彼女がフラグをおられたら俺、この転校が終わったら、あの娘と結婚するんだ

著：竹井 10日　イラスト：CUTEG

「その商談、まとまらないまま一生続きますよ？」
それは既に商談ではない何かである。

東京こうていわ。あれ、後書きで挨拶してないぞ？
講談社ラノベ文庫2011年12月の新刊。約３ヶ月２週間の積み。
ラノベ文庫のファーストラインナップに竹井さんが登場。角川スニーカー文庫『東京皇帝☆北条恋歌』も一迅社文庫『10歳の保健体育』も面白いし、取り敢えず買っとくかと。

イラストは加速度的に担当シリーズが増えているCUTEGさん。CUTEGさんって、どっちかっつーと純粋な萌え路線の作品担当ってイメージだから、竹井さん作品との組み合わせは凄い違和感あるな……。

サブタイの「娘」は「こ」と読みます。まぁ、誰もそのまま「むすめ」と読んだりしないだろうが。
略称は『がをられ』。

さて、主人公の旗立颯太（はたて・そうた）は自分と関係のある人間の頭上に様々なフラグが見える能力を持っている。
そんな彼が私立旗ヶ谷学園に転校してくるところから物語は始まる。

粗筋によると、ジャンルはラブコメの上級“イチャコメ”らしいけど、え、ラブコメ……？
竹井さんの書くシリーズって、どれも大抵ラブコメなのか何なのか判断に困る内容だよな。こわい。

文章のノリは完全にいつも通り。どさくさに紛れて東京皇帝出すなｗ
ふとした瞬間にシリアス要素がぶりっと顔を出す。最後はかなりお腹痛くなるシリアスな引きだけど、きっと２巻は何事も無かったかのように始まるに違いない。

この作品は文庫が出る前に、月刊少年ライバルでコミカライズが先行スタートしている。最近、宣伝手法としてのコミカライズがわんさかあるから、これからは原作よりも早く世に出るコミカライズってのが増えてきそうですね。

ってなわけで、続きがどう展開するのか予想がつかない新シリーズでした。
次は2012年３月に２巻『こんな女子ばかりの体育祭に出られるか、僕は二人三脚に出させてもらう』。

燃：C+　萌：A-　笑：A-　総：Ａ

イラストリンク
・この中に１人、妹がいる！（MF文庫Ｊ、2010/08）
・うちの魔女しりませんか？（ガガガ文庫、2011/01）
・アイドライジング！（電撃文庫、2011/02）
・ココロコネクト　＜１＞（ファミ通クリアコミックス、2011/05）
・私とあなたの青春革命。（電撃文庫、2012/07）
・マジカル・デスゲーム１少女は魔法で嘘をつく（ファンタジア文庫、2014/03）

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