【ラノベ】これが魔法使いの切り札 1.黎明の剣士【1巻/感想/ネタバレ】

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著:羊 太郎 イラスト:三嶋 くろね

「〝人形が女の子のキスで人間になった〟……もう、それでいいじゃん」

ファンタジア文庫2023年11月の新刊。約3日の積み。『ロクでなし魔術講師と禁忌教典』24巻と同時刊行。
『ロクアカ』本編完結のタイミングで、羊さんと三嶋さんの黄金タッグが新たな魔法学園ものをリリース。羊さんの新作とあれば取り敢えずチェックチェックぅ!

まずはタイトルが魔改造されていなかったことに安堵。橘公司さんの『王様のプロポーズ』といい、売れっ子作家はタイトルを好きに決めさせてもらえる権利とかあったりするのかしら。

さて、ムサい男だらけでいつ死ぬともしれぬ傭兵生活に嫌気がさした主人公リクス=フレスタットは魔法学院へ入学する権利を手にする。目指すは魔術師となって安泰した生活を送ること。
しかし魔術適正ゼロの烙印を押されたリクスの前途は多難で……。

序章タイトルが『ロクアカ』の新人賞応募時タイトルのセルフパロなのね。『ロクアカ』くらいのデカいタイトルにしたいという願掛けみたいなもんか。
シノ、まーた銀髪ヒロインじゃんw三嶋さんがゴリ押ししたんだろうか……w

中盤くらいまでは魔術適正ゼロながら持ち前の身体能力と剣技で状況を突破していく、コメディ寄りの展開が続く。
後半はリクスとシノの出生の秘密に迫っていき、シリアス風味に。シノが魔王の転生者ってバラすの早ぇな……。これが昨今のテンポ感……。匂わせてる間に打ち切られちゃうからね……。

リクスの方は魔王を倒した剣士の転生ではないということだけど、ところがどっこいやっぱり転生でしたとなるのかどうか。
何にしても人形が女の子のキスで人間になったという構図はエモエモのエモである。

羊さん、「タップダンスを踊る」って表現好きなのかな。『ロクアカ』24巻でも使ってたぞ。
傭兵団に妹分がいる時点で、こいつ後々絶対出て来るだろ……と思わせておいて、エピローグで速攻出て来るじゃんwちょっとは堪えろよwwww

今のところ『ロクアカ』と世界観の繋がりは無さそう。〝汝望まば、他者の望みを炉にくべよ〟という言葉が出て来たり、リクスの剣技周りの言葉のチョイスがリィエルを思い出させたりと、それくらい。まぁ『ロクアカ』の設定は全てを内包出来ちゃうんだけども……。
後日開始予定の『ロクアカ』との合同キャンぺーンではクロスオーバーボイスドラマが聞けるそうなので、そちらもチェックしたいね。

そんな具合で新作でした。確かに『ロクアカ』とはしっかり差別化されている印象。逆張りしたのか、女子制服の露出度がめちゃくちゃ低くなっているのには笑ってしまった。そこは露出度高めのままで良かったのにw

『ラストラウンド・アーサーズ』や『古き掟の魔法騎士』よりは期待の持てるスタートのように思いましたね。今度こそ長期シリーズとなれるか。
これまでは新作が芳しくなくても、まぁ言うても?『ロクアカ』がありますし?と言っていられたけど、そろそろ次の長期シリーズを作らないとやべぇと思うんだよな……。

燃:A 萌:A 笑:A 総:A

シリーズリンク
これが魔法使いの切り札 2.竜の少女(2024/03)

著者リンク
ロクでなし魔術講師と禁忌教典(2014/07)
ロクでなし魔術講師と禁忌教典 24巻(2023/11)
ラストラウンド・アーサーズ クズアーサーと外道マーリン(2018/07)
古き掟の魔法騎士Ⅰ(2020/12)
断罪の魔術狩り 1巻(漫画、2023/07)

イラストリンク
さくらコンタクト route A 小河桃子(このライトノベルがすごい!文庫、2014/03)
勇者と魔王のバトルはリビングで(HJ文庫、2013/12)
すべては装丁内(LINE文庫、2019/10)

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これが魔法使いの切り札 1.黎明の剣士 (ファンタジア文庫)