〝葵〟 ヒカルが地球にいたころ……①


著:野村 美月 イラスト:竹岡 美穂

「泣いている女を、放っておくなんてできないんじゃなかったの かよっ!枯れそうな花には水をやるんじゃなかったのかよっ!だから教えてやれ!葵のことも、葵との約束のことも、おまえがどれだけ大事に思ってたか、葵に 教えてやれ!おまえの言葉も気持ちも、全部俺が伝えてやる!おまえが『頼む』って言ってくれたら、友達だから━━俺が絶対、伝えてやる!葵の涙だって、お まえが拭けないなら、俺がタオルでごしごし拭いてやる!それともまた『もういい』って言うのか!」

ファミ通文庫2011年5月の新刊。約2ヶ月4週間の積み。
『“文学少女”』シリーズ完結の翌月に、引き続き竹岡さんと組んで新シリーズ始動とか、やる気みなぎり過ぎじゃね?
FBonlineでも連載始まったしなぁ。

『半熟作家と“文学少女”な編集者』と合わせて全プレキャンペーンがあるので、ほぼ強制購入です。
今回は『源氏物語』をベースにしているそうで。登場人物の名前はモロにそうなってるっぽい。

さて、外見の所為で何かと誤解されがちな高校生、是光(これみつ)は、ひょんなことから、学園の皇子ヒカルの幽霊に取り憑かれることに。
ヒカルの心残りを叶えてやるべく、葵という少女に誕生日プレゼントを渡そうと奔走する内、是光は様々な女の子と知り合うことに……というお話。

基本的にはラブコメ成分多めなのだが、そこはやはり野村さん。ビタースウィートな展開を盛り込んでくる。
というか、既にヒカルが死んでいるので、そうならざるを得ない部分があるんだな。

出だしは普通かなーと思って読んでいたんだけど、是光とヒカルの友情が深まるに連れて何だか段々アツくなってくる。
何が何でもヒカルの想いを葵に伝えようとする是光がアツいよね。

是光と式部さんの関係も気になるし、暫くは様子見ですかね。
次は2011年8月に『“夕顔” ヒカルが地球にいたころ……②』。

燃:A 萌:A 笑:B 総:A

シリーズリンク
“夕顔” ヒカルが地球にいたころ……②(2011/08)
・“文学少女”&ヒカル Premium Gift Book “文学少女”の後輩な僕が幽霊だったころ……

コミカライズリンク
“葵” ヒカルが地球にいたころ…… <1>(2012/06)

著者リンク
半熟作家と“文学少女”な編集者(2011/04)
ドレスな僕がやんごとなき方々の家庭教師様な件(2012/02)
吸血鬼になったキミは永遠の愛をはじめる①(ファミ通文庫、2014/05)
陸と千星 ~世界を配る少年と別荘の少女(ファミ通文庫、2014/06)
アルジャン・カレール ~革命の英雄、或いは女王の菓子職人~〈上〉(ファミ通文庫、2014/10)
親友の彼女を好きになった向井弘凪の、罪と罰(ダッシュエックス文庫、2014/11)
下読み男子と投稿女子 ~優しい空が見た、内気な海の話。(ファミ通文庫、2015/06)
SとSの不埒な同盟(ダッシュエックス文庫、2015/07)
晴追町には、ひまりさんがいる。 はじまりの春は犬を連れた人妻と(講談社タイガ、2015/10)
楽園への清く正しき道程 0番目は北国産のツンドラ王妃?(ファミ通文庫、2015/11)
むすぶと本。 『外科室』の一途(ファミ通文庫、2020/06)
記憶書店うたかた堂の淡々(講談社タイガ、2020/07)
世々と海くんの図書館デート 恋するきつねは、さくらのバレエシューズをはいて、絵本をめくるのです。(青い鳥文庫、2020/10)
三途の川のおらんだ書房 迷える亡者と極楽への本棚(文春文庫、2020/12)
ストーリーテラーのいる洋菓子店 月と私と甘い寓話(ソフトカバー、2020/12)

イラストリンク
蒼井葉留の正しい日本語(ファンタジア文庫、2014/05)

ファミ通文庫

Posted by お亀納豆