「……い、いきなり、乳首の辺りを指でツンってするだなんて……変態さんですのね!?」
「ば、馬鹿な!乳首から正確に外方一寸の天池の秘穴を正確に捉えたはずだ!!」
「い、言い換えると衣服の上から正確に乳首の位置を捉える眼力の持ち主ということになりますのね!?かなり業の深い変態ですわ!!怖いですわ!!」
スーパーダッシュ文庫2011年11月の新刊。約8ヶ月の積み。第10回スーパーダッシュ小説新人賞大賞受賞作。
応募タイトルそのまま。
最初はスルーしたんだけど、ネットの感想を見たら気になったので購入。
イラストはファンタジア文庫『俺の彼女は飼主様、妹はご主人様』やスニーカー文庫『サイハテの救世主』等の挿絵を担当していたBouさん。
口絵の水着は何ちゃってピンナップだから気を付けろ。
遥かなる未来、舞台は宇宙。童貞しか使えない『童子神功』を習得した主人公カザンが相棒の少女ルゥランと、らぶらぶちゅっちゅしながら、覇道鋼鉄『鉄塊凰』を駆り、悪党どもをぶっ飛ばすというストーリー。
ラノベでまさかのロボットもの+武侠小説とはな……。ロボットとSFと武侠とエロがごった煮になってるw
かと言って、カオスな印象はあまりなく、上手いことまとまっていると思う。
ってか、何なの、ラノベ界では童貞を強くアピールされる主人公のロボットものが流行りつつあるの?
出版順としては、こっちの方が先だけど、講談社ラノベ文庫『神童機操DT-O』も童貞ロボットだったしな……。
まぁ、ラノベでは一見ぶっ飛んでるように見えるアピールポイントが無いと、ロボットものなんぞ売れないのは重々承知だけども。
でも、個人的には、いかにもスーパーロボットなネーミングや設定がツボ。テッカイオーの「オー」を「王」や「皇」じゃなくて、敢えて「凰」と書くところとか、凄く厨二チックで好き。
『鉄塊凰』は『気合の入った金属(ガッツメタル)』で造られている。何だよ、「気合の入った」ってw
滅茶苦茶過ぎる。『ブレンパワード』のオーガニック的な何かを思い出したわ。
選考時、満場一致で読み難いと言われたらしいけど、そこまで読み難いか?文字密度は高いけど……。
まぁ、好みが極端に分かれる内容の所為か。
ってな具合で、存外面白かった『覇道鋼鉄テッカイオー』でした。これはサンライズ制作でアニメ化ワンチャン……ないか。
次は2012年7月に2巻。
燃:A 萌:A 笑:B+ 総:A
シリーズリンク
・覇道鋼鉄テッカイオー <2>(2012/07)
第10回スーパーダッシュ小説新人賞リンク
・サカサマホウショウジョ(優秀賞、2011/10)
・魔王な使い魔と魔法少女な(最終選考、2012/03)