとアレスの出会いを絡めた『星火燎原』。連載は人気があったために、全六話だったところが、一話伸びて全七話になったらしい。

 

燃:A  萌:A  笑:B  総:A

ファミ通文庫

暴風ガールズファイト 2 (ファミ通文庫)

著:佐々原 史緒  イラスト:倉藤

 過去に読んだ作品を紹介していこうシリーズ。

 表紙がちょこっと格好良くなりました。

  『ファイブスター』ネタじゃなくて、『プリキュア』ネタをやってくれ。ということで、第二巻。読むまでは一切テンション上がらへんけど、読むとアツいんだよなぁ。試合開始前の根性注入の掛け声が良いね。

  今回は初の公式戦ということで、強豪に打ちのめされるの巻。試合後に涙するロッソ・テンペスタの面々に、ちょっと貰い泣きしそうになったのは秘密だ。

燃:A  萌:B  笑:B  総:A

GA文庫

おと×まほ 7 (GA文庫)

著:白瀬 修 イラスト:ヤス

「子どもは何も考えずに突っ走るくらいが一番」

「あなたは誰よりもわがままで在りなさい?」

「母様は、そんなかなちゃんが好きよ」

「何も、悩む必要なんて無い――空はただ、蒼く澄み渡ればいい」

 

 約二週間の積み。三ヶ月振りの新刊。

 

モエル編クライマックス。仲間達の協力を得て、自分の元を去ったモエルを連れ戻しに向かう彼方。それぞれの決意を胸に戦う少女達。

彼方の想いの応えたモエルの力が合わさり、パワーアップ。展開だけかいつまんで説明すると、物凄い熱血展開に思えるんだが、殆ど盛り上がらない。

白瀬さんがこうしたら盛り上がるだろうと思って書いてるのは理解るんだけど、ただテンプレートを並べ立てているだけと言うか。

何回も言うけど、シリアスもギャグも中途半端なんだよなぁ。どっちかに絞ったら、今ほどマイナス要素いっぱいなんて状態にはならないと思うんだけど……。

つくづく勿体無い……。

 

次はまた短編集だそうですよ。

 

燃:B 萌:B 笑:B- 総:B

アニメ,電撃文庫

「こんな詰まんねぇ結末で終わらせてたまるか!!」

最終回。時間は前回のラストから少し巻き戻って、地下での上条とシェリーの戦いから。上条のパンチで吹っ飛んだシェリーが柱にブチ当たったとき、柱に亀裂入ってたけど、あれコンクリートかなんかでできてんじゃないの?人間のパンチってそんなに威力出るもんなの?

インデックスを助けるため、ゴーレムに立ち向かう氷華。限界かと思われたそのとき、上条が駆け付け、幻想殺しが炸裂する。ちょっと燃えた。
だが、こういうシーンでもインデックスの生足が気になって仕方がありません。

前半で戦闘は終了し、後半はほぼエピローグ。インデックスの頭の上でブラブラしてるスフィンクス萌え。

アレイスターと土御門との会話ではアレイスターが元魔術師であることや、彼が人工的に天界を再現しようとしていることなどが判るし、インデックスと氷華との会話からは幻想殺しがただの超能力ではないことが判る。

また、思いっきり大覇星祭の告知があるわ、黄泉川先生が一方通行と打ち止めの面倒を見る発言してるわ、原作八巻の美琴と黒子の百合百合シャワーシーンはあるわ、七巻冒頭の大教主ローラ・スチュアートとステイルの会話シーンはあるわと2期をやる宣言し過ぎwww
まぁ、放送開始前から2期やるのなんて判りきってたわけだが。

そこへさくっと、『とある科学の超電磁砲』アニメ化を告知して終了。1期の最終回で劇場版制作を告知した『シャナ』とまんま同じパターンじゃねぇかw

『電波的な彼女』の例があるから、断言は出来ないけど、1クールやる程度には分量あるし、2期までの繋ぎにはなるか。放送は2010年らしいが。
つーか、だからOPに佐天涙子が出てたのね。

総評

というわけで電撃文庫原作『とある魔術の禁書目録』全24話でした。『とらドラ!』同様、J.C.STAFF制作ということで原作ブレイカーになるかと思われたが、ところがどっこい、かなりの再現度を誇りました。

ただ、原作で6巻までというのは単発エピソードが続き、それまでの積み重ねがあまり生きてこない展開ばかりなので、どうしても映像は綺麗でも盛り上がりに欠ける展開となってしまったのが残念。

また、再現し過ぎて説明台詞が多くなったのがネック。かと言って、科学魔術説明をカットすると作品の魅力が伝えられなくなりそうだしなぁ。映像で上手く説明出来るような設定でもないしだろうし。

多分『シャナ』のときは当たるか判らんかったから、一応1期でケリがつくように作ってて、『禁書』の場合は『シャナ』の大ヒットという前例があるから2期制作前提で作ったんだろうなぁ。

キャラデザは灰村さんのイラストからは大きく変わったものの、インデックスが3倍増しくらいで可愛くなったので無問題。

惜しむらくは主題歌を変えるタイミングがド下手糞だったことですね。

やっぱり電撃の強みは人気シリーズが一定数常にあり、それを原作とした良質なアニメが定期的に制作されていることですよね。富士見はいつまでも『スレイヤーズ』に頼ったり、アニメが滑ったりだからなぁ。

後番は『神曲奏界ポリフォニカ クリムゾンS』かな?

燃:A 萌:A 笑:B 総:A+

電撃文庫

輪環の魔導師〈5〉傀儡の城 (電撃文庫)

著:渡瀬 草一郎 イラスト:碧 風羽

 

「さぁ、もうじきはじまるぞ、ミュールストン。我らが祈りを神々に届けるための、"二度目の大罪戦争"が――これから起きる乱を勝ち残るのは、果たしていずれの勢力かな?」

 

 約三週間の積み。五ヵ月振りの新刊だが、全くそんな感じはしない。

実は四巻との合体表紙。今回で第一部クライマックスです。

 

 新しい迷宮神群はハタニフとハタニアス。加えて、"クラムクラムの羅針盤"の効果が少し判明。これはこの世界から去った神々の行先を示すものだそうな。もしかしたら、『パラサイトムーン』の世界と繋がったりするんだろうか。

 また、この世界の何処かには"水中庭園"という遺跡があるそうな。やはり、その中には龍舌魚が泳いでいるんだろうか。

 

 ストーリーは西天将ルナスティアとの決着と北天将ルーファスの登場とセロの暴走がメイン。フィノのヤンデレはお休みですが、彼女の中に眠る秘密も結構重要そうです。

 

 次巻からは戦いの規模は広がり、世界の秘密も見えて来そうで楽しみです。ま、新刊出る頃にはモチベーション下がってるんだろうけどな!

 

燃:A 萌:B- 笑:C 総:A

アニメ,電撃文庫

「「そういうふうに――――できている」」

 

 いよいよ最終回。OPカットでスタート。開始数分で竜児とやっちゃんの問題は早回しで解決。やはり尺が足りなかったか……。

 

 この後はほぼオリジナル展開で進みます。

 前回竜児と大河のキスシーンをカットしたのは、やはり最終回に持ってくるためでした。J.C.STAFFが本気過ぎて、『とらドラ!』なのにエロいキスシーンに仕上がっておりました。

 

 大河は竜児への書き置きを残して大橋高校を去った。クラスメイトの携帯には夜空を写した写真が送られてくる。

 みのりんが大河の想いを語り、ばかちーがクリスマスのときに大河が持ってきた星の写真を撮ろうと提案。

 取り敢えず上半身裸になる北村君は自重してくださいw

 

 原作では大河は帰って来たが、アニメでは一気に時間が跳んで卒業式。EDBGMとして使用。主題歌で使用したカットが何枚か挟まれた。

手乗りタイガーの存在は伝説へと昇華していた。

 竜児の名前も他学年に知られていたが、単に目つきが悪いからか?

 北村はアメリカへ留学するらしい。

 能登は麻耶とまさかの良い雰囲気に。能登ぉぉぉぉおおおおおおお!!

 

 そして大河の帰還。誰も居なくなった教室で竜児は大河と再会する。顎に頭突きを喰らって終了という、この作品らしい終わり方でした。

 

総評

 そういうわけで、電撃文庫原作『とらドラ!』全二十五話でした。詰め込み駆け足展開になったものの、物語の最後まで描いたのは結果的に良かったと思います。

 

 製作がJ.C.STAFFで、監督とシリーズ構成が『護くんに女神の祝福を!』のコンビと知ったときは確実に原作ブレイカーだと思ったが、ところがどっこい省略はやったもののほぼ原作を再現。

 キャラデザが公開されたときに作画崩壊オワタ\(^o^)/とか言われたのが嘘のよう。

 

 最後を原作と変えてきたのは原作最終巻の発売時期が近かったこともあり、返って良かったのではないかと思う。

 原作は竜児とやっちゃんの親子関係にウェイトが置かれた分、大河との関係の描写が不足気味だったため青春小説、こちらはその逆でラブコメらしく終われたかと。

 

『とある魔術の禁書目録』と同時進行だったため、クオリティが残念なことにならないかと不安だったが、物凄いハイクオリティだったし、大河と独身(30)は可愛かったし、大変満足のいく出来でした。

 欲を言うなら、三クール構成でサブエピソードも挟みつつ、やってくれたら最高だったんだが。

 

釘宮病T型ウイルスの感染者が大量に発生したのは間違いない。

 

燃:A 萌:A+ 笑:B+ 総:S

特撮

「二度と真由美には触らせない。二度と真由美の前には立たせない!」

 

 アバンでスネークロード・アングィス・フェミネウスは撤退。

 

 北條が語る「あかつき号事件」の一端。たった一人で乗員の救出に当たった氷川は英雄と評されたらしい。だが、警察はこの事件を隠蔽したかったらしく、賄賂という形でG3装着者の権利を彼に与えたと北條は主張する。

 氷川は肯定も否定もしなかったが、その真相は……?

 ちなみに、この事件では一人、行方不明者が出ているそうな。それが翔一のことなんだろうな。

 

 真由美の前には再びスネークロード・アングィス・マスクルスが現れていた。彼女を護ろうとマスクルスに立ち向かう涼だったが返り討ちにあい、殺されそうになる。

 そのとき、生存本能が働いたのか、彼の身体はカミキリムシをモチーフとしたギルスの姿に変わった。ほんの一瞬だったものの、真由美は涼をアンノウンと同じ存在と認識し、拒絶する。

 

 アギトVSフェミネウス第二ラウンド。今度はG3も参戦。基本的にはアギトの戦いをサポートするって形になってるな。

 善戦したものの、また逃げられてしまう。

 

 三度、真由美を襲おうとしていたマスクルスの前に立ちはだかる涼は自らの意思でギルスに変身する。口が開いて咆哮したり、噛みついたりとライダーとしては結構珍しい戦い方なんじゃね?アマゾンとかがやってるかもしれんが。

 平成ライダーの戦闘はさっくり終わる傾向にあるが、ギルスVSマスクルスは結構がっつり戦った印象。最後はギルスヒールクロウで撃破。ギルスかっけぇな。

 

 謎の少年は三雲さんの前にちょくちょく姿を現す。生命を狙っているのかと思ったが、彼女を襲ったフェミネウスに自殺を命じたし、よく理解らん。

 フェミネウスは「死にたくない」みたいな呻きを漏らして死んでいったが、グロンギにはちゃんと特有の言語が設定されていた分、なんだかチープに見えてしまうなぁ。

 フェミネウスは光になって消滅していったが、ライダーの攻撃で倒されたときは基本爆発する。この違いには何か意味があるのか、単に演出上の問題か。

 つーか自分の腹に手をぶっ刺して死亡って怖いよ。

 

燃:A+ 萌:B 笑:B- 総:A

特撮

「実は僕も前からスチュワーデスに興味があるんです」

「変態かアンタは……」

 

 真由美さんにデレデレの翔一うぜぇwww

 

 さて、赤ん坊を目撃した三雲さん。だが、直後に赤ん坊は居なくなり、そこには足跡だけが残されていた。その足跡には謎の紋章が浮かび上がる。

 

 涼はコーチに自分の身体の異変を話すが、気味悪がられ間接的に拒絶されてしまう。

 そんな彼は自分のことを思ってくれている片平真由美に救いを求める。

 この真由美という女性は美杉先生のゼミの学生で、成績にムラがある真魚の家庭教師を務めることに。

 ちなみに真魚の成績にムラがあるのは超能力でカンニングしているから。見えるときと見えないときがあるんだとか。

 成り行きで真由美を送ることになったときに、翔一と氷川は涼を目撃している。

 

 今回のアンノウンはスネークロード・アングィス・マスクルスとアングィス・フェミネウス。ジャガーロードやトータスロードが同種族の中ではデザインにさほど個体差が見られなかったのに対し、こいつらは男性体と女性体ということもあり、大きくデザインが異なる。

 ここまで一話につき一体以上のペースで新しいアンノウンが登場しているが、予算大丈夫なのか。それともジャガーとトータスはCGで増やしていたのか?

 

 で、氷川と真由美を守るため、スネーク二体と激突するアギト。氷川の場合はアンノウンを発見してもすぐさま戦闘態勢をとれないのが辛いところだな。

 

 フェミネウスの方は謎の赤ん坊が成長した少年と意思疎通していた模様。

 マスクルスは階段を転がり落ちて、そのまま何処かへ行ってしまったよう。

 

 その頃、涼の身体にまた異変が起きていた。

 

 今回はモロにギャグが井上脚本っぽかったな。『クウガ』のときは井上脚本とは思えないくらいおとなしかったのに。

 

燃:A 萌:B 笑:B+ 総:A

アニメ

「部屋に引き篭もって過去から逃げてる貴女に何が出来るの?」

 

 あちこちでコロニーのエナジャイズミラーが盗まれる事件が発生した。これは新たなブレインコロニー、ベンケイの仕業。彼はその罪をレオパルドになすりつけ挑発。

 9 th Missionの最後にブーミンが目撃したチェーンソーみたいなのはベンケイのものだったようだ。

 

 アレイダに協力していたつつじはベンケイが自己投影出来るパートナーに任命される。ブレインコロニーはまだ幼く、自己実現のためのパートナーが必要なんだとか。

 アレイダが言ったつつじとベンケイが関わることになるビスナー計画とは一体?

 

 生徒会ではつつじが居なくなったにも関わらず、彼女の失踪は認識されていなかった。これがどういうことなのかよく理解らん。

 

 ブーミンはICPを辞めることも視野に入れている模様。このまま、ただのおとぼけキャラとして終わるのだろうか……。OPでは、あんなに敵っぽく映ってるのになぁ。

 

 獅子堂姉妹の中で一人だけ事態に置いてけぼりのナミは風音に詰め寄るが、冷たくあしらわれてしまう。

 外に出たら出たで、モデル時代の後輩と遭遇して鬱展開で踏んだり蹴ったり。ナミがモデルを辞めたのはブログが炎上したかららしいが、この後輩達が仕組んだことのよう。

 問題は動機がただ人気があって獅子堂財団の娘でもあるナミへの僻みからくるものなのか、ナミ側にも原因があったのかってとこ。

 そんな彼女の前にアレイダが現れる。アレイダはナミのことを「宇宙をかける少女」と呼んだ。これはブレインコロニーのパートナー=宇宙をかける少女ということなんだろうか。

 また、ナミはアレイダのことをお母さんと呼んだ。これは単にネルヴァリストの教母という意味なのか、重要な伏線なのか。神楽が先代の獅子堂家当主であるなら、本当に母親って可能性も無いではない気もするが……。

 そしてナミはアレイダについていくことになる。

 

 鏡泥棒の真犯人を捕まえようとするレオパルドはベンケイと対峙する。ベンケイは久し振りと言っていたが、レオパルドは憶えていない様子。クサンチッペのことは憶えてたのに。

 

 ちなみに獅子堂元老院の考えではハコちゃんを亡命させたのはエニグマ同盟なんだそうな。何じゃそりゃ。

 

燃:A 萌:A 笑:B+ 総:A

電撃ハードカバー

別冊 図書館戦争〈1〉
著:有川 浩 イラスト:徒花 スクモ

「もうな、俺はな、見た瞬間どこのアマゾネスかと思ったぞ。顔に返り血飛ばしてあんなにいい笑顔の女なんか初めて見たわ。あんなに返り血が似合う女も見たことない」

約11ヶ月2週間の積み。本編3巻を読み終わった時点で買おうと決意して、その後の新刊は全て初版で抑えたものの、図書館では『フルメタ』やら『伯爵と妖精』を借りるので忙しかったため、本編最終巻を後回しにしていたら、危うく1年積みにするところでした。

本編は完結したものの、アニメ放映中に新刊が出ないのはマズイということで、出たと思われる、後日談を描いた連作短編集。

帯に「恋愛成分が苦手な方はご健康のために購入をお控えください」って書いてあるだけあって、隙あらば読者を殺しにかかってくる。

堂上教官って郁の前では結構クーデレな気がする。

シリアス成分はかなり抑えめで、ほぼ完全にラブコメです。『とらドラ!』とかより圧倒的にラブコメしてると思う。

燃:B- 萌:B+ 笑:A 総:A+

文庫落ちリンク
別冊 図書館戦争Ⅰ 図書館戦争シリーズ⑤(角川文庫、2011/07)

シリーズリンク
別冊 図書館戦争Ⅱ(2008/08)