このライトノベルがすごい!文庫,雑記

今月も献本を頂きました。有り難うございます。

・魔法少女育成計画 limited(後)
・スクールライブ・オンライン <2>
・暗黒魔王なオレ様TUEEE!

の計3冊。

このライトノベルがすごい!文庫

非モテの呪いで俺の彼女が大変なことに (このライトノベルがすごい! 文庫)
著:藤瀬 雅輝(まさてる) イラスト:荻pote

「貫平くん、マリオじゃあるまいし壁に頭を打ちつけても壊せはしませんよ!?」

このライトノベルがすごい!文庫2013年10月の新刊。約1週間の積み。献本頂きました。有り難うございます。
第4回このライトノベルがすごい!大賞優秀賞受賞作品。応募タイトルはそのまま。
イラストの荻poteさんは電撃文庫『ラストセイバー』の挿絵を描いていた人か。

ある日、クラスメイトの繭香への恋心を自覚した主人公、貫平は告白を決意し、見事カップル成立となる。しかし、それは学園に根付いた非モテの呪いのシステムを発動させてしまい……というお話。

タイトルからすると、ふざけたお馬鹿系ラブコメかと思えるんだけど、これがなかなかどうして真っ当な青春恋愛具合でなぁ。

貫平が中盤から超覚醒してイケメン主人公になるのが都合良過ぎるし、結構な綺麗事言ってる気がしないでもないけど、貫平と繭香のイチャイチャ具合が上手い具合に混ざっていて良い感じ。

連作短編集形式になっているため、それぞれのエピソードが薄くなってしまうのは仕方ないか。
それでもラスボスの振りは、もっと序盤からやっておいた方が良かったかもしれん。ちょっと露骨なくらいが丁度良いと思うの。

後書きを見ると、続きを書く気満々みたいだけど……。このクオリティが果たして維持出来るのだろうか。

燃:C+ 萌:A 笑:B 総:A

第4回このライトノベルがすごい!大賞リンク
セクステット 白凪学園演劇部の過剰な日常(大賞、2013/10)
魔法学園の天匙使い(金賞、栗山千明賞、2013/10)
ヒャクヤッコの百夜行(優秀賞、2013/10)

このライトノベルがすごい!大賞優秀賞リンク
オレを二つ名で呼ばないで!(第3回、2012/10)

このライトノベルがすごい!文庫

ヒャクヤッコの百夜行 (このライトノベルがすごい! 文庫)
著:サブ イラスト:Ixy

「こいつ……腐ってやがる……!」

このライトノベルがすごい!文庫2013年10月の新刊。約6日の積み。献本頂きました。有り難うございます。
第4回このライトノベルがすごい!大賞優秀賞受賞作品。応募タイトルはそのまま。
イラストは電撃文庫『なれる!SE』等でお馴染みIxyさん。

お寺の息子、裕也は父の所為で、遠くの学校に潜入し怪異退治を行うことに。しかし、そこで出会った怪異と融合した少女、ヤッ子に妙に懐かれてしまって……。

お気楽妖怪退治コメディといった具合で。もっとお気楽でも良かったのだが。Ixyさんのイラストってクオリティが高いわけじゃないのに、不思議と女の子が可愛いんだよなぁ。
だから、バトルなんぞせずに、もっと美少女怪異とのイチャラブをですね……。

気になったのは時折見られる人称のブレと脱字。同レーベルの他の新人作品では殆ど見られないことを考えると、わざとなんだろうか……。
わざとだとしたら、読んでいて凄い違和感があるんだが……。

燃:C 萌:A 笑:B 総:B+

イラストリンク
やむなく覚醒!!邪神大沼(ガガガ文庫、2009/06)
ぼくこい(スニーカー文庫、2010/05)
なれる!SE 2週間でわかる!?SE入門(電撃文庫、2010/06)
天使ラノベエルは働いたら負けと思ってる(メガミ文庫、2010/09)

第4回このライトノベルがすごい!大賞リンク
セクステット 白凪学園演劇部の過剰な日常(大賞、2013/10)
魔法学園の天匙使い(金賞、栗山千明賞、2013/10)
非モテの呪いで俺の彼女が大変なことに(優秀賞、2013/10)

このライトノベルがすごい!大賞優秀賞リンク
オレを二つ名で呼ばないで!(第3回、2012/10)

このライトノベルがすごい!文庫

魔法学園(マギスシューレ)の天匙使い (このライトノベルがすごい! 文庫)
著:小泊 フユキ(こどまり) イラスト:如月 瑞(みず)

「まずは邪魔なスプーンを吹っ飛ばしてやる!」
「できるわけない!スプーン天匙の使い手は、戦闘中に匙を投げたりしないんだ!」

このライトノベルがすごい!文庫2013年10月の新刊。約5日の積み。献本頂きました。有り難うございます。
タイトルは「マギスシューレのてんさじつかい」と読みます。

第4回このライトノベルがすごい!大賞金賞&栗山千明賞受賞作品。応募タイトルは「伝達者」。応募タイトル、センスの欠片も無ぇなw

イラストはペンネームが微妙に違うけど、電撃文庫『スイート☆ライン』の挿絵を描いてた如月さんなんだな。

舞台はファンタジー世界。魔法学園に通う主人公ブルンはスプーンを使って魔法を繰り出すスプーン天匙の伝達者。
ブルンは、マイナーなスプーン天匙を世に広めようと、闘宴会への参加を決意するが、その裏では陰謀が蠢いていて……というお話。

うーむ、スプーンだから、掬う→救うってテーマの固め方は面白いと思うんだけど、いかんせん地味なんだよなぁ。
というか、ノリが児童書向きな気がしないでもない。とってつけたようなサービスシーンを外せば、青い鳥文庫とかフォア文庫とか角川つばさ文庫とか、その辺から出せそう。

個人的には、年上ヒロインであるサロメをもっとプッシュしてくれれば、んほぉぉおおおおおおお!!って、なったかもしれない。

燃:B- 萌:A- 笑:C 総:B+

イラストリンク
スイート☆ライン(電撃文庫、2009/05)

第4回このライトノベルがすごい!大賞リンク
セクステット 白凪学園演劇部の過剰な日常(大賞、2013/10)
ヒャクヤッコの百夜行(優秀賞、2013/10)
非モテの呪いで俺の彼女が大変なことに(優秀賞、2013/10)

このライトノベルがすごい!大賞栗山千明賞リンク
美少女を嫌いなこれだけの理由(第2回、2011/09)
【急募】賢者一名(勤務時間は応相談) 勇者を送り迎えするだけのカンタンなお仕事です(第5回、2014/12)

このライトノベルがすごい!文庫

セクステット 白凪学園演劇部の過剰な日常 (このライトノベルがすごい! 文庫)
著:長谷川 也(なりや) イラスト:皆村 春樹

「なあ、カキタニ。難しいかもしれないけどさ、アヒルのことを少しは理解してやろうぜ。たぶんな、アヒルは長期間スズメのツッコミを受けないでいると、死ぬんだと思う……」
「死んじゃうんですか!?」
「ああ。カラダの中に溜まったボケの成分がな、ツッコミに中和されずに増殖して、最終的には内側から破裂して吹き飛ぶんだと思う」

なにそれこわい。
このライトノベルがすごい!文庫2013年10月の新刊。約4日の積み。
第4回このライトノベルがすごい!大賞大賞受賞作品。応募タイトルは「セクステット ~ぼくと五つの女優の卵~」。
献本を頂きました。有り難うございます。

イラストはHJ文庫『僕の妹は漢字が読める』等の挿絵を描いてる皆村さんか。
正直、タイトルからは作為的なものを感じるわ。完全に「セクステット(意味深)」って感じじゃないですかー!やだー!
何故、表紙に黒ストを入れなかったのかとデザイナーを小一時間問い詰めたい。

さて、中学に上がって演劇部に入部した主人公、柿谷は個性的な5人の美少女と出会うことに。
彼女達は普通の芝居ではなく、日常という舞台での演技を研究していて……というお話。

一風変わった部活ものかと見せかけて、ファンタジア文庫『生徒会の一存』に端を発する、一昔前に流行ったような気がしないでもない駄弁り系ラノベです。
あんまり、このラノ文庫って感じはしないよなぁ。MFとかHJで出そうなノリ。

基本的に交わされる会話のやりとりは演劇と関係無い。各ヒロインにスポットを当てつつ、喋るだけ。山場も何もあったもんじゃない。
しかし、この会話のやりとりがなかなかに面白いんだよなぁ。ツッコミの言葉のチョイスが俺のツボに刺さってくる。

5人のヒロインが全員年上というニッチなエロゲみたいなキャラ配置なんだけど、年上設定である理由が全く理解らない……。
もっと!もっと!お姉さんお姉さんしたキャラを出せよ!これじゃ殆ど同級生と変わらんじゃないか!
という具合で、キャラ配置に難があるもののギャグが面白かったですね。

燃:C 萌:A- 笑:A- 総:A

イラストリンク
僕の妹は漢字が読める(HJ文庫、2011/07)
高校受験に必要な漢字1607字が全部学べるスタディ・ノベル -コトのハのカタチ-(スマッシュ文庫、2013/09)

第4回このライトノベルがすごい!大賞リンク
魔法学園の天匙使い(金賞、栗山千明賞、2013/10)
ヒャクヤッコの百夜行(優秀賞、2013/10)
非モテの呪いで俺の彼女が大変なことに(優秀賞、2013/10)

このライトノベルがすごい!大賞大賞リンク
モテモテな僕は世界まで救っちゃうんだぜ(泣)(第2回、2011/09)

このライトノベルがすごい!文庫,雑記

献本をいただきました。有り難うございます。

・セクステット 白凪学園演劇部の過剰な日常
・魔法学園の天匙使い
・非モテの呪いで俺の彼女が大変なことに
・ヒャクヤッコの白夜行

の計4冊。

このライトノベルがすごい!文庫

オレを二つ名(そのな)で呼ばないで! 4 (このライトノベルがすごい! 文庫)
著:逢上 央士 イラスト:COMTA

「ん、よかったらボクもキミのハーレムに加えてほしい」

2013年9月の新刊。約4日の積み。4ヶ月振りの新刊。
献本を頂きました。買うのをやめた途端に送ってくるようになった……だと……?

さて、今回は文化祭やら水着回やらで。騒動の規模は着実に広がりつつあるようで……。
玉田って、もっと不健康そうな顔つきしてるのかと思ってたら、えらい好青年っぽいビジュアルで驚いた。全然、腰巾着っぽい感じしないな。
ってか、玉田とか男連中を口絵に出す余裕があるなら、ヒロインズの水着姿を見開きにすれば良かったのに……。

で、何で盛り上がらないのか考えたんだけど、単純に中二力が足りないのではないか?確かに二つ名はそれっぽいのもあったりするんだけど、ストーリーが爽やか過ぎるというか、もうちょっとこうケツがムズ痒くなりそうな展開がないものかと。

GA文庫『異能バトルは日常系のなかで』を読んでるとよくなる「あるあるあるあるwwwwww」って感覚が全然無いんだよなぁ。
あっちは鳥肌立つレベルのネーミングとかが、ちょいちょいあるんだけども。

燃:B- 萌:A- 笑:C 総:B

シリーズリンク
オレを二つ名で呼ばないで! <3>(2013/05)
オレを二つ名で呼ばないで! <5>(2014/01)

このライトノベルがすごい!文庫

モテモテな僕は世界まで救っちゃうんだぜ(泣)7 (このライトノベルがすごい! 文庫)
著:谷 春慶 イラスト:奈月 ここ

「爆発しろとは言わねぇよ。でも、溶けろ。硫酸的ななにかで中途半端に溶けて苦しめ」

2013年9月の新刊。約4日の積み。連続刊行。
献本を頂きました。だから間の巻を読んでないのに、どうしろと……。

表紙は全裸のタマをお姫様抱っこした砕月。このテのシリーズで主人公が表紙に出れるのは極めてレアな気がするな。ってか、砕月の表情うぜぇなw

さて、クライマックス。とは言うものの、前巻の内容から直接続いているわけではなく、今巻だけで1つのエピソードが構成されているみたい。
あれ、わざわざ連続刊行で出すような内容じゃなくね……?

どっちかっつーと、本編終了後に、ちょっと間を置いてからやる劇場版みたいな感じ。いつものヒロイン達の出番はあるけど、ゲストヒロインに焦点当たってるしなぁ。

それに、もっとサービスカット的挿絵を増やせば良いのに。
これにてシリーズ完結だけど、間の巻を読んでいないので、総評なんぞ書ける筈もない。

燃:C 萌:B+ 笑:C+ 総:B

シリーズリンク
モテモテな僕は世界まで救っちゃうんだぜ(泣) <6>(2013/08)

著者リンク
神☆降臨! ロンギヌスの槍は銃刀法にひっかかりますか?(2013/12)

このライトノベルがすごい!文庫

絶名のドラクロア (このライトノベルがすごい! 文庫)
著:大間 九郎 イラスト:十五日

父ちゃん俺!東京出てオナホリフティングのチャンピオンを目指すよ!

このライトノベルがすごい!文庫2013年9月の新刊。約3日の積み。
『ファンダ・メンダ・マウス』でデビューした大間さんの新作。『オカルトリック02』からは1年振り。
献本を頂きました。有り難うございます。

さて、バイトに勤しむ主人公、向井竜童は明らかに人外の少女と出会う。彼女を追う者達から一緒に逃げている内に、いつの間にか壮大な陰謀劇に巻き込まれていくことに……。

タイトルと表紙からすると、シリアスアクションみたいな雰囲気なんだけど、全然そういう方向性じゃなかったんだぜ。
竜童の一人称文体がやたらハジケてる。

どうせなら、この文体でコメディやれば良いのになぁ。何で、このストーリーで、この文体にしたんだろうか……。
まさか今までのシリーズ、全部こんなノリだったりして……。

気になったのが、挿絵の使い回し。最後にある見開き挿絵の一部を拡大したものを、その前に通常の挿絵として出している。
これを除いても、十分な挿絵量はあるし、水増しというわけではないんだけど、それでもあまり印象は良くないな……。

続刊が出そうな気配が無いでもないが、出たとして続きを買うかは、うーむ。

燃:C+ 萌:B+ 笑:A- 総:A-

このライトノベルがすごい!文庫

終末領域のネメシス (このライトノベルがすごい! 文庫)
著:吉野 匠 イラスト:木村 樹崇

「そうとも。戦いこそが君の運命だ」

このライトノベルがすごい!文庫2013年9月の新刊。約3日の積み。『真・魔王降臨!』2巻からは5ヶ月振り。
献本を頂きました。有り難うございます。

著者の吉野さんは方々で活躍している人だな。俺が、この人の本で読んだことあるのはオリジナル版の『魔王降臨!』くらいか。

イラストは電撃文庫『シロクロネクロ』の木村さんか。
帯を外すと黒ストびりびりの表紙は評価する。

さて、舞台は閉ざされた街、天野原市。誰も街の外へ出ようとしないことに違和感を覚えた主人公、冬輝はやがて世界の真相に辿り着く。
世界はネメシスと呼ばれる化物の侵攻を受けており、冬樹はネメシスに対抗出来る異能インフィニタスを持つ少年少女を育成する学校へと転入させられるのだった。

この学校、女子の割合が非常に大きいのだが、その設定要るか?美少女が沢山登場するなら理解るんだが、全然そんなことないし。
最近流行りの設定を取り入れてみましたドヤァみたいなことか。

街が実は箱庭世界のようなものだと判明するのが、かなり早い。というか、判明するまでが序章というべきか。
こういうネタばらしは中盤以降ぐらいの方が好きなんだが。

その後はオーソドックスな展開。詰まらないというほどではないけど、よくあるバトルものといった感じか。
舞台設定説明から、日常パートをぶっ飛ばして戦闘が始まるから、アレなのかな。もっと学園生活っぽい展開があれば良かったか。
せめて戦闘に入る前にプールに行けていれば……。

シリーズ展開する気満々なんだけど、特に続きは気にならないかなぁ。

燃:B- 萌:A- 笑:C+ 総:B+

シリーズリンク
終末領域のネメシス <2>(2013/12)

著者リンク
ユート 拉致から始まる異世界軍師(2014/06)

イラストリンク
シロクロネクロ(電撃文庫、2011/02)