文庫版 県庁おもてなし課
あなたが納得するかどうか知らない。ただ俺たちは、誰がいてもいなくても自分たちの全力で踊るだけだ。
それがどんなに無様でも、滑稽でも。でたらめに、がむしゃらに。
だからあんたはそこで見ていろ。踊れと突きつけたあんたは見届けろ。
角川文庫2013年4月の新刊。約2年5ヶ月1週間の積み。『文庫版 ラブコメ今昔』からは10ヶ月振り。
各地方紙で連載されていた新聞小説。舞台は高知県県庁にあるおもてなし課、観光立県を目指す職員達とそれを取り巻く人々の奮闘を描く。
元々、有川さんの体験をベースに組み立てられているらしいので何割かはノンフィクション的要素を含んでいる。
ザ・お役所仕事で遅々として進まないプロジェクトが少しずつ改善されて前を向いていく過程が面白い。
その中で進行する2つの恋の物語。最初に主人公とヒロインを出して、こいつ等でLOVE寄せするよ?いいね?と思わせておいて、もう1組カップル出してくるとかズルいw
やっぱりラブコメがガチのメインじゃなくて、別にストーリーの軸がはっきりとあった上でLOVE寄せしていた方が面白いな、有川さんの場合。
惜しいのは最後の盛り上がりが弱いかなぁというところ。新聞連載という形式上、仕方ないことなのかなぁ。
もうちょっと最後に大きなインパクトがあると良かったんだけど。
結局アレだよな。クソな上層部って新しいことをしろだの何だの言うけど、必要なリソースやリスクはとことんケチるから下が何にも出来なくなるんだよな。
あー早く俺も出世して非効率化の推進してたらお金貰える立場になりたーい。
次は2015年9月に『角川文庫版 レインツリーの国』。
燃:A 萌:A 笑:B+ 総:A
著者リンク
・レインツリーの国(ハードカバー、2006/09)
・文庫版 空の中(角川文庫、2008/06)
・三匹のおっさん(ハードカバー、2009/03)
・シアター!(メディアワークス文庫、2009/12)
・文庫版 阪急電車(幻冬舎文庫、2010/08)
・文庫版 ラブコメ今昔(角川文庫、2012/06)
・文庫版 フリーター、家を買う。(幻冬舎文庫、2012/08)
・文庫版 植物図鑑(幻冬舎文庫、2013/01)
・新潮文庫版 キケン(新潮文庫、2013/06)
・新潮文庫版 ヒア・カムズ・ザ・サン(新潮文庫、2013/09)
・文庫版 ストーリー・セラー(幻冬舎文庫、2015/12)
・文庫版 空飛ぶ広報室(幻冬舎文庫、2016/04)
・文庫版 旅猫リポート(講談社文庫、2017/02)
・文庫版 キャロリング(幻冬舎文庫、2017/12)
・文庫版 明日の子供たち(幻冬舎文庫、2018/04)
・文庫版 アンマーとぼくら(講談社文庫、2020/08)
・文庫版 イマジン?(幻冬舎文庫、2022/08)
・文庫版 みとりねこ(講談社文庫、2024/04)
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