電撃文庫

断章のグリムXVII 白雪姫・下 (電撃文庫)
著:甲田 学人 イラスト:三日月 かける

「……白野君、やっぱり私、あなたが嫌いだわ」

2012年5月の新刊。約7ヶ月1週間半の積み。5ヶ月振りの新刊。
いよいよ、最終巻。葉耶との過去を思い出す度に、蒼衣の悪夢は加速していく。

神狩屋は蒼衣が断章を使って自分を殺してくれるまで、引く気配を見せず、次々と蒼衣の周囲の人間を手に掛けていく。
特に、蒼衣の両親が始末されたときの絶望感は異常。お母さん、ラブコメイジり要員だったのに……(´・ω・`)

だから、描写がキツイっつーの!何やんねん、魚の口がびっしりとか!ある程度簡単に脳内で想像出来る絵面だから、余計に気持ち悪い。

最悪、蒼衣か雪乃さんのどっちかは死ぬかと思ったが、主人公と女の子達は何とか生存。
ただ、元から、ある程度力を持った断章は、何かをして解放に至るものではないので、暴発の危険は常に付き纏う。
将来的に蒼衣は、ロッジを作ることを目標とし、そこに雪乃さんを誘う。「雪乃さんがいる世界を『普通』にしたい」とか完全にプロポーズじゃないですかー!やだー!

総評

ってなわけで、かくして悪夢は現実のものとなる電撃文庫『断章のグリム』全17巻、これにて完結です。足掛け6年8ヶ月。そんなにやってたのか。まぁ、緩い刊行ペースで17冊も出せば、そうなるか。

上下巻構成のときも刊行ペースが上がらないのが難点かなぁ。エピソード毎のスパンを広げてでも、上下巻は隔月刊行くらいの勢いで出せば良かったと思うのだが。

前シリーズ『Missing』に童話と異能力バトルを混ぜたら、こうなりました、みたいな。
まぁ、異能力使って結局グロい展開するんだけどな。

そんな中で、クールビューティーの雪乃さんですよ。終盤は蒼衣に余裕が無くなって、雪乃さんをイライラさせることも減っちゃったけど、この2人のやり取りはもっと読みたかったような気がする。
新生ロッジで、2人が人知れずイチャイチャするアフターストーリー的なアレとか出ないですかね<絶対出ない

次は2012年12月に新シリーズ『ノロワレ』。全く路線変更する気無いのね……。いや、誰も求めてないだろうけどさ。

燃:C 萌:A- 笑:C 総:A

シリーズリンク
断章のグリムⅩⅥ 白雪姫・上(2011/12)
・時槻風乃と黒い童話の夜(メディアワークス文庫、2014/01)

電撃文庫

断章のグリム〈16〉白雪姫〈上〉 (電撃文庫)
著:甲田 学人 イラスト:三日月 かける

「心の手足をむしりとられた子供は、心がずっと不自由なまま、大人になっても、死んでも、きっとそのまま。別の何かで支える人もいるかもしれないけど、千切れた手足は戻らない。わたしから見た学校は、そうやって子供のうちに弱い個体を、取り返しのつかないところまで傷つけて、強い個体に逆らえないようにする、そんな檻にしか見えなかったよ」

2011年12月の新刊。約1年2週間の積み。4ヶ月振りの新刊。
さあ、いよいよ完結編に突入。お題は満を持して『白雪姫』です。

神狩屋の居なくなったロッジは、どうすることも出来ず、時間ばかりが過ぎていく。
神狩屋が残した資料を調べる内、葉耶の事件に触れることになった蒼衣は真実を調べようとする。

記憶と食い違う情報、様子のおかしい葉耶の祖母と、不安要素満載な中、これまたグロ描写がフルスロットルでなぁ。
読んでるとガチで気分が悪くなるから困る。

そして、徐々に戻ってきた蒼衣の記憶。その中には、何故か夢見子の姿があって……。預言を出すだけで、全然話に絡んでこないから、すっかり忘れてたわ……。神狩屋さんも、これから本気出す気配だしなぁ。

ってか、最近、雪乃さんのツンツンぶりがあんまり発揮されないから寂しいんですが。

次は2012年5月にⅩⅦ巻にして最終巻『白雪姫・下』、そして12月に新シリーズ『ノロワレ』。

燃:C 萌:B+ 笑:C 総:A

シリーズリンク
断章のグリムⅩⅤ ラプンツェル・下(2011/08)
断章のグリムⅩⅦ 白雪姫・下(2012/05)

アニメ,電撃文庫

「初めまして、結城明日奈です。ただいま、キリト君」

OPカットで最終回開始。明日奈の居る病院へと駆け付ける和人だったが、そこでは須郷が待ち受けていた。
ナイフ振り回すキレた大人とか怖過ぎなんだけど、それに反撃して勝っちゃうキリトさんパネぇ!
ってか、このシーン、よく規制されなかったな……。

須郷を倒した後は、ほぼエピローグ。SAOとALOと立て続けに大きな事件が起こったVRMMOは消滅の危機に瀕していた。
茅場からVRMMOのベースプログラムとなるザ・シードを譲り受けた和人は、これを無償で世界中に提供することで、VRMMOの衰退を防ぐことに。

SAOから解放された子供達は、ケアプログラムを含む専門の学校へと入学していた。とうわけで、ちょっとだけシリカとリズが再登場。
髪の色が大きく変わったリズはパッと見、誰や判らんなw

そしてアルヴヘイム・オンラインに登場した浮遊城アインクラッド。さあ、俺達の攻略はこれからだ!というところでEDへ。
最後はやっぱり前期OPだよな。

ED、若しくはエピローグで、今後登場予定のキャラが顔見せするサプライズがあるかと思ったけど、意外や意外、1人も出て来なかったな。

総評

そういうわけで、ゲームであっても遊びではない電撃文庫原作『ソードアート・オンライン』全25話、ひとまず終了。
A-1 Picturesが作るっていうから、良いものが出来るとは思ってたけど、まさかここまで上等な仕上がりになるとはなぁ。

何と言っても戦闘描写が秀逸だったと思う。キリトさんの危機迫る表情が燃えるんだよなぁ。
あと、前期OP映像の格好良さといったら。

2期は当然やるとして、構成をどうするかが問題だよなぁ。『アリシゼーショ ン』まではやれないのは明確として、ならクライマックスに『ファントム・バレット』を持ってこざるを得ないと思うんだよなぁ。すると、先に『マザーズ・ロ ザリオ』と『SAOP』から何本かエピソードを持ってきて1クールやった後に、という形になるのか……。
まさか最後に『キャリバー』を持ってくるわけにもいくまい。

燃:A 萌:A 笑:B 総:A+

エピソードリンク
#24「鍍金の勇者」

シリーズリンク
ソードアート・オンライン Extra Edition

電撃文庫

あなたの街の都市伝鬼! 3 (電撃文庫)
著:聴猫 芝居 イラスト:うらび

「なんでそんな呆れた顔なの!?あたし頑張ったんだよ!ベッドの下の斧女っていう矜持を曲げに曲げて、敷き布団の下の斧女に成り下がってまでここに来たんだよ!」

2012年10月の新刊。約2ヶ月1週間の積み。4ヶ月振りの新刊。
さて、今回は徳川埋蔵金を探すフィールドワーク編。よく考えたら、最早都市じゃねぇw

旅行ということで、大ハシャギの伝鬼達。宿泊先で出会った夫婦の問題に巻き込まれていく内に、出雲はサキとの向き合い方を見つめ直すことに。
今回はゲストキャラよりもレギュラーメインといった感じで。

折角、サキと美雪さんが可愛いんだから、もっとガンガンLOVEに寄せても良いのよ?いや、とは言うものの、普通の男の伝鬼も出て来てほしいもんだが……。
その点、同レーベルの『よめせんっ!』は上手いことしてるよなぁ。

このまま打ち切り終了するには相応しい内容だった気がするけど、果たしてどうなる……!?
まぁ、もう切るけど(ぉ

燃:B- 萌:A 笑:B- 総:B+

シリーズリンク
あなたの街の都市伝鬼! <2>(2012/06)

アニメ,電撃文庫

「ちょっとは似合ってるとか言ってくれてもええのに」

OPカットで学祭編開始です。学祭期間に入ったものの、さくら荘の出し物「銀河猫にゃぼろん」は未だ完成していなかった。
満身創痍の空太は、七海のウエイトレス姿を見ても無反応。何でだよ!超可愛いだろうが!
一方、龍之介を誘惑するリタもけしからん可愛さで。

学祭には、美咲先輩の姉もやって来ていた。美咲先輩の切ない想いがアレですが、もしかして最終回で卒業式なのかな?

空太が渾身のアイデアを思いついたところで、OPが流れるなんて熱血アニメみたいだな。

燃:A- 萌:A+ 笑:B+ 総:A+

エピソードリンク
#10「キライキライ、ダイスキ」
#12「愛のパワーin文化祭」

電撃文庫

断章のグリム〈15〉ラプンツェル〈下〉 (電撃文庫)
著:甲田 学人 イラスト:三日月 かける

「なあ、おまえをどんな目に遭わせれば、あいつの不幸に足りる?」
「あいつが苦しんだのと同じだけ、おまえを苦しめてから殺したいんだ。なあ、教えてくれよ。どうすりゃ釣り合うだけ、おまえを苦しめられる?」

2011年8月の新刊。約1年4ヶ月1週間の積み。5ヶ月振りの新刊。
さあ、どんどん加速する〈泡禍〉。蒼衣を殺すべく、彼の前に現れた勇路が早速攻撃を仕掛けて来て、蒼衣の脚がぐっちゃぐちゃに。痛い痛い痛い痛い痛い痛い!!
いきなりロケットスタートで困る。

またもや病院がスプラッタ祭りになる一方、神狩屋が本性を露にする。
世話役のおばさんが魚塗れになるシーンの描写が、これまたハジケててなぁ。読んでいて、ちょっと気分が悪くなったのは秘密。

結局、神狩屋は死ぬことが出来ず、勇路も退場するかと思われたが、生存。その反面、ゲストキャラは見事に全滅という。眞守一家、悲惨過ぎワロエナイ

そして次巻から、いよいよ完結編ですが、果たして生き残るのは誰だ!?いや、そういう話じゃねーから!

次は2011年12月にⅩⅥ巻『白雪姫・上』、2012年5月にⅩⅦ巻にして最終巻『白雪姫・下』、そして12月に新シリーズ『ノロワレ』。

燃:C 萌:B+ 笑:C 総:A

シリーズリンク
断章のグリムⅩⅣ ラプンツェル・上(2011/03)
断章のグリムⅩⅥ 白雪姫・上(2011/12)

電撃文庫

ソードアート・オンライン プログレッシブ1 (電撃文庫)
著:川原 礫 イラスト:abec

万が一、アルゴがいる間にレイピア使いが出てきてしまった時は━━窓から飛び降りてロバに乗ろう。

2012年10月の新刊。約2ヶ月半週間の積み。4ヶ月振りの新刊。『アクセル・ワールド』12巻からは隔月刊行。
『アリシゼーション』編は一体これから、どうなっていくんだろうとwktkしていら、まさかの新シリーズ始動ですよ。

本シリーズは『アインクラッド』編で、すっ飛ばされまくった各層攻略を1層ずつ順に描いていくというコンセプト。
一部はweb小説時代に発表済みとか何とか。

本編が終わりに向かいつつあるけど、アニメの展開を考えると、サクサク終わらせるわけにはいかないってことなんだろうな。
とはいえ、中身の詰まった引き延ばしなら歓迎です。MFとかの引き延ばしは中身スッカスカになるからなぁ……。

お茶濁し連作短編集と見せかけて、まさかの500ページです。もしかしシリーズ最厚かな?

『星なき夜のアリア』

電撃文庫MAGAZINEの付録に掲載された第一層編。キリトさんとアスナの出会い編でもある。
後書きを見るまで、全く気付かなかったんだけど、2人の出会いの時期が既刊の記述と矛盾するんだそうな。言わなけりゃ気付かねぇのになぁ。
雑誌掲載時には無かったイラストも追加されている……筈。

アスナ以外のヒロインを新規に登場させるって案もあったらしいんだけど、そっちの方が良かった気もするなぁ。
いや、それよりは、その都度の相棒とかでも良かった気もする。後に本編に逆輸入したりしても良いかもな。
アスナは時折顔を出す程度とかにしてさ。

そもそもアスナって、ヒロインとしての吸引力がある方なんだろうか。アニメでは直葉マンセー状態みたいだけど。

『儚き剣のロンド』

第二層編。約300ページ。って長編じゃねーか!いい加減にしろ!!
三層攻略までいくんだとばかり思っていたら、二層のボス撃破で終了してビックリしたわ。

武器強化詐欺をする人達のお話なんだけど、『圏内事件』が似非ミステリー臭いノリでアレみたいなことを言っていたのに、またミステリーみたいなノリじゃねーかw

で、出るわ出るわ、設定の山。設定をガンガン書くのが楽しくて仕方ないんだろうなー。そういうのを許されてる立場だろうし。
いや、俺も設定読むの大好きですけど。こういうの読んでると、スキルを上げる系のゲームがやりたくなってくるよな。

まとめ

ってなわけで、『プログレッシブ』始動です。今後の展開に繋がる要素がちょこちょこ出ていて面白いですね。
キリトさんが左手ソードスキルを練習しようと思っていたり、《ラフィン・コフィン》のPoHっぽい人が出て来たり。
いずれラフコフ討伐編も描かれるんだろうな。本編ではキリトさんの回想だけで済まされた部分も語られそうで楽しみですね。

後書きによると、このシリーズは年に1冊ペースになりそうらしいけど、おいおい、ちょっと待てよ……?
本編で描かれたボス戦は確か3回くらいだろ?ということは、残り72層、それを1巻につき2層ずつクリアしていくと、完結に36年かかることになるんですがw
まぁ、流石に途中で本編にケリをつけて、こっちに専念ってなると思うけど。

次は2012年12月に本編11巻『アリシゼーション・ターニング』、2013年2月に『アクセル・ワールド13 -水際の号火-』、初夏に本編12巻。

燃:A+ 萌:A 笑:B 総:A+

シリーズリンク
ソードアート・オンライン010 アリシゼーション・ランニング(2012/06)
ソードアート・オンライン011 アリシゼーション・ターニング(2012/12)
ソードアート・オンライン プログレッシブ <002>(2013/12)

コミカライズリンク
ソードアート・オンライン プログレッシブ <001>(2014/02)

著者リンク
アクセル・ワールド12 -赤の紋章-(2012/08)

アニメ,電撃文庫

「決着をつけようぜ。泥棒の王様と鍍金の勇者の」

遂に世界樹へと辿り着いたキリトさん。だが、そこは楽園などではなかった。ユイのお陰で苦も無くアスナの元へ。
感動の再会を果たすも、オベイロンが現れ、管理者権限でキリトさんを圧倒。

子安さん、悪役楽しみ過ぎだろw
どんだけ活き活きしてんだよ。超楽しそうだから困る。原作読んだとき、ここまでぐう畜だとは感じなかったと思うんだけど……。

どうにもならないかと思われたそのとき、システムの中に残っていた茅場の思念がキリトさんに語りかけてくる。
須郷よりも上位の権限を得たキリトさんはペインアブゾーバーのレベルを下げた上で、オベイロンをフルボッコ。容赦無ぇなw
上半身と下半身をさよならさせた挙句、大剣でブッ刺すとか、えげつねぇ。
システム管理権限を持つとか、ある意味、究極の俺TUEEEEEEEEEEだよなぁ。

アスナを救い出したキリトさんは、雪が降り出した街の中、病院へと急ぐ。少しだけ本編がEDに食い込んで終了。
次回、最終回です。

燃:A+ 萌:A 笑:C+ 総:A+

エピソードリンク
#23「絆」
#25「世界の種子」

電撃文庫

断章のグリムXIV ラプンツェル・上 (電撃文庫)
著:甲田 学人 イラスト:三日月 かける

「……だったら、わたし、かみさまをゆるさない」
「あのときも、ずっとわらってみてたんなら…………ぜったいに、ゆるせない」

2011年3月の新刊。約1年9ヶ月半週間の積み。5ヶ月振りの新刊。積んでる間に完結しちゃったでござるの巻。

さて、前巻で意図せず、各地のロッジが世話になっていた《葬儀屋》滝を殺してしまった蒼衣。
滝の断章のお陰で、復活していた死者達は一瞬にして灰になり、蒼衣はその責任を追及されることに。

既に、蒼衣は悪夢によって追い詰められており、いつ何時アレな展開に雪崩れ込むか分かったもんじゃない。

何だかんだ言いつつ、童話を紐解いて考察していくシーンが好き。誰が、どの配役になっているのか、とか。

そして、加速する〈泡禍〉に紛れて、あいつがやって来る……というところで続く。また、厄介なタイミングで出て来たなぁ。

次は2011年8月にⅩⅤ巻『ラプンツェル・下』、12月にⅩⅥ巻『白雪姫・上』、2012年5月にⅩⅦ巻にして最終巻『白雪姫・下』、そして12月に新シリーズ『ノロワレ』。

燃:C 萌:B+ 笑:C 総:A

シリーズリンク
断章のグリムⅩⅢ しあわせな王子・下(2010/10)
断章のグリムⅩⅤ ラプンツェル・下(2011/08)

アニメ,電撃文庫

「今の言葉のどこに、お前の意思があった?」

銀河猫にゃぼろんの制作は進むが、進行に遅れが。リタに協力を要請しようとするが、それがきっかけで、空太達は彼女の本音を知ることに……。

持つ者と持たざる者の間にある壁の話は、いつ聞いてもお腹痛くなる話だな。まぁ、今回中に解決っつーか、和解しちゃったけど。
七海は貰い泣きし過ぎw

また、生徒会長とはうはうが登場。会長、髪型の所為か、凄い老けてるように見えるんですけど……。

燃:B 萌:A 笑:B 総:A

エピソードリンク
#09「秋の嵐がやってきた」
#11「銀河猫にゃぼろん」