【ラノベ感想】気ままで可愛い病弱彼女の構いかた【1巻】
「甘口君とか優しい人の側はとてもほっとします」
あまずっぺーな、おい!!
ファンタジア文庫2016年7月の新刊。約3日の積み。第28回ファンタジア大賞審査員特別賞受賞作品。応募タイトルは「甘口廿日(あまぐちはつか)は空を飛ぶ」。
帯等で受賞作だと全くアピールされていなかったのでタイトルに釣られて買ってから気付きました。
どうも改稿を重ね過ぎて別物になったことと、他の受賞作と刊行時期がずれたことが原因っぽいな。
審査員特別賞だけポロっと出してもなぁw
同レーベル『冴えない彼女の育てかた』と同じく、「かた」を「方」と漢字にしないのは何か拘りでもあるんだろうか。
表紙は帯を外したらぱんつが見えそうな構図だけど期待すんなよ。
高校入学直後、保健室登校の女生徒、病夜宮美闇(やみやみや・みやみ)のお世話係になってしまった主人公、甘口廿日。
病夜宮が生徒達の悩みを解決するのを手伝うことになるが……という連作短編集。
もうね、この毎日保健室を訪れて、そこで1日を過ごすヒロインと日常の謎を解いていくってシチュエーションがね、ツボ過ぎてね。
また病夜宮が可愛いんですよ。こうミステリアス系のキャラかと思いきや、意外と明るくて普通に可愛いヒロインでなぁ。不意打ちで、ぐっとくること言うのずるい。
まぁ、黒髪ストレートと1個年上っていうだけで相当ポイント高いんですけどね。
明らかに両想いなくせに前進しないとか、そのくせ、ついうっかり本音ぽろりしちゃうとか、ああもぉぉぉおおおおおおおおおビターンビターン!
先輩かつ幼馴染みのビブリオマニア泊(とまり)さんも良い味出してるし、これはヒロインの宝石箱ですわ。
捻くれたネーミングセンスや、おちょくったような一人称文体で西尾維新さんや入間人間さん系かなーと身構えたんだけど、凄くサッパリしたのどごしでした。のどごしって何やねん。
今だったらL文庫の方から出しても良かったんではないかと思うが、そうするにはちょっとライトか。ってか、あっちはあっちで専用の新人賞があるか。
一応、ライトミステリと言って言えなくもない内容ではあるが、謎解き要素には期待しない方が良い感じか。うるせぇ!シチュ萌えだけで、ご飯3杯はいけるだろうが!
見逃せないのは、ちょくちょく出て来る二つ名達。『ドジっ子』と書いて「バタフライ・エフェクタ」とか格好良過ぎじゃないですか。
そんな具合で個人的には、すんげーツボなんだけど最近の世間一般の風潮からすると2巻が出れば御の字か……。
燃:C 萌:A+ 笑:A- 総:A+
シリーズリンク
・気ままで可愛い病弱彼女の構いかた <2>(2016/11)
第28回ファンタジア大賞リンク
・アサシンズプライド 暗殺教師と無能才女(大賞、2016/01)
・非オタの彼女が俺の持ってるエロゲに興味津々なんだが……(金賞、2016/01)
・帰宅戦争 帰りたいんだけど戦争起こしてもいい?(銀賞、2016/01)
・姫騎士はオークにつかまりました。(審査員特別賞、2016/02)
ファンタジア大賞審査員特別賞リンク
・追伸 ソラゴトに微笑んだ君へ(第29回、2017/01)
・ぼくの日常が変態に侵蝕されてパンデミック!?(第29回、2017/04)
・恋愛至上都市の双騎士(第30回、2018/01)
・ディスキャラ メグルくん オタクがラップでギャルとバトったら、青春ラブコメ始まった!?(第31回、2019/05)
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