【ラノベ】けいたん。 ~ライトノベルは素敵なお仕事。多分?~【感想/ネタバレ】
著:榊 一郎 イラスト:潮 一葉
「読者サービスの最適解の一つ、それがラッキースケベなのです」
講談社ラノベ文庫2021年1月の新刊。約1日の積み。『おお魔王、死んでしまうとは何事か』から連続刊行。刊行スケジュールの都合で連チャンになっただけで執筆自体が立て続けというわけではなかった模様。
表紙にしれっと『おお魔王』が出てますね。
さて、タイトルから何となく察せられるようにラノベ業界ものです。榊さん自身も一昔前に流行ったネタという意識はあるようで、今回は猪熊編集長からのオーダーとのこと。
平仮名4文字タイトルも昨今さっぱり見かけなくなったよなぁ。
主人公の久能拓哉はデビュー前のラノベ作家。担当に会うために講談社へやって来た筈なのに何故かドラゴンに遭遇してしまって……。
このまま作家とヒロイン兼編集者のお話になっていくのかと思いきや、なりゆきで拓哉も編集者の業務に携わることに。ラノベ作家ものと見せかけて割と編集者側の目線に寄った内容だね。
タイトルの意味は「軽小説(ライトノベル)の担当編集者」、略して「けいたん」ってところか。
開幕早々、ドラゴンの姿をしたラノベ作家が登場して、あー成程?そういうファンタジーチックなお話になる感じ?と思いきや、ツカサ先生ですとか言われて草。確かにラノベ文庫のドラゴンと言えばツカサ先生だけどもw
というわけで作家やイラストレーター、挙句は編集者まで実名がバコバコ出て来ます。ニリツさんにニッチな性癖のAVを撮影させようとするなwwwww
極めつけは美少女作家さかきいちろうの登場である。まぢのやつやめろwwwwww
近年、美少女文庫にさかきいちろうという謎の新人作家が登場した裏側を描く!みたいになっとるやんけwwwwwww
何なの?各方面から同一人物ですよね?って言われたいのか?踏み込んじゃいけない領域に土足で侵入して大暴れしてる感が凄い。
後半は殆ど自分イジりみたいな勢いだったな……。
ヒロイン兼先輩編集者の阿賀凜子さん、ゴスロリ+小さめの丸眼鏡というグッとクるビジュアルではあるが、いかんせん変なですます口調がもにょる。最近の榊さん作品のヒロイン、どうにも変な灰汁がないか……?特徴づけようとして素直に萌えられない仕上がりになりがちというか……。
いやしかし改めて編集者の仕事ってクッソ大変そうだと感じたな。作家さん達にどこまで寄りそうかっていう線引きに正解が無いってのがエグい。時間を掛けて突き詰めようとすればどこまででも深入り出来る一方で、最低限の事だけやってれば仕事をしたことになるわけでなぁ。
そんな具合で榊さんが送る業界ものでした。売り上げ次第では続刊が有り得るそうで。個人的にはもうちょいふざけた展開抑え目でリアルな業界話のウエイトが高い方が好みかなー。
燃:B 萌:A 笑:A 総:A
著者リンク
・ザ・ジャグルⅠ 汝と共に平和のあらんことを(ハヤカワ文庫JA、2010/01)
・ミカヅチ(MF文庫J、2010/02)
・棺姫のチャイカⅠ(ファンタジア文庫、2010/12)
・ダブルバインド 黄昏に獣は踊る(C★NOVELSファンタジア、2011/09)
・その男、魔法使い“A” <1>(2011/11)
・アウトブレイク・カンパニー 萌える侵略者 1巻(講談社ラノベ文庫、2011/12)
・タタリ・ブレイカー弑子(HJ文庫、2012/04)
・神曲奏界ポリフォニカ エイフォニック・ソングバード(GA文庫、2012/05)
・アーク・ブラッド A.D.5000のアダム(C★NOVELSファンタジア、2012/09)
・フェアリィフィールド 妖精戦陣(朝日ノベルズ、2012/11)
・茉建寺エリノアの非主流科学研究室(2012/12)
・仮想天使は魔術を詠う(スマッシュ文庫、2013/03)
・蒼穹騎士 -ボーダー・フリークス-(ハヤカワ文庫JA、2013/06)
・ドラゴンズ・ウィル 完全版(富士見書房ソフトカバー、2013/09)
・機関鬼神アカツキ <1>(ファミ通文庫、2013/12)
・神鎧猟機ブリガンド(ダッシュエックス文庫、2014/11)
・熾天使空域 銀翼少女達の戦争(C★NOVELSファンタジア、2015/03)
・蒼鋼の冒涜者(HJ文庫、2015/05)
・カタナなでしこ(講談社タイガ、2016/01)
・ウィッチ・アームス 魔法少女は素敵なお仕事(ダッシュエックス文庫、2016/06)
・永き聖戦の後に ストレイ・シープ(スニーカー文庫、2016/11)
・パラミリタリ・カンパニー 萌える侵略者 1巻(講談社ラノベ文庫、2017/05)
・誰が為にケモノは生きたいといった(ファンタジア文庫、2018/02)
・Zの時間(HJ文庫、2018/04)
・終末のアダム(講談社ラノベ文庫、2018/10)
・嫁々いみぐれーしょん(講談社ラノベ文庫、2018/11)
・メイドな狐と監禁コン!(美少女文庫、2019/04)
・妖精狙撃(ファンタジア文庫、2019/08)
・いつか仮面を脱ぐ為に ~嗤う鬼神と夢見る奴隷~(スニーカー文庫、2019/09)
・竜姫のヴィオラ 生贄は最強の魔物と恋に落ちて(美少女文庫、2019/09)
・覇逆のドラグーン1 ~落伍竜機士は運命の姫と、暁の極光世界を翔け上がる~(HJ文庫、2019/10)
・奴隷志願なエルフさん ~お買い上げありがとうございます、ご主人様!~(美少女文庫、2020/01)
・引き籠もり魔王が奴隷エルフを買ったら(美少女文庫、2020/07)
・吸血姫譚アストリッド(美少女文庫、2020/11)
・おお魔王、死んでしまうとは何事か ~小役人、魔王復活の旅に出る~(講談社ラノベ文庫、2020/12)
・殺し屋志願の奴隷エルフさん(美少女文庫、2021/01)
・絶対魔剣の双戦舞曲1 ~暗殺貴族が奴隷令嬢を育成したら、魔術殺しの究極魔剣士に育ってしまったんだが~(HJ文庫、2022/07)
・聖戦勇戯 ~魔王が死んで100年後~ 1巻(漫画、2022/12)
・仁科くんの編集冒険記 ~ラノベはダンジョンで創られる~ vol.1(漫画、2023/09)
・魔王を斃した後の帰り道で(ファンタジア文庫、2024/10)
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