【小説】文庫版 旅猫リポート【感想/ネタバレ】
著:有川 浩
こんな幸せなことって他にあるかい?
しんどい。
最近も書いた気がしたが、そっちは「キツい」だったわ……。
講談社文庫2017年2月の新刊。講談社文庫版『ヒア・カムズ・ザ・サン』からは1年3ヶ月振り。
元野良猫のナナとその飼い主サトル。仲良く暮らしてきた彼等だが、ある事情からサトルはナナを手放さなければならなくなってしまう。2人はナナの貰い手を探す旅に出ることに……。
前半はサトルの旧友を巡っていく連作短編集のような様相なんだけれども、それぞれに抱えた事情がまたグサッと刺さってくるような内容でなぁ。滅多打ちにされてしまう……(´;ω;`)
有川さんの作品って平気でドクズが出て来るからな……。だからこそ物語が引き立つとも言えるけど。
新しい貰い手を探しても結局はサトルとナナはこれ以上ないソウルメイトだと確信するオチにしかならない。
やがて旅の終着点が見えてきた頃に読者に突き付けられる残酷な事実。お前、散々感情移入させてからなんちゅーえげつないことをするんや……。
最後まで2人を一緒にいさせてあげようと取り計らってくれる周囲の優しさが有り難ぇ……。
何なの、有川さん、最近はこういう方向性も出すようになってきたの……?くそっ、しんどいという言葉しか出て来なかった……(´;ω;`)
燃:C 萌:A 笑:B+ 総:A+
映画リンク
・旅猫リポート(2018/10)
著者リンク
・レインツリーの国(ハードカバー、2006/09)
・文庫版 空の中(角川文庫、2008/06)
・三匹のおっさん(ハードカバー、2009/03)
・シアター!(メディアワークス文庫、2009/12)
・文庫版 阪急電車(幻冬舎文庫、2010/08)
・文庫版 ラブコメ今昔(角川文庫、2012/06)
・文庫版 フリーター、家を買う。(幻冬舎文庫、2012/08)
・文庫版 植物図鑑(幻冬舎文庫、2013/01)
・文庫版 県庁おもてなし課(角川文庫、2013/04)
・新潮文庫版 キケン(新潮文庫、2013/06)
・新潮文庫版 ヒア・カムズ・ザ・サン(新潮文庫、2013/09)
・文庫版 ストーリー・セラー(幻冬舎文庫、2015/12)
・文庫版 空飛ぶ広報室(幻冬舎文庫、2016/04)
・文庫版 キャロリング(幻冬舎文庫、2017/12)
・文庫版 明日の子供たち(幻冬舎文庫、2018/04)
・文庫版 アンマーとぼくら(講談社文庫、2020/08)
・文庫版 イマジン?(幻冬舎文庫、2022/08)
・文庫版 みとりねこ(講談社文庫、2024/04)
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