【ラノベ感想】プロデュース・オンライン 棒声優はネトゲで変わりたい。
著:田尾 典丈 イラスト:はる雪
「アオガくんのものだと思えば全部ごっくんできますから……」
ごっくん(意味深)。
ファンタジア文庫2017年2月の新刊。積んでない!『コンプリート・ノービス』の完結から丁度2年、田尾さんが復活。
タイトルからも判るように、またMMORPGものです。どんだけゲーム好きなんだよw
どれだけキャラになり切れるかでスキルや魔法に補正がかかるMMORPG《エモーショナル・オンライン》。元子役の主人公、長尾蒼影(あおかげ)は棒声優と揶揄される少女、宇佐美朱音の演技指導を請け負うことになって……。
田尾さんの作風からシリアス要素を取り払えば、アニメ化を狙えるほどに面白くなる。そう思っていた時期が俺にもありました。
後書きで田尾さん自身も発言しているが、今回は従来の殺伐とした要素が無く、ラブコメ全開の話となっている。
真面目な部分もあるにはあるんだが、他の田尾さんの著作と比べると、無いと言っても過言ではないレベル。
それなら面白くなりそうなもんなんだけど、何だろう、このうっすーい感じは……。ショートショートっぽく20ページ刻みくらいで章を分けているから余計に薄く感じる構造になっていると思われ。
《エモオン》の設定自体は凄く面白そうで、実際にプレイしてみたくなるんだけど、それが劇中のギミックとして、あまり活かされているようには感じられないんだよな。
ヒロインも数だけはいるのだが、どうにもこうにもメインヒロインである朱音以外のキャラが微妙。リアルとネトゲのキャラを使い分けている所為でキャラが薄くなっている感がある。
やたらめったら無自覚に下ネタ発言をする朱音はもっとエロくしても良いとおもいます(ぉ
サブタイに「声優」って入れてるのもパッケージングをミスってるよなー。おっ、声優ものかと思って購入する層が一定数いると思うんだけど、そういう人達を落胆させちゃうように思う。
うーむ、俺は田尾さんの本は全部買うと決めてるから読み続けるけど、これは2巻打ち切りコースでは……。
燃:B 萌:A 笑:A- 総:A-
著者リンク
・ギャルゲヱの世界よ、ようこそ!(ファミ通文庫、2009/01)
・リーディング・ブラッド 最強の血統(ファミ通文庫、2013/05)
・僕と彼女とカノジョとかのじょ <1>(オーバーラップ文庫、2013/11)
・コンプリート・ノービス01 レベル1の最強剣士(ファンタジア文庫、2013/12)
・コンプリート・ノービス05 魂の革新(2015/02)
・虚構戦役の戦導師 英雄部隊覚醒(MF文庫J、2014/12)
・中古でも恋がしたい!(GA文庫、2015/03)
・七星のスバル(ガガガ文庫、2015/08)
・神器繰刻のアイオーン(オーバーラップ文庫、2015/11)
・駿英血統 神馬を継ぐ者(NOVEL 0、2016/10)
・二周目勇者のやり直しライフ ~処刑された勇者(姉)ですが、今度は賢者の弟がいるので余裕です~(電撃の新文芸、2022/11)
イラストリンク
・スキだらけ女教師と異端生徒 -斬影桜花-(ファンタジア文庫、2018/02)
プロデュース・オンライン 棒声優はネトゲで変わりたい。 (ファンタジア文庫) | |
田尾 典丈 はる雪
KADOKAWA 2017-02-18 |
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