【小説】文庫版 アンマーとぼくら【感想/ネタバレ】

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著:有川 ひろ

たった四年。
それなのに、ぼくたちは、もう家族だった。

講談社文庫2020年8月の新刊。約1年5ヶ月2週間の積み。『旅猫リポート』からは3年半振り。
この辺りから有川さんが筆名を「浩」から「ひろ」に変更した模様。

母に付き合うために沖縄に里帰りをした主人公リョウ。家族の思い出が残る地を巡る内、リョウは不思議な感覚に囚われていく。3日のタイムリミットが終わった後に待っているものは……。

まーた読者のメンタルをボコボコにする話を持ってきやがって……。幼い頃のリョウに何でそんな酷い試練を与えるんや……って何回も思わされる(´;ω;`)
こっちは感情移入して読んでんだからもうちょっと手加減をですね……。

成長するにつれて、酷いと思っていた父親も子供なだけなんだ、息子への愛情が無いわけじゃないんだというのが理解ってくるとはいえ、そりゃないよお父さんって思っちゃう。

どんな残念野郎でも父親は父親だっていう。最後に救いが残されているとはいえ、子供には辛い話である。
幸せな家族だったんだという締め方ではあるんだけど、僕はむしろ血の繋がりって切りたくても切れない呪いなんだと受け取ってしまった部分があるぞ……。

割と早い段階からラストに死人出すんでよろしこって暗に宣言されていて辛い。で、覚悟を決めて読んでいたのに、最後にミスリードが仕掛けられているという。
心の準備をしていたから何とか受け入れられたけど、何で人は死んでしまうのん……(´;ω;`)

燃:C 萌:C 笑:B 総:A+

著者リンク
レインツリーの国(ハードカバー、2006/09)
文庫版 空の中(角川文庫、2008/06)
三匹のおっさん(ハードカバー、2009/03)
シアター!(メディアワークス文庫、2009/12)
文庫版 阪急電車(幻冬舎文庫、2010/08)
文庫版 ラブコメ今昔(角川文庫、2012/06)
文庫版 フリーター、家を買う。(幻冬舎文庫、2012/08)
文庫版 植物図鑑(幻冬舎文庫、2013/01)
文庫版 県庁おもてなし課(角川文庫、2013/04)
新潮文庫版 キケン(新潮文庫、2013/06)
新潮文庫版 ヒア・カムズ・ザ・サン(新潮文庫、2013/09)
文庫版 ストーリー・セラー(幻冬舎文庫、2015/12)
文庫版 空飛ぶ広報室(幻冬舎文庫、2016/04)
文庫版 旅猫リポート(講談社文庫、2017/02)
文庫版 キャロリング(幻冬舎文庫、2017/12)
文庫版 明日の子供たち(幻冬舎文庫、2018/04)
文庫版 イマジン?(幻冬舎文庫、2022/08)
文庫版 みとりねこ(講談社文庫、2024/04)

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アンマーとぼくら (講談社文庫)

講談社文庫

Posted by お亀納豆