文庫版 空の中
「俺は光稀さんが好きだけど光稀さんはどうなの」
「……どうしてそういう……」
「分かってることを何でわざわざ訊くんだ貴様はっ!」
角川文庫2008年6月刊行物。約1年7ヶ月2週間の積み。俺の中に有川さんブームが来たときにブリっと購入して、そのまま放ったらかしにしていました。
電撃ハードカバーで刊行されていたものの文庫落ち、有川さんの角川文庫初登場作品か。
オリジナルも図書館で借りて読んでます。
ちなみに、ハードカバーの段階でボーダー扱いだったので、一般レーベルに文庫落ちしたことで一般扱いになります。
さて、人類が遭遇した未知の生命体。通称、白鯨。様々な思惑の中、白鯨に翻弄されていく子供達と大人達を描く。群像劇というにはスポットの当たる人物が少ないか。
最初は、子供編と大人編が並行して進行し、中盤を過ぎた辺りで合流していく流れが好き。
有川さんは、単に主人公の年齢規定に引っ掛かるから、子供パートを作ったみたいなことを言ってるが。
探り探りで白鯨とのコミュニケーションを成立させていく展開が楽しいのもさることながら、武田光稀さんのツンツンっぷりがね。頭ポンポンでフラグが立つのはチョロチョロしいな!
巻末には、宮じいにスポットを当てた書き下ろし短編『仁淀の神様』を収録。本編の後日談だけど、出番の無かった高巳と光稀さんェ……。
解説は新井素子さん。この人の『文庫版 ハッピー・バースディ』の解説を有川さんが書いてたよな。秘技・解説返しか。
次は2009年4月に『文庫版 海の底』、2010年1月に『角川文庫版 塩の街』、6月に『文庫版 クジラの彼』、2011年4月に『図書館戦争 図書館戦争シリーズ①』と、その2巻『図書館内乱』、5月に3巻『図書館危機』、6月に4巻『図書館革命』、7月に5巻『別冊 図書館戦争Ⅰ』8月に6巻『別冊 図書館戦争Ⅱ』、2012年6月に『文庫版 ラブコメ今昔』、2013年4月に『文庫版 県庁おもてなし課』。
燃:C 萌:A- 笑:B- 総:A
シリーズリンク
・文庫版 海の底(2009/04)
著者リンク
・レインツリーの国(ハードカバー、2006/09)
・三匹のおっさん(ハードカバー、2009/03)
・シアター!(メディアワークス文庫、2009/12)
・文庫版 阪急電車(幻冬舎文庫、2010/08)
・文庫版 フリーター、家を買う。(幻冬舎文庫、2012/08)
・文庫版 植物図鑑(幻冬舎文庫、2013/01)
・文庫版 キャロリング(幻冬舎文庫、2017/12)
・文庫版 明日の子供たち(幻冬舎文庫、2018/04)
・文庫版 アンマーとぼくら(講談社文庫、2020/08)
・文庫版 イマジン?(幻冬舎文庫、2022/08)
・文庫版 みとりねこ(講談社文庫、2024/04)
ディスカッション
コメント一覧
まだ、コメントがありません