神曲奏界ポリフォニカ エイフォニック・ソングバード
「修道女拳法秘奥義ッ!」
「七年殺シ!」
2012年5月の新刊。約1日の積み。『ルックバック・クリムゾン』からは10ヶ月振り。『ネバーエンディング・ホワイト』からは半年振り。通算61冊目。
ゲーマガで連載されていたシリーズがようやく文庫化です。長かった、本当に長かった……!連載終了から3年近く経ってんもんなぁ。
全然そんな感じしないんだけど、これは一応扱いとしては新シリーズなんだよな。
イラストは富士見ミステリー文庫『藤森くん』シリーズやMF文庫J『変態王子と笑わない猫。』でお馴染みカントクさん。
実は文庫化より先に画集が出たという変則展開。
表紙や帯では、あまり『ポリフォニカ』であることがアピールされていない。背表紙では、がっちり書かれているが。
全盛期はシェアード・ワールド展開がウリだったわけど、今となっては冊数が出過ぎていることをアピールすると、新規読者が入り辛くなるから、こういう処置をしてるのかな。
何と表紙のタイトルではウリ坊の手で、『神曲奏界ポリフォニカ』の「神曲奏界ポ」までしかちゃんと読めないw
帯にも『ポリフォニカ』って書いてないし。
さて、周囲の期待に流されるまま神曲楽士の道を進む主人公ラグナスは転入してきたトルバス神曲学院で、精霊が大好きな少女ウリルに出会う。
天真爛漫な彼女だが、実は生まれつき耳が聞こえないという神曲楽士としては致命的な問題を抱えていて……というお話。
今回収録されているのはゲーマガ連載分のみ。書き下ろし一切無し。短編1本くらい書き下ろしてくれたら良かったのに。
しかし、イラストはかなり豪華で、描き下ろしはあるわ、連載時のイラスト全収録だわで。勿論連載時のカラーイラストは殆どモノクロになっちゃってるけれども。ウリ坊可愛いよウリ坊。
盲目なキャラってのは、ちょいちょい眼にするけど、耳が聞こえないってキャラはラノベでは結構珍しい気がするな。
障害自体が扱い難いテーマってのがあるんだろうな。下手なこと書けないし。
別シリーズの主人公が登場して、こっちの主人公達を支えるという展開がアツい。フォロンとコーティは勿論として、TRPGシリーズのティアンも登場。
『赤』は認知度高いだろうけど、TRPGの方は存在感薄いし、本編と絡むストーリーがあるって、あまり知られてなさそうだしな。この機に是非読んでいただきたい。
元々、『エイフォニック・ソングバード』ってTRPGやったところから発想得てるんじゃなかったっけ?
『赤』で出来なくなってきたことをこっちでやるというコンセプトもあるので、そこまで酷くシリアスにならず、程良いラブコメも楽しめる。
多分、『ポリフォニカ』の中では一番「日常」に近いシリーズだと思う。
そんな具合で新シリーズでした。分量的に最低後1冊は出る筈だけど、まぁ、いつになることやら。ってか、『赤』が止まってんじゃねーか!
燃:A- 萌:A+ 笑:B+ 総:A+
シリーズリンク
・神曲奏界ポリフォニカ エイフォニック・ソングバード <2>(2012/08)
画集リンク
・カントクイラストレーションズ -神曲奏界ポリフォニカ エイフォニック・ソングバード-(2011/09)
シェアード・ワールドリンク
・神曲奏界ポリフォニカ ネバーエンディング・ホワイト(2011/11)
・神曲奏界ポリフォニカ カーディナル・クリムゾン <8>(2012/07)
著者リンク
・ザ・ジャグルⅠ 汝と共に平和のあらんことを(ハヤカワ文庫JA、2010/01)
・ミカヅチ(MF文庫J、2010/02)
・棺姫のチャイカⅠ(ファンタジア文庫、2010/12)
・神曲奏界ポリフォニカ ルックバック・クリムゾン(2011/07)
・ダブルバインド 黄昏に獣は踊る(C★NOVELSファンタジア、2011/09)
・その男、魔法使い“A” <1>(ファミ通文庫、2011/11)
・アウトブレイク・カンパニー 萌える侵略者 <1>(講談社ラノベ文庫、2011/12)
・タタリ・ブレイカー弑子(HJ文庫、2012/04)
・神曲奏界ポリフォニカ アフタースクール(2012/07)
・アーク・ブラッド A.D.5000のアダム(C★NOVELSファンタジア、2012/09)
・フェアリィフィールド 妖精戦陣(朝日ノベルズ、2012/11)
・茉建寺エリノアの非主流科学研究室(ファミ通文庫、2012/12)
・仮想天使は魔術を詠う(スマッシュ文庫、2013/03)
・蒼穹騎士 -ボーダー・フリークス-(ハヤカワ文庫JA、2013/06)
・ドラゴンズ・ウィル 完全版(富士見書房ソフトカバー、2013/09)
・機関鬼神アカツキ <1>(ファミ通文庫、2013/12)
・神鎧猟機ブリガンド(ダッシュエックス文庫、2014/11)
・熾天使空域 銀翼少女達の戦争(C★NOVELSファンタジア、2015/03)
・蒼鋼の冒涜者(HJ文庫、2015/05)
・カタナなでしこ(講談社タイガ、2016/01)
・ウィッチ・アームス 魔法少女は素敵なお仕事(ダッシュエックス文庫、2016/06)
・永き聖戦の後に ストレイ・シープ(スニーカー文庫、2016/11)
・パラミリタリ・カンパニー 萌える侵略者 1巻(講談社ラノベ文庫、2017/05)
・Zの時間(HJ文庫、2018/04)
・終末のアダム(講談社ラノベ文庫、2018/10)
・メイドな狐と監禁コン!(美少女文庫、2019/04)
・妖精狙撃 エルフ・ウィズ・サイレントアサシン(ファンタジア文庫、2019/08)
・吸血姫譚アストリッド(美少女文庫、2020/11)
・魔王を斃した後の帰り道で(ファンタジア文庫、2024/10)
イラストリンク
・変態王子と笑わない猫。(MF文庫J、2010/10)
・妹さえいればいい。(ガガガ文庫、2015/03)
・そんな世界は壊してしまえ -クオリディア・コード-(MF文庫J、2015/10)
・変人のサラダボウル(ガガガ文庫、2021/10)
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