著:高殿 円 イラスト:エナミ カツミ
誰もが、そのときの自分を映す鏡だった。会う人会うひと、誰もがただ一人として同じ生まれでも血縁でも幼なじみでもなかったけれど、どこか僕に似ていて、僕の内面を映し出し、僕を傷つけ、僕を救った。
そして、その喜びの一歩、苦節の一歩をつなぎ合わせて、僕はここまで来た。
約一週間の積み。一年九ヶ月振りの新刊。間空き過ぎて内容全然憶えてないんだぜ。
二冊同時刊行で遂に完結です。同時刊行は高殿さんの意向だそうで。
表紙はウェディングドレス姿のアンブローシア。前巻がエルウィングだったから、そりゃそうだろうな。
MF文庫Jの装丁が変わってからは背表紙のタイトルと著者名の間に細い白線がひかれるようになったが、『銃姫』にだけは付いていない。これは既刊と並べたときのことを考慮してるんだろうか。『パラケルススの娘』もチェックしてみよう。
口絵のピンナップは最終巻と繋がるのかな。
内容を忘れているとは言っても、読んでいる間にある程度は思い出してきました。最終章ということで否応なく盛り上がっちゃう。
セドリックが父から母親の話を聞くシーンは良いシーン。
で、明かされそうで明かされない銃姫の真実。最終巻まで焦らすか……。くそう、すぐ続きが読みたいぜ!って最終巻に飛び付くほど読みたいかと訊かれれば、そうでもないという中途半端な状態。まぁ、二月に『白ポリ』が出るなら、それまでには読むことになるんだけどさ。
山奥の村で一時の幸せを噛みしめるセドリックとアンブローシア。だが、残酷な運命がようやく再会出来た二人を再び引き離す……というところまで。泣いても笑っても、次でラスト。果たしてハッピーエンドは迎えられるのか?
燃:B 萌:B- 笑:C 総:A-