【ボーダー感想】最悪探偵
著:望 公太 イラスト:小玉 有起
「警察も弁護士も、国も法律も、どいつもこいつも犯罪者に甘い。だったら━━探偵(おれ)ぐらいは犯罪者に厳しくてもいいよな」
NOVEL 0の2017年2月の新刊。約1日の積み。GA文庫『異能バトルは日常系のなかで』
でお馴染みの望さんがNOVEL 0に登場。最近、ちょいちょいデビューしたレーベル以外でも書くようになってきたな。
就職活動に失敗した主人公、早乙女桃色(ももいろ)。辛うじて見付けた仕事場は昭和探偵事務所で彼女は、犯人を徹底的に追い詰めることを心情とする探偵、南陽(みなみ・よう)と出会うことに……。
桃色が南に振り回されまくりながら、様々な事件に関わっていく連作短編集。カテゴリとしてはミステリなんだけど、まーそりゃもう望さんの持ち味炸裂ですわ。
田尾典丈さんはNOVEL 0で執筆するにあたり作風をガラッと変えていたけど、この人、1mmもブレてねぇな……。
謎解きはオマケみたいなもんで、探偵と犯人の勝ち負けとは何か。そもそも犯人とは誰のことなのか、そういったことに焦点が当てられている。
もういっそ望さんは、そういう捻くれた考えた方を延々書き綴ったエッセイとか出せば良いのにと思うw
桃色と南のやりとりって、どっかで見たなーと思ったら、あれだ。『異能バトルは日常系のなかで』の桐生さんと一十三さんの掛け合いに似てるんだな。
そんな感じで、まったくもっていつも通りの『最悪探偵』でした。この内容なら普通にラノベでも出せそうである。帯には痛快事件録と書かれていたけど、そこまで犯人を追い詰めていたかな……?どちらかというと後味悪かったような……。
続きが出れば、探偵事務所の他のメンバーも出番あるのかしら。
燃:C 萌:A- 笑:A- 総:A
著者リンク
・僕はやっぱり気づかない(HJ文庫、2011/08)
・HAPPY DEATH DAY 自殺屋ヨミジと殺人鬼ドリアン(GA文庫、2011/09)
・異能バトルは日常系のなかで(GA文庫、2012/06)
・ウチのクラスの頼りないラスボス(HJ文庫、2013/01)
・黒き英雄の一撃無双 1.受難の女騎士(HJ文庫、2013/10)
・異界神姫との再契約Ⅰ 暴風再愛(2014/12)
・アイサレワールド I really, truly surrender to you. 冬美原久真部の解決日誌1(HJノベルス、2015/08)
・最強喰いのダークヒーロー(GA文庫、2016/06)
・ラノベのプロ! 年収2500万円のアニメ化ラノベ作家(ファンタジア文庫、2016/12)
・異世界テニス無双 テニスプレイヤーとかいう謎の男がちょっと強すぎるんですけど!(GA文庫、2018/01)
・ちょっぴり年上でも彼女にしてくれますか? ~好きになったJKは27でした~(GA文庫、2018/05)
・神童勇者とメイドおねえさん(MF文庫J、2019/02)
・性春デイズ ~男子高校生の性の心理戦~(LINE文庫エッジ、2019/12)
・娘じゃなくて私が好きなの!?(電撃文庫、2019/12)
・きみって私のこと好きなんでしょ? とりあえずお試しで付き合ってみる?(GA文庫、2020/04)
・元カノとのじれったい偽装結婚(MF文庫J、2021/02)
・仕事帰り、独身の美人上司に頼まれて(スニーカー文庫、2023/06)
・小鳥遊ちゃんは打ち切り漫画を愛しすぎている(MF文庫J、2024/04)
最悪探偵 (Novel 0) | |
望 公太 小玉 有起
KADOKAWA 2017-02-15 |
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