陸と千星 ~世界を配る少年と別荘の少女

陸と千星~世界を配る少年と別荘の少女 (ファミ通文庫)
著:野村 美月 イラスト:竹岡 美穂

「眼鏡……結構似合ってた」

やだ、甘酸っぱい……。

ファミ通文庫2014年6月の新刊。約4日の積み。『吸血鬼になったキミは永遠の愛をはじめる』をスタートさせた野村さんが送る単発作品。『吸血鬼』1巻からは連続刊行。

タイトルの「千星」は「ちせ」と読みます。
サブタイに「世界を配る少年」なんて大仰な言葉が使われてるから、現代ファンタジー的なアレかと思いきや、普通のラブストーリーだったでござるの巻。

うさ恋。』の頃から温めていたお話だそうで。とはいえ、今でこそビッグになった野村さんだけど、当時の作家レベルではこんな売れ線からぶっちぎりで外れた内容の単発作品を出せる筈もなく。
ここにきて、ようやく日の目を見ることに。

夏休みに両親の持つ別荘へとやって来た少女、千星。毎朝、新聞の配達にやって来る少年、陸のことが気になるが、なかなか話すきっかけを掴めなくて……というお話。

もうね、ひたすらにピュアでね。野村さんのいつもの恋愛描写の純粋な部分だけを濃縮したような出来。
また千星が可愛くてなぁ。本人は野暮ったい黒縁眼鏡が似合ってないと思っているけど、え、可愛いよな?

普段ラノベばっか読んでると、こういう純粋なストーリーに免疫が無くてショック死しそうw
よし、スタジオジブリに映画化してもらおう(提案)
次は2014年8月に『吸血鬼になったキミは永遠の愛をはじめる』2巻。

燃:C 萌:A 笑:C+ 総:A

シリーズリンク
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著者リンク
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アルジャン・カレール ~革命の英雄、或いは女王の菓子職人~〈上〉(ファミ通文庫、2014/10)
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下読み男子と投稿女子 ~優しい空が見た、内気な海の話。(ファミ通文庫、2015/06)
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三途の川のおらんだ書房 迷える亡者と極楽への本棚(文春文庫、2020/12)
ストーリーテラーのいる洋菓子店 月と私と甘い寓話(ソフトカバー、2020/12)

イラストリンク
蒼井葉留の正しい日本語(2014/05)

ファミ通文庫

Posted by お亀納豆