三匹のおっさん

三匹のおっさん
著:有川 浩 イラスト:須藤 真澄

「則夫・エレクトリカルパレ━━━━━━ドッ!」

三匹のおっさんになら

掘られても良い。

文藝春秋のハードカバー。ベアが部室に置いていたので借りてきました。
著者は『自衛隊三部作』や『図書館戦争』でお馴染みの有川さん。
イラストは有川さんたっての希望で、漫画化の須藤さんが担当。

本書は別冊文芸春秋で連載されたものをまとめた連作短編集。表紙以外にも各短編の最後に、それぞれ描き下ろしイラストあり。

定年を迎えて、時間を持て余し始めた清一は幼馴染みの重雄、則夫と共に「三匹のおっさん」として、街の自警団を結成する。
時には子供や孫と関わりながら、様々なご近所の事件を格好良く解決するおっさん達の活躍を描く……というお話。
劇中では、おっさんという言い方は定年だって、まだまだ若いという意味で使われている。

勧善懲悪で終わるかと見せかけて、考えさせられるオチを用意していたりするから油断がならない。
割とシリアスな要素も扱ってるんだけど、それが須藤さんのイラストで上手いこと中和されて、絶妙なバランスになってるんだよな。
エレクトリカルパレード発動1秒前ワロタ
キヨさんの顔は段々漢字の「非」に見えてきたわw

おっさんの活躍だけが見所ではなく、当然のようにあまずっぺーLOVE寄せで読者皆殺しです。
今回はハートフル特化のLOVE寄せ無しかと油断させておいて、がっちり殺しにかかってくるとか流石過ぎる。

今まで読んできた有川さんの作品の中で一番好きだわ。
現在は続編『三匹のおっさんふたたび』が連載中だそうで。これは単行本化が楽しみだ。

燃:A 萌:A+ 笑:A- 総:S-

文庫落ちリンク
文春文庫版 三匹のおっさん(2012/03)

著者リンク
レインツリーの国 World of delight(新潮社ハードカバー、2006/09)
文庫版 空の中(角川文庫、2008/06)
シアター!(メディアワークス文庫、2009/12)
文庫版 阪急電車(幻冬舎文庫、2010/08)
文庫版 フリーター、家を買う。(幻冬舎文庫、2012/08)
文庫版 植物図鑑(幻冬舎文庫、2013/01)
文庫版 県庁おもてなし課(角川文庫、2013/04)
新潮文庫版 キケン(新潮文庫、2013/06)
新潮文庫版 ヒア・カムズ・ザ・サン(新潮文庫、2013/09)
文庫版 ストーリー・セラー(幻冬舎文庫、2015/12)
文庫版 空飛ぶ広報室(幻冬舎文庫、2016/04)
文庫版 旅猫リポート(講談社文庫、2017/02)
文庫版 キャロリング(幻冬舎文庫、2017/12)
文庫版 明日の子供たち(幻冬舎文庫、2018/04)
文庫版 アンマーとぼくら(講談社文庫、2020/08)
文庫版 イマジン?(幻冬舎文庫、2022/08)
文庫版 みとりねこ(講談社文庫、2024/04)

ハードカバー

Posted by お亀納豆