著:大迫 純一 イラスト:忍 青龍
「誰かが決めるじゃないんだよ。自分で決めるんだよ。自分の大切な人のために、自分が決めるんだよ」
約一日の積み。通算四十冊目。気付けば、とんでもない冊数出てるんだなw
大迫さんの『ポリフォニカ』としては三ヶ月振り。『レオン』は五ヵ月振り。前巻の後書きでは半年後と書かれていたので、一ヶ月早い登場となった。
さて、「一応」最終巻。『ポリフォニカ』のシリーズの中で取り敢えずとは言え、完結を迎えるシリーズは初めて。
表紙はシェリカ。統一性を持たせようという気ゼロ……orz
で、表紙を見れば丸判りなのだが、遂にレオンとシェリカが出会うことに。前巻終了時点で、二人が出会うまでにはまだ一年半の時が必要だったが、レオンが刑務所に放り込まれている間にあっという間に時間が過ぎた。
シェリカはレオンを助けるためにやって来たのだ。
シェリカがレオンを助けたい理由ってのが何だかこじつけ臭い気がしないでもないが、ラストで、レオンの元契約楽士達が集合して、神曲を演奏するシーンがまさかの熱血展開で燃えた。
結局、聖獣とは何の関係も無かったそうです。
彼の初めての契約楽士クレハとの過去は明らかになったが、ゴールディとの過去は未だ謎のまま。何だか、第一部完みたいな終わり方だし、単に一つの山場が終わっただけで、シリーズはまだ続くのかなと思ったら、後書きでレオン編第二部『金』シリーズの開始が告知された。
『レオン・ザ・レザレクター』はレオンが過去から解き放たれるためのシリーズであり、『金』へのプロローグに過ぎなかったということか。こういう構成は面白いな。
絵師紹介には「また来年!」と書いてあるってことは新シリーズ開始は来年で、絵師は引き続き忍さんってことかな?
総評
一応シリーズが終わったので。
シリーズ開始が決まったときは、また大迫さんか!と思ったものの、何だかんだで楽しめました。もうちょっと『黒』とのリンクがあっても良いかなとは思ったけど。
レオンの気取った一人称の文体はちょっとアレだったけど、セヴンのツンツンっぷりは素敵でした。
その内、精霊弁護士リジェーナが主役のシリーズが始まるんですね、分かります。
次は『ダン・サリエルとイドラの魔術師』。
燃:A+ 萌:B+ 笑:C+ 総:A+