【小説感想】角川文庫版 幽談
著:京極 夏彦
「何だか、生きているんだか死んでいるんだか判らないようになってしまったようだ」
角川文庫2013年12月の新刊。約3年1ヶ月の積み。『文庫版 豆腐小僧双六道中おやすみ』からは5ヶ月振り。
これはMF文庫ダ・ヴィンチで一度文庫落ちしたものの再文庫化。二次文庫化と言うらしい。
表紙の時点で不気味さがクライマックスなんだけど、本シリーズは得体の知れない奇妙な物語を集めた短編集。
各エピソード毎の繋がりは一切無く、ただただ不気味なストーリーが語られていく。
『世にも奇妙な物語』みたいな雰囲気とでも言おうか。あれよりも数倍、得体の知れなさが強いが。
ラストで闇に呑み込まれてしまうみたいな展開だったら納得するんだけど、ただただ不気味なまま終わるのが良い意味で気持ち悪い。何だ、良い意味で気持ち悪いってw
ほんのちょっとだけコメディ寄りな短編もあるにはあるが、とにかく手を変え品を変え、ぞわっとする話ばかりが続くんだよなぁ。
次は同時発売の『角川文庫版 冥談』、2014年8月に『文庫版 数えずの井戸』、2015年11月に『眩談』、2016年1月に『旧談』。小説のみのスケジュールです。
燃:C 萌:C 笑:B- 総:A
シリーズリンク
・文庫版 冥談(2013/12)
著者リンク
・文庫版 嗤う伊右衛門(角川文庫、2001/11)
・文庫版 巷説百物語(角川文庫、2003/06)
・文庫版 邪魅の雫(2009/06)
・文庫版 豆腐小僧双六道中ふりだし(角川文庫、2010/10)
・分冊文庫版 ルー=ガルー 忌避すべき狼(上)(2011/09)
・厭な小説 文庫版(祥伝社文庫、2012/09)
・文庫版 豆腐小僧双六道中おやすみ(2013/07)
・文庫版 虚言少年(集英社文庫、2014/09)
・文庫版 オジいサン(中公文庫、2015/02)
・文庫版 書楼弔堂 破暁(集英社文庫、2016/12)
・文庫版 虚実妖怪百物語 序/破/急(角川文庫、2018/12)
・文庫版 ヒトでなし 金剛界の章(新潮文庫、2019/02)
幽談 (角川文庫) | |
京極 夏彦
KADOKAWA/メディアファクトリー 2013-12-25 |
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