【ラノベ】むすぶと本。 『外科室』の一途【１巻／感想／ネタバレ】
著：野村 美月 イラスト：竹岡 美穂
ああ可愛いなぁ！もう！
めくりたい！めちゃくちゃめくりたい！一晩中読み倒したい！
ファミ通文庫2020年６月の新刊。約１日の積み。『楽園への清く正しい道程』の完結から３年９ヶ月。断筆したと思われていた野村さんが奇跡の復活。なら買うしかないでしょうよ。
文庫とソフトカバーで同時発売という珍しい形態。どっちを先に読むべきかよく分からなかったので、まぁ文庫の方がラノベとしてはスタンダードかなーと。
表紙のデザイン、華やかで目を惹く仕上がりで素敵ですね。帯には『文豪ストレイドッグス』の朝霧カフカさんからの推薦文が。
本の声が聞こえる主人公、榎木むすぶ。様々な場所で出会った本達の声に耳を傾け、その悩みを解決する連作短編集。
ちなみにむすぶが通っている聖条学園は、かの人気作『文学少女』シリーズの舞台となったあの学校である。20年近く経過している計算かな？遠子先輩の甥等が登場。
『文学少女』との関連させることで少しでも売り上げを伸ばそうとしているのかなと邪推してしまう……ｗ
基本的には名作文学を登場人物達に当てはめて、その内面に迫っていくという『文学少女』と同じスタイル。
粗筋ではビブリオミステリーと銘打たれているが、ミステリーと断言するほどかなぁ。じゃあジャンルは何なんですかと言われても返答に困るのだが。
むすぶが恋人と言って憚らない本、夜長姫（よながひめ）。物凄くヤキモチ焼きで、ちょっと病んでる可愛い子。可愛い……かな？エピソードの合間に挿入される本心は可愛いぞ。
むすぶと夜長姫の出会いには結構重たいエピソードがありそうなんだけど、それは後々語られる予定なのかしらん。
彼女以外にも劇中に登場する意思のある本にはそれぞれ人の姿が与えられているが、これは全部竹岡さんが自由にデザインしてるんだろうか。劇中では、そもそも人の姿をとってるという描写も無いのでなぁ。
売れ線に寄せようという気が１ミリも無くて草。しかし野村さんは売上とかを気にせずに書きたいものを書いてもらった方が面白いものが出来そうかもなー。
これで売り上げ悪かったので続刊出しませんじゃ話にならんぞ……。いや、野村さんの体調とメンタルの問題も多分にあるだろうけども。
燃：Ｃ 萌：Ａ 笑：B+ 総：Ａ
シリーズリンク
・むすぶと本。 『さいごの本やさん』の長い長い終わり（ソフトカバー、2020/06）
・むすぶと本。 『嵐が丘』を継ぐ者（ファミ通文庫、2020/11）
著者リンク
・〝葵〟 ヒカルが地球にいたころ……①（ファミ通文庫、2011/05）
・ドレスな僕がやんごとなき方々の家庭教師様な件（ファミ通文庫、2012/02）
・ドレスな僕がやんごとなき方々の家庭教師様な件 ＜８＞（ファミ通文庫、2015/09）
・吸血鬼になったキミは永遠の愛をはじめる①（ファミ通文庫、2014/05）
・陸と千星 ～世界を配る少年と別荘の少女（ファミ通文庫、2014/06）
・アルジャン・カレール ～革命の英雄、或いは女王の菓子職人～〈上〉（ファミ通文庫、2014/10）
・親友の彼女を好きになった向井弘凪の、罪と罰（ダッシュエックス文庫、2014/11）
・下読み男子と投稿女子 ～優しい空が見た、内気な海の話。（ファミ通文庫、2015/06）
・ＳとＳの不埒な同盟（ダッシュエックス文庫、2015/07）
・晴追町には、ひまりさんがいる。 はじまりの春は犬を連れた人妻と（講談社タイガ、2015/10）
・楽園への清く正しき道程 ０番目は北国産のツンドラ王妃？（ファミ通文庫、2015/11）
・記憶書店うたかた堂の淡々（講談社タイガ、2020/07）
・三途の川のおらんだ書房 迷える亡者と極楽への本棚（文春文庫、2020/12）
・ストーリーテラーのいる洋菓子店 月と私と甘い寓話（ソフトカバー、2020/12）
イラストリンク
・蒼井葉留の正しい日本語（ファンタジア文庫、2014/05）
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