【ラノベ】おお魔王、死んでしまうとは何事か ~小役人、魔王復活の旅に出る~【感想/ネタバレ】
著:榊 一郎 イラスト:鶴崎 貴大
「言葉一つ、約束一つで、戦争なんて終わらないですよー」
講談社ラノベ文庫2020年12月の新刊。積んでない!『嫁々いみぐれーしょん』からは2年1ヶ月振り。
結局2ヶ月連続新作刊行と大々的にブチ上げた『終末のアダム』と『嫁々いみぐれーしょん』は敢え無く1巻打ち切りなのか。急に担当編集さんが変わって方針が変わってしまったんだろうか……。
イラストは『異世界魔王と召喚少女の奴隷魔術』でラノベ文庫登場済の鶴崎さん。本作は企画の立ち上げ時から鶴崎さんがイラストを担当することが決まっていたそうで、キャラデザ等にも意見が反映されているとのこと。
『異世界魔王』の方はアニメ2期も控えて仕事量が増えてそうなのに、そこに更に仕事をブチ込んでいく編集さん、ドSなのでは……。
さて、もう魔王と入っているタイトルだけで萎えてしまうわけですが、そこに更にしょうもない『ドラクエ』ネタまで混ぜられて、うーんこの。
いかにもな売れ線タイトルではあるんだろうけど……。
勇者との講和を望んだ魔王が暗殺されてしまった。魔王を復活させられる手段があると知った人類側は魔王を甦らせて講和を成すべく、動き出す。かくして送り出されたのはいなくなっても誰も困らないであろう末端の小役人クレト・チェンバースだった……。
勇者と魔王の戦いが一度終わった後のお話というのはスニーカー文庫『永き聖戦の後に』でもやっていたネタですね。
まーたケモミミヒロインか!まーた片言ヒロインか!加えて無表情系もいたり、闇がめっちゃ深そうなロリババアがいたりとクセの強いヒロインばっかりですな……。榊さん、ほんとケモミミ好きだよな……。
まぁ今回は鶴崎さんの意向も入ってるのかもしれないけど……。
主人公のクレトが小役人ということでオーソドックスな展開は期待しない方が良かろう。末端の役人らしい解決策を模索するという、なかなかに捻った構成となっている。このクレトの考え方って現実でも色々と活用出来そうな話だよね。
今回は、は???勇者1人で戦争が終わるわけないんだが?????っていう語り口が潔いというかなんというか。
クッソふざけたタイトルからはあまり想像出来ない、割と黒榊さん要素の強い仕上がりとなっている。
うーむ、またしてもあまり盛り上がっていきそうにないネタのように感じちゃうんだが、イラストパワーである程度の巻数は出せるのかしらん。
ストックホルム症候群を絡めたストーリーなんかは興味深いんだが、いかんせんマニアックなんだよなぁ。
燃:B 萌:A- 笑:B 総:A
シリーズリンク
・おお魔王、死んでしまうとは何事か2 ~小役人、魔王復活の旅に出る~(2022/07)
著者リンク
・ザ・ジャグルⅠ 汝と共に平和のあらんことを(ハヤカワ文庫JA、2010/01)
・ミカヅチ(MF文庫J、2010/02)
・棺姫のチャイカⅠ(ファンタジア文庫、2010/12)
・ダブルバインド 黄昏に獣は踊る(C★NOVELSファンタジア、2011/09)
・その男、魔法使い“A” <1>(2011/11)
・アウトブレイク・カンパニー 萌える侵略者 1巻(講談社ラノベ文庫、2011/12)
・タタリ・ブレイカー弑子(HJ文庫、2012/04)
・神曲奏界ポリフォニカ エイフォニック・ソングバード(GA文庫、2012/05)
・アーク・ブラッド A.D.5000のアダム(C★NOVELSファンタジア、2012/09)
・フェアリィフィールド 妖精戦陣(朝日ノベルズ、2012/11)
・茉建寺エリノアの非主流科学研究室(2012/12)
・仮想天使は魔術を詠う(スマッシュ文庫、2013/03)
・蒼穹騎士 -ボーダー・フリークス-(ハヤカワ文庫JA、2013/06)
・ドラゴンズ・ウィル 完全版(富士見書房ソフトカバー、2013/09)
・機関鬼神アカツキ <1>(ファミ通文庫、2013/12)
・神鎧猟機ブリガンド(ダッシュエックス文庫、2014/11)
・熾天使空域 銀翼少女達の戦争(C★NOVELSファンタジア、2015/03)
・蒼鋼の冒涜者(HJ文庫、2015/05)
・カタナなでしこ(講談社タイガ、2016/01)
・ウィッチ・アームス 魔法少女は素敵なお仕事(ダッシュエックス文庫、2016/06)
・永き聖戦の後に ストレイ・シープ(スニーカー文庫、2016/11)
・パラミリタリ・カンパニー 萌える侵略者 1巻(講談社ラノベ文庫、2017/05)
・誰が為にケモノは生きたいといった(ファンタジア文庫、2018/02)
・Zの時間(HJ文庫、2018/04)
・終末のアダム(講談社ラノベ文庫、2018/10)
・嫁々いみぐれーしょん(講談社ラノベ文庫、2018/11)
・メイドな狐と監禁コン!(美少女文庫、2019/04)
・妖精狙撃(ファンタジア文庫、2019/08)
・いつか仮面を脱ぐ為に ~嗤う鬼神と夢見る奴隷~(スニーカー文庫、2019/09)
・竜姫のヴィオラ 生贄は最強の魔物と恋に落ちて(美少女文庫、2019/09)
・覇逆のドラグーン1 ~落伍竜機士は運命の姫と、暁の極光世界を翔け上がる~(HJ文庫、2019/10)
・奴隷志願なエルフさん ~お買い上げありがとうございます、ご主人様!~(美少女文庫、2020/01)
・引き籠もり魔王が奴隷エルフを買ったら(美少女文庫、2020/07)
・吸血姫譚アストリッド(美少女文庫、2020/11)
・けいたん。 ~ライトノベルは素敵なお仕事。多分?~(講談社ラノベ文庫、2021/01)
・殺し屋志願の奴隷エルフさん(美少女文庫、2021/01)
・絶対魔剣の双戦舞曲1 ~暗殺貴族が奴隷令嬢を育成したら、魔術殺しの究極魔剣士に育ってしまったんだが~(HJ文庫、2022/07)
・聖戦勇戯 ~魔王が死んで100年後~ 1巻(漫画、2022/12)
・仁科くんの編集冒険記 ~ラノベはダンジョンで創られる~ vol.1(漫画、2023/09)
・魔王を斃した後の帰り道で(ファンタジア文庫、2024/10)
イラストリンク
・らぶジェネ!(MF文庫J、2008/12)
・ふぁみまっ!(GA文庫、2010/04)
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