著:壱月 龍一 イラスト:裕龍 ながれ
「そういえば、キスするときってなんで必ず目閉じるんでしょうね。恥ずかしいから?」「その人を信じてること……証明するためじゃないでしょうか」
「ブンガクさんも……信じて、くれますか?」
「これから……信じるところです」
ああぁああぁあああぁあああぁぁあああああああああ。
約2日の積み。5ヶ月振りの新刊。前巻であんなこと書いたら案の定、完結巻です。いやしかし、シーキビて、俺。
表紙は巻を重ねる毎に2人ずつ登場人物が増えてるわけか。段々賑やかになってきているのが良いですね。
さて、シリーズ最新作の不調、文芸からの引き抜き、自分にとってラノベとは何なのか?とラストらしい内容です。
ライトノベルとは一体何なのか?というのは最早定義の出来ない問い掛けではあるのだが、やはりそこは色々と考えさせられるところがあるわけで。
当然、これまでの内容通り、最終的には俺達が読んでいて耳当たりの良い結論に落ち着くわけだが、難しい話だなー。
今回は商業的な話ががっつりあるので、そういう意味でも面白かったです。文芸とラノベの越境とかメディアミックスの売り出し方とか。
ストーリーで読ませるのは相変わらずですが、ブンガクと明日葉のイチャラブっぷりも健在です。今回、行きつくとこまで行っちゃったしね。
プロポーズの下りは正直、ただの誤植かと思った俺が居る。それまでにも何箇所か誤字誤植があったからさ……。
後書きの感じからすると、打ち切りではなさそう。まぁ、書くこと無くなったから終わるというのも打ち切りと言われたら知らんが。それもはっきりと明言されてるわけじゃないけども。
ところで、「重版出来」を「じゅうはんしゅったい」って読むって初めて知ったぜ……。でも調べてみたら、それが必ずしも正しいわけでもないようで。うーむ。
総評
そういうわけで、ラノベ作家と腐女子の純愛系ラブコメ『ラ・のべつまくなし』全3巻、これにて完結です。
ラノベネタということと、イラストが裕龍さんというだけで買ったけど、素直に面白いと思える作品でした。
業界ネタを絡めつつ、安定したストーリーテリングとがっつりしたLOVE寄せで3冊、しっかり楽しませていただきました。
もう少し続いてほしいと思いつつも、あまりズルズル引っ張る内容でもないかとも思うし。難しいところ。
ただ、これ以上続いたら、きっと海がラブコメ要員として参戦してくるんだろうな。
燃:B- 萌:A+ 笑:B 総:A+